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何でも闇とつければカッコいいと思っていたあの頃。その2


映画とかドラマとかではこう手のひらで⋯ってギアがあるとやりにくいなあ⋯でもまだ一応戦闘中だから脱ぐ訳にはいかん!!俺が躊躇しているとサテラが話しかけてきた。


「私がやります。ですのでギア腕部操作権限の一時的な譲渡の許可を」


「わかった」


「許可を確認。それでは貴方は腕部に力を入れず身を任せてください。宜しいですね?」


「おう」


腕の力を抜くと俺の意思とは別に腕部が動き始める。ゆっくりとお嬢様の顔に手のひらが近付いて行く。

瞼の上の位置に指を合わせゆっくりと降下し優しく瞼に触れさせた。何だか他人のクレーンゲームプレイを見ている気分だ。


瞼に触れた指をそのまま顔下方向にスライドし目を閉じさせる⋯⋯とまあ上手くいけば口をポカーンと開けた眠れる森の美女の出来上がりの筈だったがそこはアンラッキーコンビである一人と一機。


つぶらねええ!!瞼降りねええ!!


「あれ?降りませんね⋯もう一回⋯⋯⋯う〜ん、駄目ですね。恐らく眼球が乾燥してしまったのではないかと思うのですが⋯⋯目薬をさせば改善するとは思います」


ああ、乾燥ね!!まああんだけ白目剥いてたんだから乾燥ぐらいするわなあ。

よし!!ここはこの頃闇市化進行中の超大手通販サイトzomahonでパッパと買っちゃいましょう!!


という事で一番人気の目薬をスマートに購入。速攻で商品到着!!ストレージより取り出す。


「めーぐーすーりー!!」


一回やってみたかった青狸風の道具紹介。


パッケージをひん剥いて蓋を開けお嬢様のお目々にシューット!!ちょいと多めに点眼してやったぜ!!

そんでしばし待つ。眼球に目薬が行き渡るのを待たんとね。


と、しばらく待っているとお嬢様がいきなり覚醒!!


「いにゃーーーーーー!!」


また変な叫び声をあげ両眼を手で抑え右往左往と転がり始めた!!勿論ベットからは転がり落ちせっかくはたいたお召し物もまた土埃まみれ葉っぱまみれに。


「眼がっ!!眼がああああああ!!」


「ちょっ!?貴方!!一体何を彼女に点眼したのですか?卓上レモン果汁でもかけたのですか!?」


「え!?いや⋯通販サイト人気No.1の目薬を買ったのだが⋯⋯」


そういえばよく製品説明見てなかったな。まじまじと製品を見てみる。


『突き刺さる強刺激と爽快感!!当社比120%アップ』と書かれている。これは⋯⋯本当に点眼薬のキャッチコピーか?炭酸飲料とかミントガムとか、そこら辺のじゃないの?


「いや⋯ちゃんとした目薬⋯⋯ただ疲弊し全ての感覚が鈍った現代人に向けて超エキサイティンする製品だったみたい」


「何なんですかそれ?」


「これ」


アイセンサーの前に商品を向ける。


「ああ⋯⋯まあ、ちゃんとした目薬の様ですから⋯大丈夫でしょう」


俺はお嬢様の方をチラリとみる。彼女は目を抑えて唸っていたがしばらくするとピタリと止んだ。


「うう⋯⋯あれ?⋯⋯私は一体?この爽快感は何?」


眼薬としての効能はきちんとあるようでお嬢様のお目々はスッキリなされた様だ。


「気付かれましたか!!良かった良かった!!」


お嬢様に気づかれない様眼薬を後ろ手にストレージに放り込む。


「え!?誰です!?」


警戒感MAXのお嬢様の声が上がる。


あ!!ギアのセンサーからは丸見えだが、今は深夜の森の中!!まっくらくらいくらいと言う事を失念していた。


「サテラ、灯りを」


「了解」


サテラが照明付き小型UAVを展開。辺りに優しめの光が広がる。


「イルマ様?⋯⋯あの⋯ここは?私は何故この様な場所に?」


「覚えていらっしゃらない?」


「サテラ様⋯⋯はい⋯何も⋯私は寝室で横になって⋯それで⋯」


う〜む。これは好都合!!俺たちがやらかした事もバレていないぞ!!よかった!!

ここでお嬢様、身体を起こし立ちあがろうとするも足元がおぼつかず倒れそうになってしまうが、直ぐに俺が支えに入り転倒は免れる。


「あらっ!?身体に力が入りませんわ!?これは⋯どうした事でしょう!?」


ああ⋯それはね、貴女の太腿あたりにプスッと刺さりビリッといって筋肉がへにゃりとなっちゃったからですよ。


「いやいや、これだけの事があったのですよ。そりゃ脱力感の一つや二つくらいあるでしょう。取り敢えずここにお座りになってくださいな」


俺は先程までお嬢さんを寝かしていた簡易ベッドに再び彼女を座らせた。


「これだけの事⋯⋯確かに⋯⋯一体何があったのですか?」


「え〜と、何と説明したものか⋯実はですね⋯貴女はですね⋯とその前にコチラをご覧ください」


と手のひらをとある方向に向ける。お嬢様は手のひらの方向に顔を向けるとそこには男の遺体が転がっていた。

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