おっさんと家族と再会の日々
実家に入ると父さんと母さんが出迎えてくれた。
「おお、ラグナント!良く帰ってくれた!」
「ああ、あんなに可愛かったラグナントが立派になって…」
父さんも母さんも20年ぶりだ。二人とも実家に入ると父さんと母さんが出迎えてくれた。
(ここから)「おお、ラグナント!良く帰ってくれた!」
「ああ、あんなに可愛かったラグナントが立派になって…」
父さんも母さんも20年ぶりだ。(ここまで重複しています)二人とも白髪が目立ってきている。
「ああ、うん、ただいま。」
俺は2人に手を握られて動くこともできない。あと、熱烈歓迎すぎて若干引いてる自分がいる。
「2人ともそれくらいで。キャシーも帰ってきたから食事にしましょう」
兄貴の言葉で2人に手を握られたままリビングへ向かった。
リビングへ行くと義姉さんがいた。
「あら?あらあらあら」
いつもニコニコな義姉さんが料理を作りながら出迎えてくれた。
「お久しぶりです」
俺が頭を下げて挨拶すると後ろから兄貴の声がした。
「ラグナント、子供たちには食事の時に紹介する。先に父さんたちとリビングでまってるんだ」
「ああ、わかった」
兄貴の声はいつも冷たく感じるのは俺の気のせいか。
やはり、兄貴とは気が合わない。いや、天敵に近い。
昔からそうだった。
重箱の隅をつつくような細かい事を気にしながら自分が納得するまで反復する兄貴。
超適当な俺。小さいころから何度も怒られた。
例えば、飼い葉を5.2キロと4.4キロと3.8キロあるとする。これを一か所に纏めると何キロになるか?
俺の場合、飼い葉を一か所にフォークでまとめて終わる。その場合はおよそ13キロ前後だ。時間も20分かからない。
だが、兄貴の場合は13.4キロだ。9割9分フォークですくい並べる。終わったら、箒で細かい一本一本まで纏めて移動させる。時間は40分かかる。
どちらが正解なのかは、判断する人の基準が違えば答えが変わってくるだろう。
どちらも正解で不正解な事だ。
そんな神経質な兄と、どんぶり勘定な俺とでは合うわけもない。
しかも、兄そっくりな息子もいる。
気が重いな。
で、食事の時に色々と話をした。
まぁ、俺が話した内容はセインとルインの王都での話がメインだ。
セインは王都にある大きな商会で働いている。
ルインは冒険者としてパーティー組んで頑張っている。
2人とも兄貴の子だ。心配しない訳がない。
そのあとに、シェリーが俺を助けた話になった。
すごいカッコよかったって話で盛り上がりもした。
久々に家族の団欒を味わった。
そして、深夜。
俺は誰にも別れを告げずに王都へ戻ろうとした。
「行くのか?」
リビングに居たのは兄貴だった。
「ああ、やる事があるからな」
主に、夜の王都の歓楽街巡りだ。
「…そうか。以前ルインの手紙に書いてあったが、冒険者ギルドで働いているのか?よく見かけるとかいてあったぞ」
「ああ、冒険者ギルドに所属している」
現役の冒険者だからな。
「そうか、お前は昔から考えずに行動していたからな。少し心配していたんだ。何年か前に父さん宛に手紙を送ったろう?『商業都市で元気にやってる。心配するな』そんな文章じゃ余計に心配になる。もう少し近況を書いて安心させてくれ。それとも、商業都市の噂通りに悪い事をして稼いでいるから誰にも話せないとか言わないよな?」
「誰かから後ろ指を刺されるような真似は絶対にしていないし、するつもりもない。安心してくれ」
後ろ指を刺す前に高速で移動して行方を眩ましてやる。
「そうか、その言葉を信じよう。それと、いつでも、帰ってこい、ここはお前の家でもあるんだ」
「ああ、気が向いたら帰って来るさ」
俺は実家を出て星明りの中、王都へ急いで向かった。
兄貴と話ていたから予定の時間を過ぎてしまっていた。
王都の夜の繁華街は、営業時間を過ぎていて全てのお店が閉店していた。
ちくしょう。




