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おっさんと出会いの日々

さて、思わぬ人物との再会で時間を取ってしまったな。


もうすぐ夜だ。そろそろ宿を考えないと。


一緒に王都に来たギルド長は会合が終わるとすぐに商業都市へ戻っていった。


なので、今夜は()()()()()()()だ。


さて、どこへ行こうかと考えていたら路地裏から悲鳴が聞こえた。


声の感じからして()()()()だ。急がなければ!


悲鳴があった方へ向かうと暗がりの中、男2人と女性が1人いた。


女性は小柄な感じで背に荷物が入ったリュックを背負っている。


その女性に対面するように男性2人。こちらは俺から見て後ろ姿しか見えないが、若い感じがする。


2人のその手には小さいがナイフが光輝いていた。


あー、うん。これは完全にアウトだ。


近い未来に、男性2人が加害者、女性が被害者になるな。


女性がナイフに恐怖し逃げ出すと男たちも追いかけた。


女性が細い路地に逃げ込んだので、追いかける男も横並びから前と後ろに分かれて追いかけ始めた。







???


下手なナンパを断って、ここまで逆上するとは思わなかったわ。


初めて会って第一声が、俺カッコいいだろ?やらせろ。


それは無いわ。確かに美形だったけど、体つきが女性みたいに細いし、痩せてるしアクセサリーで着飾っているけど、そんなんじゃゴブリンにも負けちゃうわ。


って思った事が言葉で出ちゃって、怒った男から逃げるために路地に入って走り回ったわ。


しばらく走り回って撒いたかと思ったら、目の前にいたのに驚いて叫んじゃったわ。


しかも、よく似た雰囲気の線の細いのが増えてたの。


ズボンからナイフを取り出して来たときは、さすがに身の危険を感じたわ。


で、また逃げたんだけど、私はあの人と出会ったの。





ラグ視点(主人公のおっさん)



女性を追いかける男の足首をつかみ倒れさせる。


こけ方が悪かったのか、頭を打ったみたいで気を失ってしまった。


まぁ、仕方ない。


俺は倒れた男を放置してもう一人の男を追いかけた。


少し進むと女性は袋小路だったらしく、立ち止まっていた。


男はゆっくりした足取りで女性に近づく。


それを俺は男の背後からゆっくり近づく。


男が女性に手を伸ばした瞬間、俺は男の背後から腰をつかみ、持ち上げる。


そのまま後ろに膝を曲げ反りかえりながら投げるように倒れこむ。


これぞ、我が心の師、帝王と呼ばれた男の得意技、


エベレスト・ジャーマン・スープレックスだ!


男は白目を上げて気を失った。


俺の勝ちだ。


「…あ、ありがとうございます?」


俺は立ち上がり、助けた女性を見た。


身長は150センチ前後、暗がりでもわかる金髪、青い目が星に反射して輝いている。


そして、一番大事な事だ。


どう見ても若い、いや若すぎる。12,3歳か?


まだ15歳になっていないのは確実だな。


「あー、気にするな。早く帰れよ。親が心配しているぞ」


ストライクゾーンから外れているから雑な対応するのは男あるあるだよな?


「ちょっとまってください!こんな時間に女の子一人で帰らせるですか?せめて家まで送ってください!」


「家までって、王都にあるんだろう?」


「家は王都から出て少し歩いた場所にあります。王都付近は安全とはいえ、こんな時間にか弱い女の子一人で帰らせるんですか?」


涙目で説得してくる。


ここでこの子を家に送り届けて、彼女のお姉さんと仲良くなれるかもしれない。お姉さんいるかわからないけど。


「わかった。俺が送っていこう。優しい俺が快く送ろう。そう、俺は優しいんだぞ」


優しさアピールして彼女が家族に話てくれればポイントアップだ。


「ありがとうございます!」


こうして、女の子を家に送ることになった。



女の子、キャシーと一緒に王都の門を出た時から悪い予感がしていた。


それは彼女が家に近づくほど予感から確信へと変わっていった。


「あ、あれが私の家です」


キャシーが指をさしたのは、俺の生まれ育った()()だった。


「もう、安全だろう。ご両親も心配しているはずだ。さぁ、行きなさい」


「いえ、せっかくここまで送ってくれたのですから、お食事もでいかがですか?」


「いえ、結構です。」


「そんな事言わずにぜひ」


「いえいえ」


キャシーが俺の腕を引っ張っていこうとするが、俺も実家には顔を出すつもりはなかった。


だが、キャシーはお礼に食事でもと言ってくる。


アレに見つかる前に帰りたいな。


「キャシー!何をしてるんだ!」


「パパ!」


あー、時間切れだったか…


そこに現れたのはランプを持った男だった。ランプは煤で汚れているのかそんなに明るくない。


「変な男に絡まれている時にこの人がたすけてくれたの!」


キャシーが俺の腕に抱き着いてきた。


男がランプを掲げると俺と男の顔が照らされた。


「…よう」


「…娘が世話になったな。色々と話を聞きたい」


男、いや長兄のサムがそこに立っていた。



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