*第5章*――脱力
俺・・だめだ。
何も出来てない。
ただ奈々子に辛い思いをさせてしまっただけだ。
俺・・・なにやってんだ。
1回天界にもどって頭を冷やそう・・・・・。
そう思って俺は、セレスから渡された、
押せば天界に帰れるというリモコンのボタンをおした。
「うわ!」
すると体がふわっと浮いて、変なイスが出てきた。
なんだかふわふわしている。
これも雲なのだろうか?
「おいしょ」と体を起こしてイスに座る。
意外とすわり心地は良い。
するとイスはひゅうっっと浮いて、上空へと跳びたった。
「行きと違ってずいぶん丁寧だな。」
そんな独り言を残して。