プロローグ
西暦2015年、2012年12月に国連によるパレスチナの国家承認を経て、中東での内紛の激化や
反政府武装勢力の米国への911以来の自爆テロが多発し、さらには、英国と独国のEU脱退が相次ぎ、世界は混乱の一途をたどっていた。
その混乱は、極東、日本にも飛び火し、北方領土を除く竹島、尖閣諸島問題が悪化する。
韓中による度重なる領海領空侵犯に、民間漁船の拿捕などが相次ぎ、政府は、内閣解散を宣言、憲法改正の是非を問う国民投票を行い、憲法第9条等を改正した。
改正された9条は以下の通りである。
『1、日本国民(以下、国民)は、正義と秩序を基調とする国際平和に希求し、実現するため努力する』
『2、我が国の主権と平和、独立及び国民の生活と安全、財産(以下、主権等)を守るため自衛権と戦力を保有し、直接侵略及び間接侵略等に対し、我が国はこれを行使する』
『3、1.2項の目的を達するため、陸海空軍、その他の戦力の保有は必要最低限とし、我が国の主権等のおよぶ範囲で専守防衛を堅持し、真の国際平和が成立した時、戦争等に関する全てを放棄する』となった。
また、国連や各国等との安保理や条約等に基づく特別防衛法の制定、その他関連する憲法、法律、条約、自衛隊法、条例等が改正、制定され、2020年8月15日、奇しくも75年目の終戦記念日に施行された。
2020年9月4日、所属不明の航空機24機が中国の領空から長崎県五島列島に向け領空侵犯を行って来た。
航空自衛隊は、沖縄那覇の基地で待機していたF-15J改二2機をスクランブル発進させ現場に向かわせた。
これを、後の五島事変と、呼ばれる現代戦闘機による空中戦がおこなわれた。
戦力差12:1の戦闘で所属不明機の被害は11機、撃墜。7機、戦闘継続不能で戦域離脱。6機、中破又は飛行不能による洋上不時着等であり。
日本側の被害は2機とも撃墜であった。