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おっさんと泥酔の日々

俺が商業ギルドと建築ギルドに行った4日後に渓谷都市陥落の情報が出回った。


王国軍が1週間はかかる道のりを4日で行ったのは驚きだ。


それを知り商機と見た商人たちが我先にと向かっていった。


商業都市から渓谷都市までは8日ほど掛かる。


詳しい情報はわからないが、避難した人たちが鉱山都市に住み着くにしろ、渓谷都市を復興するにしろ、住む場所と食べ物は必要だ。


食料と建築職人を鉱山都市に送っておけば、あとは現場の判断で上手く采配するだろう。


そして、あの街を襲った男こそが焔の魔人だろう。


炎をまとって元気な人間なんているはずがない。


誰かが倒せれば良いが、もし難しければ俺が倒しても良いだろう。


敵が目の前にいて、やる気があればの話だが。



さて、最近は貴族向けの新事業を軸にそれに付随する事業も同時展開している。


おじさんは暇そうに見えて色々と忙しいんだよ?


と、昼間の屋台で薄い酒を飲みながら言っても説得力ゼロだな。


昨日からフェノは午前中は冒険者ギルド、午後からは冒険者ギルドの訓練所で講師として働いている。


冒険者ギルドでの依頼の受け方や注意するべき事項などの説明や考え方の指導をしている。


イリアも冒険者として半分引退みたいな感じだ。フェノと同じく訓練所で教官として朝から夕方まで指導している。Aランクの指導なんて大金を積んでも難しいからな。


そんな感じで2人が帰ってくる夕方までが俺の仕事の時間だ。


ただ、今日は色々と考えが煮詰まってしまたので、昼から酒を飲んでいるが…。


昼から飲む安酒も悪くない。


周りには俺と同じように昼から酒を飲むダメ人間たちがいる。


そんな彼らの愚痴を聞きながら酒を飲む。


そして、つまみの燻製肉。


これが旨い。最高の瞬間だ。


名前も職業もしらない連中と楽しく酒をのみ、気が付けば夕方だ。


そろそろ帰ろうか。


店主に支払い、宿へ向かう。


手には瓶の半分ほど減った酒。そしてなぜか真っすぐ歩けない。おそらく地面が揺れているんだろう。天災は仕方ないな。


おっと、ボウズ。人にぶつかったら謝るんだぞ?って無視して行っちまいやがった。


まぁいいや。


暫く歩くと逆ナンにあった。


「おにーさん、ご機嫌ね。もう一杯どう?」


「私たち二人と飲みなおさない?」


しかも2人だ。


今まで生きていてナンパをすることはあったが、されるのは初めてだ。


2人とも結構な美人だ。


これは行くしかない。


「ささ、こっちこっち」


「楽しみましょう」


2人に腕をつかまれ、誘導されてお店まで行くと、


「たっぷり楽しみましょう?」


そういって麻袋をかぶされた。


なるほど、()()()()()()()なんだな。


悪くない。むしろ大歓迎だ。


そして、服を乱暴に脱がされ下着一枚になると腕を後ろで縛られた。


そのまま何処かに歩かされると、背中を押され地面に倒れた。


激しいのがお好きなのね。


すぐに激しい息遣いで体中舐めまわされた。


まるで犬のように荒々しくも丁寧な感じだ。


中々悪くない。


なんだか眠くなってきた…






???



今回の仕事は成金の誘拐だ。身代金を貰ったら街を出る。


いつも通りの簡単な仕事だ。


今回の獲物は金が唸るほどあるらしい。


その成金を尾行して数日、おもったよりも早くチャンスがやってきた。


成金を連れ込むだけの為に雇った女を使い、急いで家まで連れ込む。


麻袋を被せて、手を拘束して、犬のいる部屋に置き去りにする。


普段から煩い犬だ。少しくらい騒いでも誰も気にしないだろう。


さて、成金の財布には…、あいつ財布も持ってねぇのか!


