其の十一 メタ/戦隊ヒーロー
八幡「お題、五人組と言えば」
氏治「ご……五大老……とか?」
白木「五奉行様もいますね」
葵「五人組という厳しい制度が……」
八幡「あぁ~違うなーそういうのは求めてないんだよ」
氏治「そんなこと言ってもうちは四天王しかいないし……」
白木「奇数でしたら海老ヶ島七騎がおりますけど……」
氏治「そもそも五って数が微妙なのよ。四とか七とか二十四とかで称えられることはよくあるけど」
八幡「歌詠みの達人が五が微妙なんて言ってんじゃねえよ」
氏治「それはそれ、これはこれ」
八幡「まぁ、そんな反応だろうとは思ってたけどさ……と、言う訳で、本日はゲストをお呼びしております! 北条家の皆さん! どうぞ!」
氏治「……なんかたくさん来たけど、いったい何事なの?」
八幡「さて、皆さん! 改めまして、五人組の職業といえば?」
綱高「はい! 戦隊ヒーロー!!」
元忠「そして我等が!」
直勝「北条戦隊!」
綱成「ソナエンジャー!」
綱信「……」
八幡「と、言う訳で、今回のゲストは北条戦隊の皆様です」
氏治「……だれ?」
菅谷「殿、あれが北条家の武勇の象徴として名高い北条五色備えにござります」
氏治「へぇ……」
綱高「赤はやっぱり大将色! ソナレッド! 北条綱高!」
元忠「御由緒家であり殿の深追いを諫める名軍師! ソナブラック! 多目元忠!」
直勝「青だけあって海での戦いはお手の物! ソナブルー! 富永直勝!」
綱成「カレー色? 馬鹿にするな俺がいちばん有名だ! ソナイエロー 北条綱成!」
信綱「白だからって」
四人「五人そろって! ソナエンジャー!!」
氏治「……あの端っこって何?」
菅谷「五色備えの白備え、笠原信綱殿ですな。あの中では活躍が一番定かでないそうで」
八幡「いやぁー五色備えってかっこいいよね! ほんとに! 俺らも作らない?」
氏治「いやよ、暑苦しい」
八幡「(´・ω・`)」
白木「八幡様……そんなに落ち込むようなことなのでしょうか?」
八幡「まぁ……でも、とりあえず戦国五レンジャーといえば北条家だよな」
信勝「まてぇーい!!」
綱成「な、何者だ!?」
賢兼「我等こそ五レンジャーにふさわしかろう!」
綱高「ナ、ナンダッテー!?」
信勝「どこぞの織田の十倍破りなど屁でもない! 成松信勝!」
賢兼「我妻は風神雷神すらも追い返す! 百武賢兼!」
信常「我が無双の槍に適うものなし! 江里口信常!」
信胤「我もまた熊皮の鎧、身代りならばお任せを! 円城寺信胤!」
昌直「四天王化も疑われ、生きてるかどうかも疑わるとは…… 木下昌直!」
五人「我等、五人揃って『四天王!!』」
綱成「おい」
八幡「竜造寺家はついに数字の壁を超越したか……」
氏治『男って馬鹿ばっか……』




