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世界の終末は何処からともなく…(旧)  作者: エルスト・レイ
第二章 新たな仲間と終わりの力
34/40

22話 ~本書~隠された秘密

深まる交友広がる過去の傷


~第四学園都市、クルーズナ学園 西棟 自室~〔カイSide〕


その日はとてもいい天気だった

時間はいつも通り

そして俺は起きてベットから降り、学園へ向かう準備をする


そうこうして準備が終わるころ、

コンコン

と部屋をノックする音が聞こえた


カイ「ん?どうした?」


そう言いながら俺はドアを開ける


アウラ「お客さん、」


そう言ってアウラは自分の部屋に戻った


カイ「お客さん?」


こんなに朝早くから?

誰だ?

そんなことを考えながら…玄関へ行き


カイ「はーい、どちらさん?」


そう言いながらドアを開けた…

そこにいた人物をみて俺は言った


カイ「ん?どうした?」


ユーリ「ちょっと話がある」


カイ「ん?まず、あがって行けよ」


そう言ってユーリを部屋に招く


ユーリ「お邪魔します、」


リビングに行き


カイ「お茶でも飲むか?」


と言いながら俺は紅茶の準備をしてそれを椅子に座って待つユーリに渡す


カイ「ほらよ」


ユーリ「ありがと」


カイ「で、どうしたんだ?」


ユーリ「実はね…」


カイ「ん」


ユーリ「あの後から男の人が怖いの」


カイ「まぁ、仕方ないのか」


ユーリ「あ、カイは平気だよ。アールド君も」


カイ「それは良かった、が、しかしなぁ…さすがに今後も男性恐怖症っていうのもな」


ユーリ「うん…」


カイ「まぁ、今すぐには無理だろうし、少しずつ、治るように頑張ろうな」


ユーリ「協力してくれるの?」


カイ「ああ、もちろん。そのために来たんじゃないのか?」


ユーリ「うん、それもあるけど」


カイ「あるけど?」


ユーリ「今日、一緒に学園行かない?」


カイ「もう、大丈夫なのか?」


ユーリ「大丈夫、少しくらい行かないとね。」


カイ「まだ、行かなくても大丈夫だろ?」


ユーリ「いつまでも、甘えてるわけにもいかないから。それに迷惑かけたくないし…」


カイ「無理、するなよ」


ユーリ「うん、」


カイ「俺は準備終わってるし行くか?」


ユーリ「うん」


そうして俺達は部屋を出て教室へと向かった

時間的にはすでに遅刻だが、まぁなんとかなるだろ。



~第四学園都市、クルーズナ学園 東棟 1-A~〔カイSide〕



学園に到着した頃、丁度休み時間に入ったらしく教室にはすんなり入れた


カイ「よう」


アールド「カイ?、それにユーリもいるのか。体調はもう大丈夫か?」


ミナ「ユーリさん、大丈夫ですか?」


ユーリ「ええ、もう大丈夫。」


ミナ「無理しないでくださいね」


ユーリ「あれ…?エーミアは?」


ミナ「今日も来てないですね…」


ユーリ「今日も?今日は学園に先に行くって…まさか…」


アールド「さすがに、おとといの今日で同じことが…」


カイ「俺、探してくるわ」


ミナ「はい、私はここで待ってますね、もしかしたら来るかもしれないですし」


アールド「俺も待ってるとするか」


カイ「ああ、ユーリのことみておいてくれ、じゃあ行ってくる」


そう言って俺は教室を出ようとしたところで…


ユーリ「待って」


カイ「どうした?」


ユーリ「私も行く」


カイ「いいけど、大丈夫か?」


ユーリ「エーミアが心配だから、」


カイ「何もないと信じたいけどな」


ユーリ「ええ、」


カイ「じゃあ行ってくる」


今度こそ俺はユーリと一緒に教室を出てエーミアを探しに行った



~第四学園都市、クルーズナ学園 東棟~〔カイSide〕



カイ「なぁ、エーミアが行きそうなところって心当たり無いか?」


ユーリ「うーん…この時間だとまだケーキ屋もやってないだろうし…」


カイ「うーん…」


ユーリ「あんまりエーミアの行動範囲知らない、私友達失格ね…」


カイ「そんなことない、だろ。全部知れるわけない、だろ?


