おっさんと女奴隷商の日々
「よろしく、アマンダ。俺はラグだ」
「アマンダです」
そして握手をしてお互いがロビーのソファに座った。
今までの商人と同じように話を聞き、俺が手を加えて新しく何かの事業に出来ないか考える。
これまでは、全員が今の事業形態のまま上を目指す。もしくは、新たなる事業に一枚噛ませろ。
そんな人物ばかりだった。
「さて、アマンダ。現状はどんな感じなんだ?」
「私は奴隷商をしています。とある貴族から若い女性をたくさん欲しいと希望していたので、仕入れました。もちろん、正規のルートです。そして、その貴族の家に連れて行ったら、貴族はすでに逮捕されていました。あとでわかった事ですが、若い女性を生贄に悪魔を召喚しようとしていたようで…」
「なるほど、不良在庫が溜まってしまったと」
「ええ、全財産をかけて仕入れた人数でしたので、どうしたものかと…」
…ふむ。と腕を組んで考えてみる。
…
…
お、いい案が浮かんだぞ。
若い女性が働くといえばアレだろう。
アレの学び舎を作ればいいんだ。
「アマンダ。君が連れてきた女性は何歳から何歳までだ?人数は何人いる?」
「下は14歳で上が21歳です。32人います」
よし、その人数なら新たなる計画が実行できそうだ。
「ここでは、誰かが聞いている可能性もある。俺の部屋で話そう。良い案が浮かんだぞ」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、こっちだ」
俺はアマンダを連れて自室へ向かった。
リネン室、倉庫を抜け、その先にあるオーナー室へ入る。
「ここがオーナー室だ。といっても、俺の自室だ。ここなら誰にも聞かれないだろう」
そういって、アマンダをソファに座らせ、俺も対面のソファに座った。
「さて、俺の新しい業態のイメージだが…」
「イメージは…」
「メイド養成場だ」
「え?メイドですか?」
「ああ、貴族の家にいるメイドをある程度コチラで教え込んでから派遣先に年契約もしくは短期契約で向かわせる。奴隷だからといっても他人の奴隷をむやみに傷つければ犯罪だ。強引な夜のお誘いなんてもっての他だ。後ろ暗くない貴族ならメイドが入れ替わろうと気にしないし、ある程度裕福な人なら家の事をメイドにやらせて貴族気分を味わいたいと思う人もいるだろう」
「…なるほど。メイドが生きている限りお金が入ってくるのね」
「ああ、奴隷だからって雑な扱いせずに、しっかりと仕事を教える。それに、身だしなみも整えて奴隷がメイドになった、ではなく、元々有能なメイドだったが奴隷になってしまった。と思わせるくらいまで教え込むんだ」
「そこまで教えるのね」
「ああ、そしてもう一つ。彼女たちのやる気の維持のために真面目に働けば10年くらいで奴隷解放になると知れば真面目に働くだろう。もちろん、派遣先に勤務態度を確認しての評価になるがな。他の奴隷みたいに、いつ解放されるか分からないよりも、まともに働くと思うぞ」
「たしかに、それなら…。でも教えたり、今の住む場所の費用はどうしますか?」
「それは任せろ。アマンダが俺の話に乗るなら、出資しよう。どうする?乗るか?」
「…いいでしょう。私には後がないんです。乗りましょう」
「その言葉が聞きたかった」
これで男の憧れ、『働くメイドさん出向しますヨ』商会が出来上がった。
俺とアマンダは商業ギルドで奴隷いや、メイドさん候補32人が住めるような広い屋敷を一括で購入した。
その屋敷で生活が落ち着いたら引退したメイドを雇い指導してもらうように商業ギルドとも話をしておいた。
っていうか、俺は商業ギルドに加入してないけど、色々やってるけど良いのかね?
まぁ、何か言われたら金貨が入った袋でぶん殴れば誰だって大人しくなろうだろう。
今までだった似たような事で解決してきたんだ。
これからもそうするさ。
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