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世界の終末は何処からともなく…(旧)  作者: エルスト・レイ
第一章 終わりの始まり
4/40

4話 ~本書~ 異世界は波乱ばかり(後編)

苦難を乗り越える事で人は成長する物だ


~城廊下、カイside~


えーとここまでの出来事をまとめておこう…

普通に生活する→穴に落ちる→異世界に来る→牢屋にぶち込まれる→脱獄する←※今ここ

普通の生活が恋しいぜ…

なぜこんな事を言うかと言うと…

早速ピンチです!

あの後適当に城の内部を走り回ってたら…


兵士に見つかった!


カイ達は逃げた…


また兵士に見つかった!


また逃げた…etc


的な感じで現在沢山のごつい兵士さんたちに囲まれています…

誰かたすけてください…

この際なんでもしますから!


カイ「なんて事言ってる場合じゃないよな…」


ハルカ「何をさっきから一人事をぶつぶつと…」


かんがえてたことがどうやら声に出していたようだ…

ちょっと恥ずかしい…

まぁそんなこといいけどこれはね…


カイ「ところでお前戦えるか?」


わかりきった事を聞く


ハルカ「えっ?無理ですよ!この人数相手に、それも王国兵士ですよ!」


カイ「だよな…取り敢えず黙って捕まりたくもないし…なんとかしないとなぁ…」


ハルカ「なんとかってどうするんですか…」


俺が聞きたいくらいだ…


カイ「戦う…とか?」


ハルカ「なんで疑問系何ですか…いくらなんでも無理ですよ!」


それはそうだけど

やらないで死ぬよりやって死んだ方が後悔はのこらないはず…

少なくとも…ね


カイ「いや…やってみなくちゃ分からないだろ…?」


ハルカ「分かります!」


カイ「どうだか…?」


そう言って俺は腰に差してある剣を抜く


ハルカ「……それをどこで?」


もちろん警備中の兵士からだ


カイ「俺の格好を思い出せ」


ハルカ「なるほど!で、使えるんですよね?」


使えるか使えないかといえば…

いやな思い出しかないが

いまはわがまま言ってられないしな


カイ「ぐっ…た、たぶん」


ハルカ「たぶんってなんですか!」


カイ「たぶんはたぶんさ…」


ハルカ「私が逃げるので囮になってくださいね!」


えー…まぁもちろんそうするけど

釈然としないなー


カイ「はぁ?なんでだよ!」


兵士「お取り込み中のところ…」


そう言って今までやりとりを見ていた兵士が話しかけてくる

そしてハルカの事を掴もうと手を伸ばした


ハルカ「きゃあ」


カイ「ハルカ!…ちっ…」


そして俺はためらいもなくそいつの首を飛ばした…

だから嫌なんだよ

人をきる感覚だけはいくらきっても慣れない

でもそれを他人に知られ蔑まされるのはなもっと…


兵士「貴様!」


そう言って斬りかかってきた兵士の剣を持つ手を斬り上げ

そのまま首に振り下ろす


兵士「ぐふぁ…」


こんな動作を繰り返す

ただ繰り返す

なんか自分の体が自分のものじゃない感覚に陥る

そしていつも気を保てなくなる

今回だけは気を確かにしないといけないのに

だから頑張ってみる

でもそこで邪魔が入る


ハルカ「きゃ…」


ハルカの声が聞こえその方向を見ると

ハルカの首に剣をあてる兵士がいた


兵士「こいつがどうなってもいいのか?」


カイ「ハルカッ」


そういって俺の目の前が真っ赤になった…


兵士「いまだ、救援をよべ…」


近くにいた兵士を斬り伏せ

そいつの剣を取り

ハルカを捕まえている兵士の頭めがけて剣を投げる


カイ「……………」


その投げられた剣がその兵士の頭へ吸い込まれていき


兵士「ぐはぁ」


その兵士は絶命する


カイ「マダダ…マダタリネェ…」


そう呟いて増援の兵士達を片っ端から斬り伏せる


ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク

ブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャブシャ

グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ


