おっさんと寝すぎな日々
俺が再びギルドに登録して3日が過ぎた。
またCランクになった。多分、最速だと思う。
潤沢な資金さえあれば、採取依頼を金にモノを言わせて現物を購入しギルドに納品すれば達成できる。
経費はものすごく赤字だが、時間短縮にはもってこいだ。
フェノからも笑顔で祝福されておじさん、ちょっと勘違いしちゃうかも?
なんて、冗談だ。
さて、最近は仕事しすぎたな。
サイクロプスの討伐して、冒険者ギルド辞めて入ってランク上げるために採取依頼を各商会へ行き買いあさる。
しばらくは休養をしよう。
そう思い、宿へ帰ってきた。
「あら?今日は早いのね?」
給仕の娘だ。姉妹の姉か妹かいまだに判断できない。
「ああ、最近は朝早くから毎日働いていたからな。そろそろ休養っとおもってな」
「確かに朝早かったけど、夕方前には帰ってきてたじゃない」
「まぁ、気にするな。俺のペースで無理なく仕事をしているんだ。少し寝るから起こさないでくれよ」
「ええ、わかったわ」
俺は部屋に戻りシャワーを浴びるとベットに潜った。
このベットが俺の唯一の癒しだ。
誰かにゆすり起された。
「大丈夫?どこか悪いの?」
俺の起こしたのは給仕の娘2人と女将、それにイリマとガーナもいる。
なんだ?5人で夜這いか?
「ん?どうしたんだ?」
「ラグ、あなた1週間も寝てたのよ?大丈夫なの?」
「イリマ、心配するな。ちょっと寝すぎただけだ。それよりも、何か食い物はあるか?腹が減って死にそうだ」
「ええ、スープをつくってあるわ」
「ありがとう」
女将からスープを受け取ると一口飲んだ。
美味い。体に染み渡るような優しい味だ。
飲み終わったスープを女将に返す。
女将と給仕姉妹は空の器を持って部屋から出て行った。
「ラ、ラグ。寝汗で気持ち悪いでしょ?わ、私が拭いてあげる」
イリマは俺のシャツを脱がし、水を絞ったタオルで俺の背中を拭いてくれた。
気持ちがいい。あと、すごい楽。
お金にモノを言わせて介護生活も楽かもしれないな。
…
ダメだ。これは癖になる。
これに慣れたらやり直せなくなりそうだ。
「イリマ、ズボンを脱がすな。あと、そっちは大丈夫だ。」
俺はイリマの手からズボンを死守した。
貞操の危機だったぜ。
俺はベットから出て立ち上がると自分の体の違和感に気が付いた。
体がスゴイ軽い。それこそ羽ばたけば空を飛べそうなほどだ。
それは、後ほど考えるとして、まずは飯だ。
スープだけじゃ足りんな。
俺は上着を着ると食堂へ向かった。
その後をイリマが付いてきた。
ナーガはいつの間にか消えていた。
イリマと一緒に飯を食う。
たまには誰かと飯を食うのも悪くない。
たわいのない話をしていると、給仕の娘から噂話を聞いた。
「商業都市の市長の娘と銀色の騎士の婚約が発表されたわ」
へー、そうか。俺が市長の娘と婚約ねー
って聞いてないし。寝耳に水だ。
危うく噴き出すところだったぜ。
イリマが咳き込んでいるが、変なところにはいったのか?
なんでも、日取りも決まっているらしい。
銀色の騎士の人気は凄いね。
劇にもなって、子供たちにも人気で、冒険者や騎士からも憧れている。
それに市長の娘と結婚。わーすごい。俺もう、変身しないぞ。
さて、飯も食った事だし体の違和感のずれを解消しにいきますか。
で、目的地に到着。
ここは街道から少しはずれた森にある泉だ。
湧き水が透き通っていて泳いでいる魚が見える。
ここに来た目的は水浴びだ。
宿のシャワーだけでは物足りない時にここにきている。
俺は着ている服を全部脱ぎ、体を見下ろす。
ふむ、ちょっと引き締まったかな?
飲まず食わずの寝ている1週間ダイエットは成功か。
なんて強がってみるが、なぜ1週間も寝ていたのかわからん。
分からんから考えない。それが俺流。
まぁ、いいや。水浴びしよう。