ユーリ「そうね。」


カイ「仕方ないがしらみつぶしに探していくか…」


ユーリ「ええ」


東棟だけで4階まであってそして各階に10を超える教室…

エーミアに何かあるかもしれないと考えると…一つ一つ回ってる時間は…

どうする、エーミアはどこに…

こんなときに…俺は何もできないのか。

いや、まて。考えろ…

………


ユーリ「どうしたの?」


カイ「そうか、アウラだ」


ユーリ「アウラちゃん?」


カイ「ああ、アウラ!」


ユーリ「ここで呼んでも…きゃあ」


俺が呼ぶと


アウラ「…呼んだ?」


アウラはそこに現れた


カイ「ああ、探してほしい人がいる」


アウラ「…ん」


カイ「エーミアだ、分かるな。何度か会ってる」


アウラ「…ん」


アウラは少し周りを見渡し…


アウラ「≪της επέκτασης του φάσματος.ευρεία περιοχή αναζήτη

σης≫」


アウラの体が薄く発光した。

そして少しするとその光が収まる


アウラ「…ん、見つけた」


カイ「どこだ!」


ユーリ「え?」


アウラ「…こっち」


そう言って走り出すアウラを追って俺は走り出した


ユーリ「待って!」


カイ「どうした?」


俺はユーリに呼ばれて立ち止った

それに気づいてアウラも止まる

ユーリをみると様子が少し変だ


アウラ「…行かない、の?」


ユーリ「今のなに?なんであの術式?」


カイ「ん?まず急いで行かないか?後で説明する」


ユーリ「なんなの、今の?」


ユーリの顔は青ざめて体を抱えて、小刻みに震えている


カイ「ユーリ?大丈夫か?」


そう言ってユーリに体に手を伸ばす、が


ユーリ「やめて!触らないで!!」


そう叫んで俺の手を払う


カイ「…わるい」


そうだよな、いくら俺だって言っても男だし、怖いよな…

でも、反応が少し違う気がする…


カイ「本当にどうしたんだ?」


アウラがユーリを見る


ユーリ「…いや」


カイ「え?」


ユーリとアウラの目が合った瞬間…


ユーリ「あぁぁぁぁぁぁぁああああああああ」


ユーリはそう叫んだ


カイ「く…」


耳をふさぎたくなるような甲高い金切り声だった


カイ「ユーリ!しっかりしろ!」


ユーリ「なんで、なんでアウラが?その術式を?嘘でしょ?なんでなの!?」


カイ「なんだってんだ」


ユーリ「なんで、なんでなの?アウラが?」


ユーリはアウラに向かって歩き出す


ユーリ「あなた、なの?あなたが母さんを!?」


そう言ってアウラの首を掴んで持ち上げる


アウラ「ッ…」


カイ「ユーリ、何してるんだ!?」


ユーリ「なんでなの?ねぇ、答えてよ」


アウラ「…」


カイ「ユーリ!!手を離せ!」


俺はそうユーリに叫んだ

そしてユーリの手を掴んで強引にアウラから離す

ユーリは少し意識を取り戻したのか朦朧としながらアウラから離れて走り去った

少し見えたその横顔はとても戸惑っているようだった


カイ「アウラ…大丈夫か?」


俺はまだ苦しそうなアウラに駆け寄る


アウラ「…ユーリさんを、追いかけて」


カイ「お前を…」


そういう俺の声をさえぎるようにアウラは続けて言う


アウラ「私、大丈夫…ユーリのところへ」


その声は今までにないくらい真剣なものだった

俺はそこ声に…


カイ「あ、ああ」


うなずいて

俺はユーリを追いかけた


ユーリはそこまで離れたところではないベンチに座って、泣いていた


カイ「ユーリ…」


俺はどう声をかけたらよかったのだろうか



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