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拉致られましたが勇者と申します  作者: チモシー
はじまり
2/7

日常の終わり

「あー魔王復活とか転生イベント起きないかなー?」


 

こんな発言をしたのは彼が少なくとも勇者を嫌いではないからである。

 

自分の黒歴史の元凶といってもweb 小説の異世界転生等でたびたび活躍する勇者に憧れなくもない。


「あー異世界転生してーよ。なんだよニートになって車に轢かれればいいのか? そしたら女神とかに会えるのか? 」

 

さっきから願望しか言わないのも自分の悪いところだがそれを本人は自覚していなかった。



 学校が終わり、窓を覗くと自分をはぶいた奴らがリア充下校をしていた。(彼女連れで複数人で帰るという鏡水が考えた単語)


「もう人生萎えた。こんだけフラグ立ててんだからさっさと転生させろや、ついでにチート+イケメンで」


 駅に着いた鏡水はいつもと変わらず静かで人があまりいない駅を見渡し友達がいたら違ったのかなど仮定をした想像をすぐに止めた。

 

 


「あと15分かー」

 

 大きめの独り言をした鏡水はだれも座っていないベンチに腰をかけた。

 

しばらく沈黙が続いたがそこで後ろから

「ゴト」という小さな音がした。    

 

 ほぼ無人に近かったので音がやけに大きくきこえたが特に気にする必要はなかったので再び自分の足下に視線を落とした。

 

 しかし次の瞬間、自分の視界が暗くなった。


「おぉ! これはついに来たのか、来たんだな、異世界転生ぃぃぃー」と普通の人間ならパニックになるところを鏡水は別のルートでパニックになっていたが、その期待は裏切られた。


「こちらコード1115ターゲットを捕らえました。これから帰還します」

 

 聞こえてきた男性の声から我をとりもどした鏡水、さすがの彼も思考停止していたようだった。


「え、ちょっと待て、待て、待て、待て。なにこの状況、さすがに想像と違い過ぎるよな。ていうかこれテロの一環ではなかろうかいや、俺さらってなにになる? 精々ボッチの経験談くらいしかないけど、てか拐うならリア充どもにしろよ」


 そして体感1時間ぐらいして車内?の揺れが落ち着いた。

 体感というのは、体全体を黒の体に密着するシーツで囲まれ視界はもちろん拘束具?的なもので縛られたせいで身動きもままならなかったかせいだ。 


「ここはどこだ?」最初にでてきたセリフがそれだったが当然だれも答えなかったが、急に投げたされた感覚に陥ったがすぐに着地した。このシーツのせいかまったく痛みはない。


 そんなことを考えている鏡水の視界が急に明るくなった、どうやら拘束具とシーツを外したようだ


「あーもうなんでこんな目にあうんだよ、とにかく今は生き残ろう、ここで死んでも異世界転生なさそうだしな」と彼なりにポジティブな考えになっているときにそいつは現れた


「皆が頭を下げているからこいつがボスか」と鏡水が思い顔を見ようとすると



「ようこそ我、異世界共通英雄斡旋業者通称『神の手』へ」


「異世界」や「英雄」なんてことばをきいたら真っ先に飛び付くであろう彼はそれより気になったことがあった。



「なにしてんのじいちゃん?」


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