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世界の終末は何処からともなく…(旧)  作者: エルスト・レイ
第二章 新たな仲間と終わりの力
20/40

8話 ~本書~ 入学準備(後編)

こんな世界も終わりを感じるのはまだ先のようだ



~第四学園都市、クルーズナ学園 西棟 自室~〔カイSide〕


昨日と同じでいい天気になりそうな朝の日差しが窓から差す

今日もいい日になりそうだ

入学式まであと2日

とくにすることもないな

魔法とか武器の練習でもしようかな…

そう考えていた時だった


【コンコン】ドアをたたく音が聞こえる


カイ「どうした?」


アウラ「お客様です」


カイ「今行く」


エーミアとかかなぁ

などと考えながらリビングへ向かうと

そこには


リン「おはようございます」


いつかの生徒会長様がいた


カイ「・・・?」


リン「朝から殿方の部屋に来るのはどうかと思ったのですが…」


カイ「なにか用ですか?」


リン「実はあなたを生徒会に推薦しようと思ったのですが」


どうやらどでかい爆弾を持ってきたようだ

回答には悩む必要はないんだが


カイ「俺はトップに立つとかそういう人間じゃないんで」


リン「そう言わずに」


カイ「でもなぁ」


リン「今すぐに答えを出してもらわなくてもいいです」


カイ「そもそもなんで俺なんですか?」


リン「それは…」


カイ「確かに筆記は良かったですけど実技は全然ですよ?」


リン「そうですよね、入学前に聞きに来ることじゃなかったですよね」


カイ「まぁ」


リン「あとでまた来ますね」


そう言って彼女はでてってしまった

何か悪いことしたなぁ

でもまた来るのかよ…


カイ「はぁ」


なんか気分も晴れないから俺は庭園へ向かった


~第四学園都市、クルーズナ学園 西棟 庭園~〔カイSide〕


庭園の少し開けたところに来て

俺はアウラにもらったナイフを取り出した


変形能力と増殖能力、帰還能力を確かめるために来たんだが


とりあえず変形させてみるか…


カイ「≪Deformation≫」


唱えながら形を考える

適当に鎌を思いながら唱えると


手にしていたナイフが光り

漆黒の鎌へ姿を変えた


カイ「形はできたけど切れるのか…」


とりあえず鎌を振ってみたりしてみたが

とても軽くなんでもきれそうな感じがする

その辺りから木の枝を拾ってきて

空に投げた

落ちてくる木の枝を俺は鎌で横に薙ぐ

木の枝は木っ端みじんになった…


カイ「え?」


粉々に砕けた木の枝をもう一度見てみる

勘違いではないが対人用ではないなぁ…


このままじゃ困るから鎌を元のナイフに戻して


カイ「≪Deformation≫」


今度は増やしてみる

とりあえず両手に持つイメージをしながら唱える


カイ「≪Wachstum≫」


左手にもナイフを持つ感じがしたから見ると

同じものを持っていた


それを遠くの木に向けて思いっきり投げる

木に当たる直前に

手に戻すための魔法を唱える


カイ「≪Rückkehr≫」


木に刺さらずに消えたナイフは

俺の手元に戻ってきた


カイ「こんなもんか」


今度は空中に20本くらい浮いているイメージをしながら増やしてみる


カイ「≪Wachstum≫」


そうすると回りにナイフが浮いていた


カイ「こんなこともできるんだな…」


増やしたナイフを元に戻した


そして鎌に姿を変えて


カイ「≪Deformation≫」


武器を振る


なるべく早く振るイメージをしながら

すべてを斬るイメージをする


そうしてしばらく集中して

何時間が経ったころ


カイ「ふう…」


だいぶ慣れてきたかな…

鎌を使うのは初めてだけどいい感じに手になじんできた

だけどやっぱり何かが足りない気がした…


ユーリ「カイってそんな武器つかってるんだ」


カイ「ん、初めて持ったけどな」