しけてやがるな。まぁいい。あとは脅迫状をアイツの家に持っていけば…


クックック、笑いが止まらんなぁ。







フェノ


宿の部屋に帰ると手紙が届いていました。


内容はラグを誘拐したと。


…ああ、()()ですか。


週に一回の誘拐。もう慣れました。誰かを傷つけるのを嫌うラグならいつも通り穏便に帰ってくるでしょう。


たまにはイリアとの2人で女同士楽しく過ごそうかしら?





誘拐犯



おかしい。普通なら大騒ぎになるのに、いつも通り静かな夜だ。


成金が住んでいる宿を見張っている手下からも連絡はない。


もうすぐ夜明けだ。約束の時間までに金を準備できなかったようだな。


仕方ないが、成金には死んでもらうか。


俺を甘く見たのがいけなかったんだ。


俺はナイフを持ち、成金のいる部屋へ行こうと部屋を出た。


「トイレどこ?」


廊下には下着姿の成金が立っていた。


「ああ、そこのドアだ」


「あんがと」


寝ぼけ眼でトイレに入っていく成金。


縛られた手は解かれ、麻袋も外されていた。


…あの犬か?いや、犬が縛られた紐を解いたとは考えられん。


考えているうちに成金がトイレから出てきて拘束していた部屋に入っていった。


なぜ?逃げないのか?意味が分からん…


俺は部屋の扉をそっと覗くと犬を抱き枕にしながら寝ている成金がいた。


よくわからねぇが、とりあえず殺って逃げるか…


俺は部屋に入り、ナイフで成金の背中を突き刺し…、あれ?刺さらない…。


成金の仰向けに転がし腹の上に座り、勢いよく胸に突き刺し…駄目だ。刺さらない。


…そうか、魔道具だな。何かしらの魔道具を隠しもっているのか!


ネックレスもブレスレットもない。怪しいのは下着の中だ!


俺は成金の下着に手を掛けた。


その瞬間、世界が暗転した。




ラグ



久しぶりの貞操の危機だった。


目が覚めれば知らない男が俺の下着に手をかけていた。


しかも、鼻息が荒いんだ。つい、叩いてしまった。


まぁ、見た目は怪我がなさそうなんで、大丈夫だろう。


とりあえず、服を着てから衛兵の所にでもいくか。


()()()()()()()()()()()から顔馴染みだしな。


とりあえず、男を連れていくか。



……


男を肩に担ぎ、衛兵の詰め所まで来た。


「オイーっす。だれかいる?」


「ああ、ラグさん。こんな朝早くにどうしたんですか?」


詰所には若い衛兵がいた。名前は知らないがよく見る顔だ。


「ああ、この男だけど…」


肩に担いでいた男を下ろした。


「ん?この気絶している男がどうしたんだ?」


「ああ、寝ている俺を襲ってきやがった」


「襲ったというのは?」


「ああ、性的な意味で、だ。ギリギリで無事だったが手慣れた感じがしたから余罪があるはずだ」


「お、男を性的に襲うって…、ってよく見たら指名手配されれる誘拐犯のビリーじゃないですか!」


「そうなのか?きっと、誘拐した男を次々とその毒牙にかけていたんだろう。さすがに、()()()()()()()()なんて、誰にも言えないからな」


「そうですね。その辺りも厳しく追及していくでしょう。では、誰かコイツを牢へ入れておいてくれ。くれぐれも()()()()()()にするんだぞ」


「わ、わかりまいした」


階級が下の衛兵なのか、笑いを堪えながら敬礼するとビリーを奥へと連れて行った。


「それでは、調書の前に現場に行きましょう」


「わかった。調書は行きながら言おうか?そのほうが時間短縮になるだろ?」


「ラグさん…調書を取るのに慣れるのは、ちょっとどうかとおもうんですが…」


「小さい事は気にするな。さぁ、交代前の最後の仕事だ。頑張っていこう!」


「だから、仕切らないでくださいよ。交代の時間まで知ってるし…」


俺は呆れている騎士を置いて調書用の鞄を持つと現場まで行く衛兵用の馬車に乗りこんだ。



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