ともだちから友達へ
あの人に認めてもらいたくて
受け入れてもらいたくて
構って欲しくて
あの人が大事にしていたものを壊したね
そのことに絶望して
もう死ぬしかないと思った君は
僕にたどり着いたんだ
「わたしの話を聞いてちょうだい」
死んだ僕の
見たこともない暗く散らかった部屋に
一瞬たじろぎ君は思った
これが終われば
ピピピとなる目覚ましの音に残念がった君は
どうしても僕にもう一度会いたくて
また浅い眠りについた
ぼくが答えを知っていると思って
でも残念
僕は答えを知らない
良いところで目が覚めてしまったと
君は悔しがっていたけれど
夢はもうそこで終わっていたんだ
君が先を知らないから
君が望んだ未来は、死を選択してしまうほど、思い悩んだはずの僕に、話を聞いてもらいたいと思うほど、自分も酷く思い悩んでいるんだと、あの人に気づかせて、自分を認めてもらうことだ
でも君は夢にも見れない
認めてもらったことは一度もないんだから
君は、暗く汚い部屋に住む、僕という存在に助けを求めないとならないという羞恥心を隠したね
君は、あの人に認めてもらいたいと、構って欲しいという気持ちの裏側にある、なぜ認めてくれない、なぜ愛してくれないという怒りを隠したね
みじめだったから
僕は君をいじめたやつの仲間だった
僕が死んだ時
君をいじめた奴が泣いていたと聞いて
君は動揺していたね
そして泣けない自分を隠してたんだ
みじめだったから
君が
まだ仲が良かった頃の
純粋だったあの頃の
愛称で僕を呼んでくれたことが嬉しかったよ
君もそうだろ?
僕が君に笑顔を見せたのは
君が笑顔だったからさ
覚えておいて
君の中の僕は
君を正しくも悪くも導いてしまうんだ
僕が出来ることは
君の背中を押すことさ
君は進みたがってる
それは本当
その方向を決めるのは君さ
失敗したら
僕を理由にしてくれていいよ
そんなことで怒る僕じゃないことを
君はしってるだろ?