気付かないうちにユーリがいたようだ…


ユーリ「初めてであんなに使えるって…」


カイ「そうか?まだまだだと思うんだけどなぁ」


ユーリ「なんかもう嫌味にしか聞こえないんだけど」


カイ「…なんかごめん…?」


ユーリ「別にいいけど」


カイ「そういえばユーリは何の武器使うんだ?」


ユーリ「今は持ってきてないけど杖ね」


カイ「魔法かぁ」


ユーリ「カイは鎌だけなの?」


カイ「いや、魔法だけかな」


ユーリ「なんで鎌なんて…」


カイ「なんとなくかな」


ユーリ「変ってるわね」


カイ「よく言われる」


ユーリ「へぇ…」


カイ「ユーリってどんな魔法つかえる?」


ユーリ「えーと、火水氷風雷くらいかな」


カイ「5個もつかえんのか…」


ユーリ「そうゆうカイは何使えるのよ」


カイ「何も使えないかな」


ユーリ「はぁ?」


カイ「8属性魔法はどれも知らない」


ユーリ「はぁ?」


カイ「どれなら使えると思う?」


ユーリ「しらないわよ」


カイ「じゃあさ試そう、わかるのでいいから初級レベルの魔法教えてくれ」


ユーリ「詠唱と魔法名なら教えれるけど…」


カイ「大丈夫」


ユーリ「まぁいいけど…」


カイ「何もないところに魔法打ってみてくれ」


ユーリ「はいはい、生命の源、生命の火、燃え上がれ!≪Flamme≫」


詠唱が終わると魔法陣が表れて…魔法陣の上が燃え上がった


ユーリ「これが火の初級ね」


カイ「なにか考えるのか?」


ユーリ「目の前が燃えるイメージね」


カイ「ためしてみるか…」


俺は目の前が燃えるイメージをしながら詠唱を始める


カイ「生命の源、生命の火、燃え上がれ!≪Flamme≫」


結構大きめの魔法陣が現れて…


爆発を起こし燃え上がった


カイ「…成功?」


ユーリ「えーと…たぶん…」


燃える炎は何もないはずなのにどんどん燃え上がる


カイ「消えないな…」


ユーリ「…」


カイ「やばくないか?」


ユーリ「消せる自信ないけど…」


カイ「頼む」


ユーリ「安らぎの音を奏でる水よ、今その本当の脅威を示せ!《Wildbach》」


俺の魔法の上に魔法陣が出てそこから大量の水があふれ出てくる

しかし炎の燃え上がる勢いは止まらずに燃え盛る


カイ「だめだな…」


ユーリ「どうしよ…」


カイ「仕方ない…≪Deformation≫」


俺は持っていた鎌を上になげ

そこで大きな布に変えて火の上にかぶせた


カイ「普通の火なら大丈夫なはず…」


ユーリ「あんた何したの!?」


カイ「≪Deformation≫」


そんなことを無視して俺は布をブレスレットにして手元に戻した


布の下では炎は消えていた


ユーリ「最初からこうしなさいよ!!」


カイ「説明求められたら説明するのがだるい」


ユーリ「え…」


カイ「じゃあな」


ユーリ「ちょっとまちなさいってー」


カイ「俺のブレスレットは鎌と布になるんだーそれでいいだろー」


と言いながらダッシュで寮に戻る

ユーリが何か言ってた気がしたが気にしない



~第四学園都市、クルーズナ学園 西棟 自室~〔カイSide〕


そして部屋に戻るとアウラが玄関で倒れていた…


カイ「アウラ!?大丈夫か」


アウラ「…ん、おはようございます、ますたー」


どうやら寝ていただけのようだ…


カイ「なんでこんなとこで寝てるんだよ」


アウラ「…ごめん、追いかける…眠くなって…」


カイ「はぁ…まぁ部屋で寝ろよ」


アウラ「…わかった」


カイ「俺は寝る、疲れた」


そう言って部屋に入った


入学式を明後日に控えとても疲れた一日だった


それにしても初級魔法であれだけ燃えるのか…

どうにかして威力抑える方法考えないとな…

ユーリのことはあれでごまかせたらいいなぁ


カイ「はぁ…」


明日はゆっくり過ごそう


そう決めて俺は寝た




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