チュートリアル
マジック&グリモワールそれはこの世界の全てと言ってもいい。魔術師であるプレイヤーはデッキというグリモワール(魔導書)を携え、ユニットやスペルを唱えて戦うカードゲームだ。
「なにぃ、これ?」ハクノは思わずそうつぶやいた。久々にパックを買って剥いてみたら使い道のあまりないゴミカードばっかだったからだ。
ここはマジック&グリモワール専門のチェーン店だ。日本全国に存在するデュエリストにとって身近な施設だ。
「どお?ハクノン、私は全然ダメ」友人のアカリが話しかけてくる。
「いまいち、やっぱカードはシングルで買うほうがいいね」ハクノはため息をもらす。
「気晴らしにデュエルしない」「いいよ」2人はデュエルディスクを取り出した。
「「デュエル」」
アカリ:ライフ20点 手札7枚
ハクノ:ライフ20点 手札7枚+コイン
「先行は私だね」機械により自動的にアカリが先行だと決定された。
*先行のドローフィズはスキップされる。後攻はリソースを+1するコインが渡される。
「とりあえず、エネチャージ(赤)するね」アカリ:1/1赤
「コストを1支払って、ゴブリン巡視部隊を召喚するよ」
ゴブリン巡視部隊:1赤
ユニット
クレジット1
速攻
2/1
*クレジットN:スタンバイフェイズ時Nコストを支払う。
*速攻:召喚酔いしない。
「このカードは召喚酔いしないから、すぐ攻撃できるよハクノンにアタック」
「まだまだ余裕」ハクノ:18
アカリはゴブリン巡視部隊でダイレクトアタックしてターンを終了する。
「私のターンドロー」ハクノはデッキトップから1枚カードを手札に加える。その後エネチャージして(白)+1 ハクノ:1/1白
「さらにコインを使ってリソース+1して、コストを2支払い白騎士を召喚」
白騎士:2白白
ユニット
先制攻撃
召喚時:リソース最大値+1
2/2
*先制攻撃:先に相手ユニットにダメージを与える。
「白騎士の効果によりリソース最大値+1してターンエンド」
ハクノ:0/2白
2ターン目アカリはゴブリン巡視部隊のクレジットコストを支払う。
アカリ:0/1赤 ドロー、エネチャージ アカリ:1/2赤赤
「コストを1支払いゴブリンの下働きを召喚する」
ゴブリンの下働き:1赤
ユニット
このカードは単独ではアタックおよび、ブロックに参加できない。
3/3
アカリはゴブリン巡視部隊で攻撃しても、白騎士の先制攻撃で無駄死にするだけなのでそのままターンを終了。
ハクノのターンになり、リソースが回復2/2 ドロー
「私はコストを1支払い、オオヤマネコを召喚」オオヤマネコ0/1
「攻撃力ゼロ!!」アカリは驚く。もちろんダダのバニラではない」
「さらに私はエネチャージ」白+1するとオオヤマネコは2/3にパンクアップする。
「オオヤマネコは白の勢力を得るたびに+2/+2修正される」
オオヤマネコ:1白
ユニット
(白)を得るごとに⁺2/⁺2修正する。
0/1
「さらにコストを1支払って闘争の学び手を召喚してターンエンド」
闘争の学び手1/2
3ターン目アカリ ドロー エネチャージ 3/3赤赤赤
「コストを1支払い白騎士に、稲妻発動」白騎士3ダメージ破壊。
稲妻:1赤
スペル
3ダメージ
「2体のモンスターでハクノンにアタック」
「オオヤマネコでゴブリン巡視部隊をブロック」オオヤマネコは2/1になりゴブリン巡視部隊は死亡。
「ゴブリンの下働き3/3の攻撃は受けてもらうよ」
「くうぅぅ」ハクノ:15
「私はこれでターンエンド」
ハクノのターン ドロー エネチャージ 4/4+1白白 オオヤマネコ5/3
*前のターン使いきれなかったリソースは持ち越される。またリソース最大値以上のリソースはターン終了時消失する。
「私はコスト5支払い闘争の学び手を覚醒させる」
闘争の学び手:1白
ユニット
覚醒5:⁺3/⁺3 先制攻撃を得る
1/2
「させない私はチェーンして、ショックを発動」闘争の学び手死亡。
ショック:1赤
クイックスペル
2ダメージ
「くぅ、なら私はオオヤマネコでダイレクトアタック」オオヤマネコ5/3
「うあぁぁ」アカリ:15
ゴブリンの下働きはスタッツこそ3/3高いが他のユニットが存在しないときはでぐのぼうと化す。
ゴブリンの下働き:1赤
ユニット
このカードは単独ではアタックおよび、ブロックに参加できない。
3/3
ハクノはターンを終了する。
4ターン目 アカリドロー エネチャージ 4/4+1赤赤赤赤
「私はコストを3支払い稲妻の精霊を召喚」
稲妻の精霊:3赤赤赤
ユニット
貫通 速攻
エンドフェイズ時にこのカードをリリースする。
6/1
*貫通:余剰のダメージを相手プレイヤーに与える。
「2体のユニットでアカリにアタック」
「ライフで受ける」ハクノはオオヤマネコを残すことを選択。
「ぐあぁぁぁ」ハクノ:6 ハクノのライフは半分を切りデットラインに入る。
アカリは稲妻の精霊のデメリット効果により、リリースしてターンを終了する。
ハクノのターン ドロー エネチャージ 5/5白白白白
オオヤマネコ7/5
「コストを3支払い幽体の行列を発動、飛行トークン3体を場に出す」
幽体の行列:3白白白
スペル
白1/1飛行 ユニット 3体生成
*トークン:カードの効果によって生み出されたユニットのこと。
「さらにコスト1支払い炉の世話人1/1召喚」
「オオヤマネコでアタック」
「ぐあぁぁぁ」アカリ:8 ハクノのターンを終了。
5ターン目
アカリのターン ドロー エネチャージ 5/5+2 赤赤赤赤赤
「私はコスト1支払い稲妻発動ハクノンに3ダメージ」ハクノ:3
「さらに私は2コスト支払いマグマの噴出発動、これで私の勝利だ」
マグマの噴流:2赤
クイックスペル
2ダメージ
コンボ:4ダメージ
*コンボ:このターン中に二回目以降に使用するとき発動する。
「それはどうかな」
「……なん……だと?」
「私は炉の世話人をリリースそのダメージを無効化する」
「なにぃぃ!!」
炉の世話人:1白
ユニット
プロテクション
このカードをリリース:赤を発生源とするダメージを1つ無効化する。
1/1
*プロテクション:1度だけダメージを無効化する。
「このターン私にできることはないターンエンド」
ハクノのターン ドロー
「私は飛行トークン3体とオオヤマネコでダイレクトアタック」
「きゃぁぁぁ」アカリ:0
ハクノの勝利!!
「うぅぅ、負けた」
「いや、おしかったよあともうちょっと負けそうだった」後もう1枚火力のカードを使われていたらハクノが負けてもおかしくはなかった。
「そういえばさ、明日部長が大事な話があるから絶対来いて言ってたけど何の話だろう」アカリは思い出して言った。
「さあ、大会のことも話すんじゃない」
夏の高校全国デュエル大会の校内予選が近づいている。ちなみにハクノ達の所属している第6デュエル部は敗退した。
「えぇー、でも私達大会とほぼ無縁じゃん」
「まあ、明日になればわかるでしょう」
2人はそうしてカードショップを後にした。