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其の十六  戦国の女領主・武将


北条氏康…後北条3代当主。引き籠り。

結城政勝…16代結城家当主。結城家中興の祖と言われた名君。

佐竹義昭…17代佐竹家当主。佐竹四名君の一人。佐竹中興の祖と言われる。

多賀谷重経…常陸下妻城主。結城、後に佐竹家臣。結城が没落した際に独立しようと家臣筋であるにもかかわらず勝手な事ばかりする結城家の問題児。



八幡「そういえばさ、小田家って女領主ってこと今まで隠してたわけだけどさ、よくよく考えたら周囲の大名や豪族は全く気付かなかったの?」


氏治「さぁ? 気づかなかったんじゃない? 領内では別に特別男装することもないけど、小田の皆が他家に内通するわけないじゃない」


八幡「そこはそうなのかもしれないけどさ、この時代は流民や乱破(らっぱ)が領内のそこらじゅうにいるもんだろ?」


鈍斎「どうだろうな。そこらへんの刑法・治安・乱破対策は飯塚殿が主に担当しているからな。もちろん各城主も各々が独自に対策を取ってはいるが……」


八幡「という訳で直接聞いてみようと思って周辺の皆さんをご招待した」


政勝「家臣筋の重経から話は聞いていたのだがのぅ。多賀谷家は何かと独立しようと画策するものだから小田家と争わせて結城家を疲弊させる策略かと思うたわ。しかも、それが仮に本当であったとしても、むしろ小田家が先に戦を仕掛けてくるしのぅ……」


多賀谷「誠に迷惑極まりない。流石に多賀谷家単独では小田家に当たれなかったしな」


佐竹「ふむ、我々は多方面と同時に戦線を構えていたからのぅ。気づかなかったわ」


氏康「それに、女領主とばれれば攻め込まれる確率が高くなるというのは解るのだが、氏治殿はすでに各方面からフルぼっこにされてるではないか。もはや、今更過ぎてのぅ……面白みに欠ける」


氏治「面白みに欠けると言われても……というか、貴方達皆小田家を馬鹿にしすぎ!」


白木「ちなみに、女性で政を取る立場の大名や城主として任命される例はごくまれですが、私の様に武術を鍛錬して男性よりも武術の達人となった女性や、天性の力を持ち合わせて兵を率い、戦陣で敵を撃退した例は意外と多いんですよ」


鈍斎「私や氏治様の様な例で言うと、史実では『井伊直虎』という一地方領主・城主がいて、この人物はかの有名な井伊直正の養母だな。後は今川家の寿桂尼様だな。今川氏親様の正室で、駿河に京文化を花開かせた人物とも言われ、彼女が生きている間はかの武田信玄も今川家には手を出さなかったそうだ。彼女の死後両家は手切れとなって今川家が滅ぶわけだな」


白木「戦陣で戦った女武将は私の知る限りでも河野家、別所家、成田家、由良家、立花家、竜造寺家など有名無名を問わず日本各地にいるようですね。しかも、どの女性武将も勝敗を問わなければ皆強敵と合いまみえて、多くの敵の首を挙げています。憧れますね……」


鈍斎『さすがにその話でうっとりするところは共感できないな……さすがは武人の血か……』


鈍斎「確かにそうだな。河野家は毛利家と、別所家は羽柴家と、成田家は豊臣家と、由良家は北条家と、立花家は加藤家と、竜造寺家は大友の風神雷神と戦っているからな」


白木「願わくば、私も彼女らのような天下の大軍を敵に回して武勇を振るってみたいです!」


鈍斎『白木殿は恐ろしや……』


なんだか、最近の女武将ブームで女武将ってだけでにわかとか、またかよ……とか、ファンタジーだなんて決めつけられることが多いですが、史実に前線で活躍したり将としての能力を開花させた女性は多く、割かしファンタジーでもないんですよね。


ちなみに、小田氏治にも女性説はあるようです。まぁ、そこはあろうがなかろうがこのキャラ設定で行くつもりだったので詳しくは調べてませんが……

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