表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

プロローグ

良ければ見てください^^

 バタン!!


「お兄ちゃん!朝だよ!早く起きないと学校に遅刻しちゃうよ!」

「う、う〜ん…もう朝か。昨日異世界小説読みすぎて全く寝てないんだよな〜」

「それはお兄ちゃんが悪い!ほら!ご飯できてるから降りてきて!」

「分かったよ瑠奈」


 スズメが鳴く朝、扉を勢いよく開けて入ってきた妹に起こされた竜馬は、目を擦りながら布団から出る。


 草野竜馬(くさのりゅうま)、年齢十五歳。落ち着いたショートの黒髪、綺麗な瞳、目鼻が整った爽やか系男子。身長は一七七㎝。趣味と特技はゲーム。高校では超絶モテる程のイケメン。そんな竜馬の朝は、いつも妹に起こさて起きるというだらしない習慣となっている。


「う〜ん…よし!おはよう!毎日ありがとな瑠奈。母さんと、父さんが海外出張で帰ってこない間、家の事瑠奈に任せっきりにしてごめんね」

「ほんとだよ!お兄ちゃん料理もできないし洗濯もできないから大変なんだよ!それにいつも言うけどゲームやるの程々にしないとダメだよ!朝起きれないんだから!だからお兄ちゃん!バイトしてるんだから休みの日何か奢って!」


 草野瑠奈(くさのるな)、年齢一四歳。薄い茶髪で、触覚ヘアーのロングに、透き通るような真っ白な肌、綺麗な薄茶の瞳、目鼻の整った可愛い顔。身長は一五四㎝。趣味は料理。成績優秀、運動神経抜群、家事全般できると、全てにおいて完璧な妹。学校では相当モテるらしいけど、好きな人がいるからと、全部断っているとか。

 お兄ちゃん瑠奈の好きな人知りたいな〜。全然教えてくれないし。


「分かってるよ。了解。俺の金が破産しない程度に奢ってやる」

「やったー!ありがとうお兄ちゃん!てぇ!話してる場合じゃなかった!朝ご飯食べないと遅刻する!」


 瑠奈は隆介の準備を手伝い、二人は慌てて階段を降りていく。降りて直ぐ右にある扉を開け、朝ご飯が用意しあるテーブルの椅子に座る。


「「いただきます!」」


 二人は、朝ご飯を急いで食べて完食させる。家から高校までの距離は遠い為、朝早く起きても向こうに着く時間はいつもギリギリの時間。俺はバスと電車、妹はバスの為、時間を遅れると次まで長い。


「「ご馳走様でした!」」


 食べ終わった後二人はお皿をキッチンに置いて、水ですすぐ。すすいだお皿を食器洗浄機に入れてスイッチを押す。


「お兄ちゃん忘れ物ない?」

「大丈夫!な、はず!」

「もう!お兄ちゃんたら!」


 玄関の扉を開けて、鍵を閉めた後二人は、走ってバスの所に向かう。


 見えた!今日も何とか遅刻しなくてもすむな。


 竜馬と瑠奈が走っていると、右に見える横断歩道を渡っていた、赤いランドセルを背負っている女の子が、横断歩道の中心で転んでしまった。その女の子は中心で蹲るようにしていた。


「ハァハァハ…瑠奈!先に行っててくれ!俺は転んだ女の子の所に行ってくる!」

「お兄ちゃん!私も行く!」

「ダメだ!瑠奈は受験生なんだから遅刻はマイナスだ!」

「…分かったお兄ちゃん!早く来てね!」

「ああ!」


 瑠奈はバス停の方に向かい、竜馬は転んだ女の子方に走って向かう。すると、大型トラックが信号無視を無視して真っ直ぐ、転んだ女の子の方に向かう。


 おいおいおい!まじかよあのトラック!信号無視したぞ!しかもそのまま女の子の方に向かってるじゃん!ヤバい!このままじゃ轢かれてしまう!頑張れ俺!もっと早く走るんだ!


「ハァハァハ!危ない!!」


 ドン!!


 轢かれるギリギリの所でたどり着いて、転んで蹲っていた少女をギュッとして庇うようにする。そのまま横断歩道の先に移動しようとするが間に合わず、竜馬はトラックに轢かれてしまい、ゴロゴロと地面を転がる。転がっていると、向こうからやって来ていた車が、急ブレーキをかけて止まる。竜馬は、車に背中を打ちつけ何とか止まった。


 ヤバい…これ何箇所か折れたかも….。でも背中をぶつけて一瞬痛みが走ったけど、何故か痛みは全く感じない…。逆に何か寒い…。

 意識が朦朧としているとモゾモゾと腕の中で女の子が動いていた。


「お兄…さん?」


 良かった〜…生きてたんだ…。助けれて良かったよ…。ヤバいもう意識が…。瑠奈、休日の約束守らないかも知れない…。ごめんね…。

 段々と意識が薄れていき、目を閉じかけていると、妹の声が聞こえてきた。


「お兄ちゃん!お兄ちゃん!お兄ちゃん!死んじゃダメ!ねぇ!起きて!私を置いていかないで!私の大好きなお兄ちゃんがいなくなっちゃダメ!今救急車呼ぶから待ってて!絶対にお兄ちゃんを助ける!だからお兄ちゃんも頑張って!」

「る…な……?」


 薄っすらと見える妹は、大粒の涙を流しながら必死にお兄ちゃんと呼び続けていた。


「…な…お……ちゃ……も……す……だ」


 もう意識がもたん…。ごめん瑠奈俺もう無理そうだ…。一人にしてごめんね…。母さん、父さん、瑠奈…。今までありがとう。母さん、俺を産んでくれてありがとう。母さんのお陰で俺はこの世に生まれた。この楽しい人生をくれた。父さん、俺やっぱゲーム大好きだわ。いくら父さんが拒否しようが俺は好きを通す。ゲーム機を捨てられた時は流石にムカついてずっと無視してしまったけど。そして瑠奈…俺の為に色々してくれてありがとう。本当に毎日助かった。瑠奈がいてくれたおかげで毎日楽しく過ごせたよ。本当にありがとう皆んな。


「お兄ちゃん!?ねぇ!起きてよ!目を覚ましてよ!ねぇ!ねぇ!…ウウッ…お兄…ちゃん…ねぇてば…グスッ…」


 その日…草野竜馬はトラックにはねられ、命をたってしまう。

 トラックの運転手は、運転中心臓発作により命を絶ってしまうという大事件が起きた。そしてその先にいた、転んだ女の子を助けようと竜馬は庇い、死んでしまう。助けた少女は転んで擦り傷した所以外は傷もなく、無事だった。


 妹の瑠奈は、救急車が来るまでずっと竜馬に抱きついて大泣きをしていた。病院に運ばれた竜馬が死んでしまったと連絡が入った両親は慌てて日本に帰って、病院で亡くなっている竜馬の事を見ると、もの凄く泣いていた。そして数日後に開かれた葬式が終わり、落ち着いた三人は家に帰る。また数日経って両親はまた海外出張に行ってしまい、瑠奈一人だけになってしまった。瑠奈は竜馬が死んだ日から一切学校に行かず、不登校になってしまった。学校からかかってくる電話、家に来てくれる友達に顔を一切ださず、暗い暗い部屋の中一人布団に蹲った状態で…。


読んでくださってありがとうございました!これからも見て下さると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 唐突に現れて瑠奈を手伝う隆介 あらすじでも唐突に現れて必死に走る隆介 一体隆介は何者なのか…… [一言] 最後の『その日…草野竜馬は〜』以降の文章がゴチャついていて少し読みづらく感じま…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