おっさんと誠に遺憾ながら冒険してしまう日々
ダンジョンに入っていくと、洞窟とは思えない明るさだった。
「これは照明鉱といってね。魔素の多いところではひかるんだよ」
驚いている俺に教えてくれたのは、ローブを纏った魔法使いの青年だった。
その周りには彼らの仲間が俺と同じく驚いている。
「って、いっても僕も見るのは初めてだけどね」
おどけて笑う彼ら。
「君も魔法使い?一人じゃ危険だよ?良かったら一緒に行く?」
魔法使いの青年が聞いてくるが、俺は断った。
「お誘いは嬉しいが、俺は大丈夫だ。俺が君たちのパーティーに入ってチームワークを乱すのも悪いしな。先に行かせてもらうよ」
俺は彼に感謝を述べて奥へ歩いて行った。
奥へ進むとワーウルフが3体いた。
俺を見つけると正面から1体がとびかかり、残り2体は左右から攻撃してきた。
普通の冒険者なら後ろに逃げるか、防いだりするだろう。
だが、俺は違う。
俺の神速をもってとびかかってきたワーウルフの下をくぐり、尻尾をつかみ振り回す。
飛んでいるワーウルフはもちろん、左右にいるワードウルフが反応できるはずもなく振り回されたワーウルフに巻き込まれた。
3体のワーウルフは壁に激突し魔石を残して消滅した。
こんなものか。Bランクの敵も大したことないな。
魔石もかさばるから持っていくは諦めよう。
それに、この速度で進んだら帰るまで数日かかるな。
とりあえず、人がいてもすぐに避けれる速度で走って進むかな?
走っていると頭がワニの人型の魔物がいた。
俺を見つけて牙を剥くが、俺はその顔に向かって膝蹴りをした。
はじけ飛ぶ頭部。実体を持っていたら俺が血まみれだが、魔素に帰るだけなので問題ない。
魔石は取らずにどんどん進む。
途中、なんどか下り坂を進み、現れる魔物を一撃で倒しながら実体を持った魔物を探した。
途中で戦闘中の冒険者グループもいたが、すり抜けるついでに魔物を撲殺していく。
そして、ついに見つけた。
今まであった魔物とは雰囲気が違う。
そいつはドラゴンではなく、巨大なサイクロプスだった。
とても高い洞窟の天井に頭が付きそうな大きさだ。
およそ10メートルくらいか?
腰には毛皮を巻き、手には巨大なこん棒を持っている。
「ぐおおおお!」
大きな声で吼え威嚇する。
でかい声だ。それに虫歯も良く見える。歯磨けよ。
なんて、思っていたらサイクロプスがこん棒を振り下ろしてきた。
衝撃で土埃が舞う。
サイクロプスがこん棒を持ち上げて俺の死にざまを確認するが…
残念。そこにはいない。俺がいるのはお前の肩だ。
サイクロプスが俺に気が付く前に腰にある武器を抜き、耳の穴に向けて突き刺した。
突き刺した瞬間、サイクロプスが痙攣した。
俺はそのまま、脳を武器でかき回すとサイクロプスは仰向けに倒れた。
さて、ドラゴンはその全身が素材の塊だったが、こいつは何処が素材になるんだ?
正直、覚えてないしどうしようか?




