再開Volume3
隆介と他愛のない話をしていたら、気づいたら学校についていた。
「じゃなね」
「おう、またな」
ちなみにあいつとはクラスが別である。これまでは全部同じクラスだったのだが、今年度は初めてあいつと違うクラスになってしまった。
...別に寂しくはないけど?ほんとよ?
「おはよー」
「あ優香じゃん、おはよー」
この子は早鐘桜。名前はおしとやかそうに聞こえるけど、全く違う。
「昨日送った動画見たー?」
「え?送ってた?」
「送ったよ、鹿のやつ」
「えー!?見たかった...」
「帰ってみればいいよ、めちゃかわいかったよー」
この前日の記憶は、なぜかほとんど覚えている。もしかしたら全部覚えているかもしれない。だから、生活に支障をきたすことはない。
始業式始まるぞー。
「あー、だるー」
「なんで毎回式があるんだろうね?」
「ほんとそれねー」
「というかあの天国のような休みがもう終わるのか...」
「やだーー」
「おい、しすがにしろー?」
始業式は、今どきらしくリモートである。歩かなくていいのは楽でよい。この学校の校長先生の話も短くてよい。小学校の頃とか地獄だったし...
それはそうと、自称神(笑)が言ってたことを思い出す。私の好きな人がこのクラスにいる?「あの人」が?
...まあ、教えてくれたのから探してみてもいいかしら
あと、私の仲間からの伝言がどこにあるか探さないと。それさえ見つければなにかヒントがあるかもしれない。あと、私の心がらいやされるかもしれない。
というわけで、学校が終わったら探してみることにした。