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プロローグ2

意識がはっきりしたのは5歳くらい。


田舎の小さな村に生まれた。


そして、念願の中世っぽい異世界だった。


それに気が付いて小躍りしていると


姉さんからご機嫌ねーって微笑ましく見られた。


で、この村を簡単にいうと麦を作っている村。


とても広い。


隣の家は見える。ずっと遠くに見える。


近隣の騒音問題なんて関係ないって距離。


で、家は両親と兄4人姉2人と妹と自分。


農家の家なので家は広い。


両親の部屋に男兄弟の部屋、姉妹の部屋と別れてもまだ部屋に余裕がある。


多分、思春期を迎えた順に個室になるうんだろうな。


そうそう、農家だからって常に麦畑ばかりを見ているわけじゃないんだ。


忙しいのは植える時期と収穫の時期だけ。


あとの時期は父親を中心に狩りに行く。


基本は男だけ。姉さんたちは家の事や家畜の世話。


肥料も作っているので、広い麦畑にたくさんの収穫。


年2回ある時期は憂鬱だって、だれかが言ってた。


いつまでも家族団らんで過ごせると思っていた。









そう。いつまでも











過ごせちゃいました。












家は長男が継ぎ、お嫁さんが来た。


他の兄たちも結婚して家を出て行った。


でも、どの兄弟も家から見えないけど歩いて行ける距離に家を建てて新しく麦畑を作り始めた。


姉さんたちも嫁ぎ、家が寂しくなると思ったら


子供が生まれた。




そして、僕は成人を迎えた。


月日が経つのって早いね。




僕は何年も前から考えていた。


ある日、父から聞いた言葉。


冒険者が何十人も歩いていくのを見た。おそらく、ゴブリンの巣が出来たんじゃないか?


そう、冒険者である。


未知の場所を切り開き、魔物を倒す。


もちろん、何も考え無しに冒険者になろうと思ったわけじゃない。


僕の魂には強化鎧が憑依していて、この体でも使えることが出来たんだ。


イメージしてほしい。





長閑な農村に麦畑で作業している宇宙警察









ぜんぜん、似合わない。




それなら強化鎧の人間離れした性能を生かして冒険者になろうと。


そして、一攫千を狙おう。


高名な冒険者の中に自分の名前を刻もう!













そんな風に考えていた時期もあったな。


村を出て20年。


もう35歳のおっさんだ。


村を出て、歩いて行ける距離にあった王都で冒険者登録をした。


そこで、王都周辺の治安の良さは現代日本並に良かったんだ。


善政の王と生き方も貴い貴族たち。


癒着や横領が無いクリーンな国だったんだ。


そして、俺は王都から商業都市へ移動した。


ここは金さえあれば、なんでもできる。


密輸や横領、奴隷に殺人。


憲兵に積んだ金貨の数で罪が許される国。


そこで俺は冒険者として生活している。


そうそう、俺の名前を言ってなかった。


俺は、()()()()()()()()()。冒険者のランクはCランク。


冒険者のランクは上からSABCDEFGとあって


S 超超一流で天下無双。人類を超越した存在。


A 人外レベル。オーガを素手で一方的に撲殺できる存在。


B 一流の冒険者。ギルドも安心して依頼を任せられる存在。


C ベテランの冒険者。身の丈にあった依頼をこなし、かつ後輩の面倒も見れる存在。


D 半人前。まだまだガンバレ。


E 駆け出し。一番死者が多い。勇敢と無謀をはき違える者が多い。


F 成人して登録するとこのランクから。雑用しかできない。


G 未成年の冒険者。町の中でお手伝いして人間関係を学んでいく。



そう、俺はCランクのベテラン冒険者。


一般的には魔法の掛かった武器や防具を持ち、知恵や経験を活かして活動する。


俺もこの部類に入っている。


多くの冒険者は仲間達とチームを組み、コンビプレーでお互いをカバーしながら活動している。


中には大人数のレギオンなんかもいるが、あれは例外だ。


んで、俺はもちろんソロ活動。一人だ。


しかも、ほかの冒険者のような防具も無い。見た目はまるで一般人。


いざとなれば、強化鎧でなんとかなる。


そして、消耗しない強化鎧を使えば経費ゼロで丸儲け。


一応、腰に小さな鉈をもってるから護身用と思われているかもしれないな。


そして、冒険者といえば宿暮らしということで、


食事の旨い宿に寝泊まりしている。


家族経営で厨房には父親がメインに長男が補佐。給仕は長女と次女。


宿は受付に母親が座っていて食堂が忙しければそちらを手伝う。


()()()()()()()()()()が、忙しいのはチェックアウト後の部屋の清掃と朝食夕食前後だけで、あとは結構自由にしている。


なぜ、彼らの行動がわかっているかって?


普通ならチームで受ける討伐依頼を1人で受けたうえに、経費ゼロのエコ活動だ。


お金が唸るほど貯まっているんだ。


だから、俺は







働きたくないでござる!










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