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変更。前話に繋げています。こちらが短いです。
話が纏まらぬまま一度持ち返り、再度招集ということになった。
終始疲れた様子であったリンはその日のうちに高熱にうなされた。
そして慌てる周囲をよそに、リンは夢の底へと沈んだ。
月のない夜のように、そこは真っ暗。
暗い海の底。
光のない、自分の手すら見えない場所へ。
それは、誰かの記憶だった。
身体と心がバラバラになってしまった。
自我はあったものの、骨は崩れ肉は朽ち、ほとんど元の状態とはかけ離れた姿になってしまった。
魂は淀み、自我を残しておけたのが奇跡だろう。
やがてこの想いも消えてしまうのだろうか。
ああ、すまない。
すまない。すまない。すまない。すまない。
私の愛しい人。
お前を喰ってしまった私を、どうか、許さないでくれ。
どうか私を呪ってくれ。
私を殺してくれ。
この渇きを消してくれ。
ああ、喰いたい。喰いたいんだ。
止められない。止めてくれ。
どうか私を殺してくれ。
何度後悔しても、報われない。




