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働いたら負けかなと思っている②

「ラグさん、ここって高い店なんじゃないですか?」


俺たちが入ったのは個室もあるお店だった。


個室は豪華な椅子にテーブルと部屋を飾りつける装飾品も値段が高そうな洗練されたモノばかりだ。


この部屋は商人どうしで話あったり、会合でつかったりと、言わばレンタル会議室だ。


実際の値段は部屋のレンタル料だけなので、そんなに高くない。


「まあ、気にするな。俺が奢るさ。んで、なんで俺が日本人の事を知っているかだよな?」


「はい。俺は神様のミスで、この世界に来ました、お詫びってことで神様から経験値10倍を貰いました。転生だと貰える特典が違うと聞きましたが、何を貰ったんですか?」


「…特典なんて知らないし、神様にもあっていない。」


転生できるだけで喜んでいたからな。しかも、生まれ変わったら宇宙時代だし。


「ただ、俺は日本人を知っていただけだ。」


「他にも日本人がいるのですか?」


「ああ、昔と言っても12.3年くらい前かな?」


「どんな方ですか?」


「ああ、あいつのことはよく覚えている。貴族や豪商を狙った盗賊だった。」


「え?」


「盗んだ金品を貧しい者に分け与えていた。当時の俺は衛兵の友人と一緒になって追いかけていた。」


実際に追いかけていたのは女の尻だったけどな。


「それって義賊じゃないですか?」


「相手が悪人でも盗みを働いたらダメだ。なんの為の法だ。で、運よく俺が捕まえることだ出来たんだ。」


捕まえたのは覚えているが、どうやって捕まえたか覚えていないな。


あ、なんだか思い出せそうだけど、…無理っぽいかな?


無駄なことは覚えているけど、大切なことを忘れているのはおじさんあるあるだよな?


「変わった服と髪型を着ていた。ワフクとかマユ?マゲ?とか言ったな。黒目黒髪が珍しくて騎士団に引き渡す前まで話しをしていたんだ。」


懐かしい彼の顔を思い出した。


「たしか、日本皇国のエド出身とか言っていた。皇国歴3000何年とかいてたな。わかるか?」


俺の言葉を真剣に聞いていたユウジは俺をまっすぐ見つめていた。


「…私が来たのは大日本大阪民国です。東京、江戸があったところは戦争で破壊され、最後は連合の新型兵器で海に沈みました。」


「…違う歴史をたどった世界か。」


「そうですね。一度その人と話がしたいですね。今どこにいますか?」


「え?縛り首だけど?盗賊が捕まったんだ。奴隷か縛り首だろう?」


この世界では罪を犯せば奴隷になるのが基本だ。主に鉱山で働いて損害額分だけ働けば釈放される。


しかし、明らかに補填できない金額の場合は縛り首にして、魂をクリスタルに封じ込めて錬金術ギルトが買い取る。


そして、魔法剣や魔法鎧の核になるように調整して鍛冶ギルドに売られたのちに、冒険者の手に渡ってくる。


ちなみに、一般的な核は魔素吸収機を使い作成する。


魂が入った核は一般的な核とは違い高出力かつ、内蔵量も多い。冒険者からの人気が高く、高ランクの冒険者ほど、金を高く積む。


盗賊などは出来るだけ殺さずに生かして捕らえるのが冒険者の考え方だ。


話が逸れたが、この世界での犯罪者はそんな感じになっている。


日本人がすでに死んでいると知ったユウジは、何も話さなくなった。


食事を終えた俺たちはそれぞれの宿へ向かった。


よし、俺は神様にも会ってないし、特典もしらなかったけど、


()()()()()()()()()()()()()()


あとで、ネタバレして驚かそうとしたら、そんな雰囲気じゃなくなっちゃうし、マジでどうしよう?


どこかの死神使いみたいに




ニヤリ、計算通り




なんて言ってみたいけど、今の俺の心の中は




頭掻きむしって、あーどうしよう?




って感じだ。


宿へ向かっている俺は平静を装っているが内心ドキドキものだ。


「あ、おっさん」


言葉と同時に肩を叩かれた


「ぴゃい!?」


全身の毛が逆立つほど驚いたぜ。脇汗が尋常じゃない。


そこのいたのは同じ宿で宿泊している女性冒険者がいた。


お互い見知った顔だったが、あの彫刻作りの時から話をするようになった。


「そんなに驚かなくてもいいじゃん。なにか後ろめたい事でもあるの?」


「そ、そそそっそおそそんなことななんあいよ!」


動揺しすぎて言葉忘れるレベルです。


「ふーん、何かあったか知らないけど、困った事があったら私たち冒険者を頼りなよ。厳つい見た目もいるけどみんな優しいやつばかりだよ?」


おじさんには若い女性の優しい言葉がうれしいです。


って俺も冒険者なんだけど。


たしかに、ここ2、3年はギルド職員にしか会っていない。いや、今日はユウジ達に会ったな。


おじさんになると朝は眠くて夜も眠いんだ。


十分な睡眠を取らないと肌が荒れるし、化粧のノリも悪い。


俺、化粧しないや。そっちの趣味はない。


そういえば、俺と親しかった冒険者はみんなこの町を出てしまったな。


知ってるのはイリマと連れの2人くらいか。


一応、下位の冒険者を雇ったこともあるが、知り合いっていうほどでもないしな。





…あれ?俺ってボッチか?





ふて寝してやる。








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