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其の二十二  両塚にて・人んちで何やってるのさ

飯塚「……で? なぜわしの屋敷に来たのだ? 手塚よ」


飯塚『不味い……梅酒だけは隠しておかねば……』


手塚「そう怪訝な顔をせずとも良いではないか飯塚。少し酒が飲みたくなったのだ」


飯塚『お主のは絶対少しじゃない。誰が何と言おうが少しではない……』


鈍斎「飯塚殿! 何故、今日の政治様を悼む法事だというのに欠席なされた! 先代政治様にお世話になっているにもかかわらず無礼ではありませぬか!!」


飯塚『全く、本当にやかましい土産を持ってきおって……所詮武士のなんたるかも心得ぬ小娘風情が。少しばかし脅かすか』


飯塚「武士と認められたくば、さっさと初陣を果たして首を挙げてみよ。そうでなければさっさと娘に戻り、どこかに嫁いでしまえ。その方がお主にはお似合いであろう? それか、敵方に嫁いで政略結婚でもすればお主が望む、小田家の役に立つことができるというものではないか?」


鈍斎「そ、そんなことは……」


飯塚『考えてみればこやつもそうだ。氏治様に個人的な寵愛を受けるだけであれやこれやと。この八幡とやらもどこの馬の骨とも知れぬに……まぁよい、小田家が存続できるならこれは些細な事よな……』


飯塚「ふん、蔵から好きなものを持ってくればよかろう。たく、お前はいつもなぜ蔵の鍵の隠し場所がわかるのだ……」


飯塚『どうせ酒の味など碌にわからぬくせに……梅酒を持ってきたら本気で一戦交えるぞ……』


飯塚「わしは小娘との心中なぞごめんだがな」


飯塚『小娘には生き延びてもらわねば困るが、自分が死んでは元も子もないだろうに。脳筋共が』


飯塚さん可哀そう…

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