この作業を永遠と続けるかのように思えた


カイ「………………」


兵士を見つけ斬ろうとした


兵士「ひぃ!」


そして腕を落として首を斬ろうとしたとき


ハルカ「カイ!」


誰かが叫んでいる


カイ「…………ハハハ」


ハルカ「カイっ!落ち着いて!」


俺はためらわず兵士の首を落とす


兵士「ぐはぁ」


それをまたくり…か…えす…


その途中で背中に何かが飛びついてきた


お…れ…は…


そこで意識を取り戻し周りを見渡した

この光景は…

またあの時と同じだって言うのか

どうしてこうなる…

俺は持っていた剣を投げ捨てる


カイ「俺は一体何をしてるんだ!?」


ハルカ「やっと元のカイに戻ったんだね…」


そう言ってハルカは抱く力を強める


カイ「あ、ああ…」


一体何人殺したんだ俺は…

この光景はあの時と同じ…まだそれ以下か…?

まだ足りない…


兵士の足音が聞こえる


殺したい…たりないんだ…


そんな気持ちを抑え


カイ「ち…に、逃げるぞ!」


ハルカ「…う、うん…無理しないでね?」


ハルカが心配しているが…


カイ「ああ」


兵士「!!こ、これは…おい!大丈夫か!?しっかりしろ!


兵士「くそ!バケモノめ…」


それからどうやってかは覚えてないが俺とハルカは城を後にした


~城外~〔カイside〕


まだ頭痛は残るが…


あの感覚は一体…?


ハルカ「まだくるよ!カイ!」


カイ「あ、ああそうだな…」


城の外にも兵士は追ってくる


どうすればいい


カイ「くそ…このままじゃ…ハルカ!お前だけでも逃げろ!」


ハルカ「いやだ!カイも一緒じゃないとや!」


?「こっちだ…」


路地の方から声が聞こえる


カイ「?ああ…」


その声に応え路地に入る


その路地には見向きもせず兵士たちは通り過ぎる


カイ「はぁ、助かった…ありがとな…」


取り敢えず声の主に礼を言う


?「礼には及ばん。お前ら一体何をした?」


何をって何もしてなかったんだが

さっきしちゃったしな…


ハルカ「…いろいろです…」


ハルカがはぐらかす


カイ「はぁ…はぁ…」


俺は息を整えようと呼吸を繰り返す


?「まあいい、これでも飲め」


そう言ってコップを差し出される


カイ「これは?」


?「警戒するな、水だよ」


うけとって俺とハルカは水を飲む


カイ「ふはぁ…ありがとな、なにからなにまで…俺は栄西海、カイでいい、あんたは?」


自己紹介だけでもしておく


リーザ「えいさい…?私はリーザ、リーザ・エレクアイナ」


リーザさんというようだ

長身の姉さん的な感じの人だ


ハルカ「えーと…私はハルカ・エリムイ・スターニャです」


カイ「取り敢えずここから出たいんだが…出来れば一刻も早く」


一応聞いてみるが…


リーザ「そうか…少なくとも今日は無理」


カイ「なぜ?」


リーザ「少なくともあんな出来事起こしたあとだから…明日の昼にしなさい」


カイ「そっちのほう危なくないか?」


リーザ「だからよ…相手も昼に逃げるとは考えないでしょうからね」


カイ「なるほどな…」


リーザ「逃げる手段は私が用意するけど…」


ここまでするとは…

信用できるのか?この人は…


カイ「何から何まで悪いな…」


ハルカ「本当にこの人信用しちゃうんですか?」


ハルカが直球にそれをぶつける


カイ「ああ、分かってる……でリーザさん」


リーザ「ん?なにか?」


カイ「何が目的だ?金か?」


リーザ「わかってるじゃない、と言いたかったけどあいにくお金には困って無いんだけど…」


カイ「じゃあなにが望みだ?」


リーザ「ふふふ」


カイ「なにが面白い?」


リーザ「ふふっまあ今日はここでゆっくり休んで…」


カイ「おいまだ話は終わって…」


リーザ「人の親切はありがたくもらっておくものだよ」


カイ「ああ…分かった」



~宿屋・アラリスの羽根、7号室~〔カイside〕


なんなんだあの人は…

それよりも俺…今日、人を殺したんだよな…この手で…

やらなきゃやられてたのは分かってる、わかってるけど…

くそっ何なんだこのもやもやな感じは…

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