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世界の終末は何処からともなく…(旧)  作者: エルスト・レイ
第二章 新たな仲間と終わりの力
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2話 ~本書~ 新たな始まりの決意


いつか気づく現実と気付かない空想、どちらが幸せなのだろうか


~???神殿、祭壇~〔カイSide〕


まだ頭は痛いが少女に起こされた俺は立ち上がり

ハルカを捜すために外へ出ようとしたが…


カイ「ここはどこだ…?」


つい言いたくなるような場所にいた


洞窟で気絶したはずなんだがこんな所に記憶はない…

そしてこちらを見ていた12歳くらいの少女に尋ねてみた…


カイ「きみは…?」


???「私の名前…?」


普通名乗る時は自分からだよな

だから俺は名前を名乗った


カイ「そう、俺はカイって言うんだ、君は?」


そしてもう一度名前を尋ねてみた


???「私の名前…」


もしかして答えにくいのか…

そう考え俺は


カイ「答えたく無かったら言わなくても構わないけど…」


と言う


???「…ちがう…名前、無いの…」


カイ「え?」


聞き間違いだと思い聞き返してみる

 

???「名前…無いの」


やはり聞き間違いじゃなかったようだ

でも名前がないとは…

記憶喪失か…


カイ「記憶喪失とか?」


???「違う…過去の出来事は全部覚えてる。ここであなたと逢うことも分かっていた」


どういうことだ…?

理解が追いつかない

ここに俺が来たのは偶然じゃない…?


???「私を見える人はあなただけだから…」


見えるのが俺だけ?

わけがわからない

一体なにがなんなんだ


カイ「俺だけが見えるって、どういうことだ?」


???「そのままの意味…」


もしかして幽霊とかか?

それとも俺が死んだのか

そうだとしたら俺だけが見えるっていうのもおかしくないか…

いったいなにがなんやら…


???「私、これ…あなたに、渡す、他の事…する必要、無いから…名前、無い」


そう言ってナイフと何かの玉?を渡してくる


???「これはあなたの為に作られたものです、ナイフはあなたの望む形、数になり好きな時に手元に呼び寄せる事が出来ます」


カイ「え?」


話し方が急に変った?

何かが乗り移ったか、それともこれが本性か?


???「その珠は魔法の欠片です、それはあなたの力になるでしょう」


ナイフは無限に増え、変形も可能

珠は魔法を使うためのもの?

一体どうなってるんだ


カイ「どうしてこれを俺に?」


???「それはあなたに必要なものです、本当はこちらの世界に来た時に渡す予定でしたが予期せぬ事態が起きたためあなたを見つけるのに時間がかかってしまいました」


カイ「つまり?」


???「あなたの世界は無くなると予言されました」


カイ「は?」


???「そのため主人であるあなた様の為、少し強引でしたがこちらの世界にお越しいただきました」


カイ「俺が主人?」


???「そうです」


カイ「何が何やら…」


???「魔法の欠片による魔法の継承を行ってください」


カイ「どうやって…てかなんで俺が!?」


魔法という力が手に入る

力が欲しいがこんな形で手に入れたってしょうがないじゃないか

俺はただハルカを助けたいだけなのに


???「まず胸に欠片をあてて受け入れてください」


カイ「それはしない」


???「それはもともとあなたの力です」


俺の力…?

天使のような見た目をしておいてこれじゃ悪魔のささやきじゃないか…


???「あなたが拒んでも欠片は元に戻ろうとするでしょう」


魔法の欠片…もとは何かの塊だって言うのか…

元に戻る…つまり俺に戻ってくるって意味か?


???「決心はつきましたか?」


カイ「俺は君を信じていいのか?」


???「はい」


俺はこんな形で力を手に入れていいのか…

だがしかしこのまま…


カイ「よし」


???「決心なさったのですね」


カイ「ああ、俺はこれを受け入れる」


そう言った瞬間…


欠片が光って俺の方へ近づいてくる


そして俺の胸から体へと入る


その光は暖かく


俺の体に完全に入った時


俺の中で足りなかった何かが少し満たされた気がした


俺は欠片が体に完全に入るのを確認して


カイ「これで…いいか?」


そう聞いた


???「…ありがとう……さようなら」


少女に乗り移っていたのがとれたのか

元の感じに戻っている…

でもさようなら…?


カイ「君は消えるのか?」


???「…ごめんなさい…」


カイ「俺は君を離さない」


そう言わないと少女が消えてしまう気がした

だから俺は重い体を動かして

少女を

抱きしめた


カイ「君は消えちゃだめだ」


???「……でも…」


カイ「もう誰も失いたくないんだ」


これ以上俺のせいで誰かがいなくなるのは耐えられない

それが初めて逢ったこの少女でも


???「私はもう、役目…無いから」


カイ「ある、俺の為に俺を支えてくれないか…?」


そういうと少女は涙を眼からこぼしながら


???「yes.my master」


カイ「ありがとう…」


???「…ここから…出ないと…」


カイ「そうだな…力の使い方はもうわかってる」


ずっとしていた頭痛が止み頭の中には魔法の使い方が手に取るようにわかる

だから俺は外に出る魔法を唱える


カイ「世界の理を拒絶する者、俺の為に扉を開き外の世界へ」


魔法を唄い

足元に幾何学的な魔法陣が開く

それがひかる


カイ「世界をつなぐ扉、永遠の扉をここに」


ここから物語を始めよう

もう一度だけ…最後の物語を


カイ「≪Eine Welttür≫」


そしてここから外へ出た


~バルスナ大陸、海岸沿いの教会~〔カイSide〕


カイ「そうそう、君の名前を決めたよ」


???「…?」


カイ「アウラ」


アウラ「……」


カイ「俺の世界の女神」


アウラ「…ありがと……」


カイ「聞いてもいいかな?」


アウラ「?」


カイ「ここは何処だ?」


アウラ「わからない…」


そうして俺はまたしらない場所に来て

また問題にぶち当たった

周りを見ると教会であることしかわからない

人一人居ない

さびれた教会に来てしまった…

ここからカインドまで向かいハルカを捜す

そこまで離れていないはず?だから

俺は見つけれるのだろうか

見つけなきゃいけない


カイ「さあ、いくか!」

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