4話 ~本書~ そこから見た真実と意思
流されていると自分を見失う
~第四学園都市、クルーズナ~〔カイSide〕
テストは開始した
適当に解いておけばいいだろう程度で解いてたら
一枚目が完成した
出来はまずまずってとこかな
次に取りかかる
って何枚あるんだよこれ…なんか全部やりたくなってきた…
よく考えると4時間もあんのか…
一枚終わるのに5分チョイだったから…
48枚か…100枚近くあるから、二倍ちょっとの速度でやれば間にあうか?
よし…やるか
そう思ってからしばらくたち
よし、これで最後ー
そう言って時計を見ると
まだ1時間くらい余っていた…
あれ…俺何してんだろ…
たしかハルカを捜すために、カインドに行かなきゃいけないのになんでテスト…
しかも結構本気出しちまった…
でも合格なんかするわけないしな…
結構簡単だった…
今って何月なんだろ
たしかハルカは赤の月の初めに行くって言ってなかったっけ?
多分地域によって受ける月が違うんだろ
俺ってどれくらい寝てたんだろ…
これ終わったら日付調べるかな
ハルカ…生きてるよな
もし死んでたら俺は…
でも逢えなかったしな
もしかしたら…
放送「試験終了まであと5分です」
もうそんな時間か
アウラも受けたのか?
多分受けさせられてるよな
結果が気になるが…
放送「試験終了です、受験生は即刻教室から出て控室で待機していてください」
そう言われたので俺は立ち上がり控室へと向かった
カイ「控室って何処だ?」
???「受験生の皆さんはこちらの控室に入ってください」
そう言っている上級生?の指示に従い俺は無事控室に入った。
控室で少しぼうっとしていると
???「ねぇ、テストどうだった?」
と見知らぬ少女に声をかけられた
カイ「ん?」
???「私は全然ダメー」
と言われた
しかしあれだ、マイペースな奴だ
カイ「俺は普通ってとこかな、ついでに名前はカイって言う」
エーミア「あ!私名前言ってなかったね、私の名前はエーミア」
カイ「そういえば今日って何月何日?」
エーミア「緑の第二の月の初めだよ」
カイ「え?」
ということは…あれ?
旅を始めた時とほぼ同じ?
時が戻ってんのか?
それはあり得ないとして…
アウラに確認取らないと
まさかとは思うけど…
一年間も経ったのか?あれから
カイ「なぁ、カインドってどっち?」
エーミア「え?カインドって?、ここはクルーズナだよ、変なの」
とても変な眼で見られたがまぁいい
ここはクルーズナか
出る場所間違うとか、どんなミスだよ
無事に生きてたらカインドの学校に行ってるはずだよな…
いつか会えるかな…
放送「それでは結果を発表します、受験生は自分の試験の受けた教室へ戻ってください」
一時間くらいか…
えらく早いな
まぁいいか…
取り敢えず俺たちは教室へ向かった
教室に戻ると前にある黒板に合格者の名前が点数順に貼り出されていた
取り敢えず最下位から見てると…
合格者1000人中…
1000人もいるのかよ!
876位にエーミアの名前があった
そして見ていくと…
100位までには無かったってことは落ちたか
そう思いながら10位くらいを見ると…
1位 カイ・エイサイ 5000点
2位 ルートル・ミーン 4726点
3位 エイダ・アルケミア 4648点
4位 クルト・スン・エイミング 3986点
5位 水無月・シオン 3876点
あれ…?
俺1位かよ…そりゃあ見つからないよな
カイ「ふむ、1枚50点だったのか」
エーミア「カイさん!1位じゃないですか、てか何なんです?あの点数!?」
カイ「そういえば…満点か?」
出来は良かったのか…
あの程度の問題じゃ俺は止められないぜ
カイ「合格したのか…困ったな…」
エーミア「よかったですね!!」
放送「尚、1位のカイ・エイサイさんは学園長室まで来てください」
カイ「呼ばれたー、さて、しらばっくれて帰るか」
エーミア「何帰ろうとしてるんですか、学年主席じゃないですか」
カイ「しるかよ、巻き込まれたんだよ、じゃあな」
???「何処へ行くのですか?カイ・エイサイ」
カイ「カインドっていう国に」
???「そうですか…でそこは何所の国ですか?」
カイ「は?東の大陸の国だけど…」
???「中央大陸以外に大陸の存在を確認していませんが」
カイ「ここって何処だ?」
???「バルスナ光国ですが」
カイ「中央の死の大陸じゃなかったのか?」
たしかハルカの説明では1000年くらい前に魔物たちに襲われて
人の住めない死の大陸になったんじゃなかったんだっけ?
もしかして…
カイ「聖魔大戦はいつ起きた?」
???「聖魔大戦ですか…?神話か何かですか?」
まさか場所だけじゃなくて時間まで間違った場所に出るとわな…
最低でも1000年前か…
元の場所だけじゃなく時間までとか…
仕方ないし学園でも通いながら方法を考えるか
カイ「仕方ない、学園長室ってどこですか?」
???「こちらの方になります」
そう言われて俺は学園長室まで向かった
カイ「そういえばあなたの名前は…?」
リン「リン・クリムスターです、一応生徒会長をやってます」
カイ「どうも、改めてよろしく」
そうこうしてるうちに学園長室に着いた
リン「こちらの方になります」
なんか緊張するな…
こうゆうのなれてないんだよな
俺は扉をノックし
カイ「カイ・エイサイです」
学園長?「どうぞ」
カイ「失礼します」
まぁ普通の部屋かな…
もっと豪勢かと思ったけど結構質素っていう感じかな
学園長?「今回はあなたに新入生代表の挨拶を頼みたいのですが」
カイ「断わります」
学園長?「どうしてですか?」
カイ「面倒って言うのが本音ですが、建前として代表になる器ではないからです」
学園長?「そうですか…では今度は入学式で会いましょう」
カイ「では、失礼します」
そういって俺は学園長室からでた
そういえば本音をしゃべった気がするが、まぁいいか
そんなこんなで俺は学園に入学が決まった
アウラを探さないとな…