違和感
「へぇー噂通り、超キレイな顔してるじゃん」
「本当に男?女みたいに白くて細ぇ...」
「俺、確かにコイツなら無茶苦茶に犯してやりたくなるぜ」
好き勝手に気持ち悪い事を言う男達に、反吐が出た
「とにかく、コイツを捕まえて、コイツごと宝石も手に入れちまおうぜ!」
途端、男達が俺目掛けて襲い掛かってきた
俊介と奏多が俺を守ろうと前に出て戦ってくれるものの、量が多すぎる
最初にぶつかった男の集団だけではなく、いつの間にか店中に居た男達が集まってきていたからだ
とにかく、俺は俺の元に来た男達を倒して行った
「こ、コイツ、強ぇ....」
男達が怯んでいる好きにまた蹴りを繰り出して、死なない程度に、気絶させておいた
気が付けば、俺たちの周りには男達が倒れ込んでいて、目の前に立っているのは奏多だけだった
「奏多、怪我はないか?.....俊介、は?」
「それが、あいつはどうやら残っていた敵に連れ去られてしまったみたいなんです」
「そんなはずない!俊介はかなりの強さだろう?」
「いえ、どうやら薬を使われて気絶させられたようで...さっきそこに薬の瓶が落ちていたので」
「そんな.....」
「とにかく!あいつなら自力でなんとか出来るでしょうから、僕たちは一刻も早く藍輝様の元へ向かいましょう!」
「う、うん...そうだね」
この時俺は、とてつもない違和感を感じていた
奏多、俊介が誘拐されたのに、冷静すぎないか...?
いくらいつも喧嘩をしているとはいえ、仲間が攫われたというのに