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昔の特撮の撮影スタイルは大体根性だった!!その8


狙いをつけスタンガンを構える。走っている故腕が上下にゆれるのが狙いをつけづらい事この上なし。

だがギアの補正機能で何とか狙える。


ディスプレイの照準が奴の背中に弾丸が当たる事を示す。


指に力を入れ引き金を引き銃口から弾丸が乾いた炸裂音と共に発射される。


この銃はいつも使用している粒子ビーム銃とは違い実態弾である。あっちの世界では電池の関係上一発撃って終了だがこれは違う。電気をパンパンに詰めた針付の電池を弾丸の様に飛ばし相手にプッ刺し感電させる非殺傷兵器なのだ。おかげでマガジンの中が空になるまで何発も撃てる故制圧力が違うぜ!!


とまあ武器の紹介でしたが思わぬ事が起きました。


あんにゃろうがさあ⋯前方に障害物でもあったのかな?少しだけ体勢を変えやがったのよ。

そしたらさ、ベストな位置っていうか⋯まあコチラとしては全然ベストじゃ無い訳でしてねえ。

当たっちゃった訳ですよ⋯えっ?何が当たったって?


う〜ん⋯言っちゃおうかなあ?


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


お嬢様の太もも辺りに弾があたっちゃいました!!


いやあ⋯思わず二人同時に声が出たね!!一人と一機が完全シンクロ!!


「えっ!?」


ってね。


そしたらお嬢様から聞いたこともない様な声がですね⋯まあ聞こえた訳ですよ。


「ぴょへっ!!」


みたいな?正直焦りましたねえ。でもその声と電気ショックで陸に上げられた海老みたいなアクションに驚いた賊が足を止めたんですよ!!恐らくお嬢様に何かがあったと思って止まったのでしょうな。まあ、あったんですけど⋯⋯クライアントから生かして連れてこいとでも言われてたのかな?


コチラとしては大チャンス!!


奴のお顔拝見出来る位置まで一気に距離を詰めた俺は奴に銃を構えながら言ってやりましたよ。


「さあその()を返して貰おうか?返してくれたら大サービスで君の事は見逃してやろう?悪い取引じゃあ無いだろう?何だったら洗剤とビール券も付けようか?」


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


奴は俺を確認する為に身体ごとこちらに向けるが返答は勿論無くお顔はフードでよく見えんかった。

わざわざ止まったのはお嬢様を抱える都合上視野が限定され、走りながら俺らとお嬢様の状態を確認する事ができなかったからであろう。俺的にはお嬢様の顔も確認したかったが奴の肩にくの字にかつがれうつ伏せ?状態になっておりお顔を見る事は出来なかった。


奴の肩に抱えられたお嬢様の長いお(ぐし)が垂れ下がっているのが痛々しい。


が、その髪の間からチラリと見えるお顔部分から泡っぽいのが見えているのは見なかった事にしたい。


奴はこちらの様子を伺っている様でまんじりともしない。

両者の間にイヤ〜な静寂が流れる。だがそれを打ち壊したのは奴であった。


奴は何処からか黒い球状の物体を取り出すと地面に叩き付け爆発と煙を起こした。いきなりの爆発、爆音、発光で正直ビビったがそこは科学の力でインチキしているワタクシ。すぐに立ち直り煙の中を凝視し奴の状況を確認すると既に踵を返し走り去ろうとしている所であった。


させるか!!奴の足に向けて二回引き金を引くと狙い通り右は太腿、左は脛に弾が当たると汚い悲鳴が上がり背後に倒れ込んだ。


ふんっ!!バカめ!!煙で目眩まそうとしても無駄無駄!!光学は誤魔化せても赤外線の眼からは丸っとお見通しよ!!俺の警告を聞かなかった己の愚かさを呪うが良い⋯と先程まで思っていましたが、一番の愚か者はワタクシだったというオチが待っていました。


煙も晴れた頃、銃を構えつつ意気揚々と目標に近づき目視による確認を行ったところ一番に眼に飛び込んできたのが仰向けに倒れた賊の下敷きとなりこちらも仰向けになりながら白眼をむき口から泡を吹きながら気絶しているお嬢様の姿が!!やっぱ吹いてるぅぅぅぅ!!


ああ⋯もう少し考えて弾を撃つべきでしたあああ!!


お嬢様は倒れた賊の巻き沿いをくらい後方へ思いっきり振られ出来損ないのバックドロップを喰らった状態に!!彼女の後頭部当たりの土がへこんでるぅぅぅぅ!!


幸運だったのは森の土は腐葉土故柔らかかった事⋯⋯とにかくお嬢様を引っ張り出さなくては!!


もだえ苦しむ賊を蹴り飛ばしお嬢様の上に乗っかている異物をどかす。

ここは彼女を抱き上げドラマチックに無事の確認をすべきなのだろうが俺と彼女はそんな抱き上げるほど親しい間柄だろうか?馴れ馴れしくないか?


それ以前に顔が怖くて近寄りがたい⋯⋯でも取敢えず脈は見とかんと⋯。


お嬢様の手首に掴むとサテラに聞いてみる。


「どうだ?」


「脈はありますね。生きてます」


「そうか⋯んで⋯どうしましょう?」


「そうですね⋯⋯まずは⋯万に一つもを撤回しなくてはいけないでしょうね⋯」


「そうねえ⋯やっちゃってるしねえ⋯」


お嬢様の顔をちらりと見る。う~ん⋯俺が言うのも何なんだが⋯痛々しい。


「それと賊の処遇をアルベルトさんと協議したいと思いますのでルゥを案内人にして彼にはこちらに来ていただこうと思います。ただその前に!!」


「その前に!?」


「ルビー嬢の顔をどうにかしないといけません!!もっと穏やかな表情にしなくては」


「ああ⋯そうね⋯白眼もどうにかせんと⋯」


まずは彼女の口まわりを拭いてあげるとしよう。うまく誤魔化せれば良いのだが⋯⋯。


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