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飯は美味ければうまいほど健康に悪いもので出来ている その6


「そうですねえ⋯我が家に滞在していただくにあたり、一部ではありますがお使いいただくお部屋と周辺の設備をご案内したく思いますが如何でしょう?」


「ええねえ!!お部屋みたいわぁ!!」


「それ良いですね!!採用!!早速参りましょう!!」


「はい!!では準備を!!」


と少し浮かれた感じのお嬢様が席を立つと彼女の前にアメリアさんが立ちはだかる!!


「お嬢様!!あと小半時もすれば講師のスぺランサー先生が参ります。お嬢様は講義の準備をなさいますように」


「ええっ!?大事なお客様が御出でなのよ!?そんな時くらい講義など良いじゃない!!ねっ!?いつもちゃんと受けているのだから今日だけ!!お願い!!」


お嬢様、なんとか講義を回避しようと年相応のおねだり攻撃で頑張るが⋯しかし、講師の名前がちょっと躓いただけで死ぬという虚弱なのかリアルなのかわからないあのお方に似ているのが気になる⋯講義の内容はトレジャーハンティングと常に付きまとう死についてですか?

しかしアメリアさん攻撃を跳ね返す!!


「いけません!!貴女は将来この商会を背負って立つお方なのですよ!!貴女にはどんな些事にでも対応できる教養が必要なのです。肝心なところで無知を晒せば貴女だけではなく、商会全体が軽んじられる事にもなるのです。知識とは日々の積み重ねで得られる物!!おさぼりは許しませんよ!!」


お嬢様少しむくれた顔になる。いたいけな姿でありながら、振る舞いに幼さを全く感じなかったお嬢様が年相応の反応を少しのぞかせていらっしゃる。いやあ俺だったらひっくり返ってて手足バタバタさせちゃうね。しかしながらむくれた程度で収まるのがこのお嬢様たる所以(ゆえん)なのだろう。


「そうですか。イルマ様達にかこつけて横着しようと思いましたがアメリアの私と商会を思う気持ちには答えなければなりません。非常に残念ですが案内はアルベルトに任せますわ」


アルベルトさんは優しい笑顔でお嬢様に頭を下げる。


「お任せください。お嬢様は安心して講義をお受けになってください」


「うん、まかせます。それでは講義の用意がございますので残念ではありますがこれで失礼いたします。何かありましたらアルベルトはじめ使用人にお声がけください」


「勉強頑張ってなぁ~」


俺は腕を組み片手の人差し指と中指をビシッと上げた!!


お嬢様は笑顔で席を立つとこちらに一礼しアメリアさんと共に部屋を退出するのであった。

彼女の背中には悲哀と哀愁とめんどくさいオーラが感じられたと後にルゥシエルは語る。


めんどくさいを乗り越えた人間は立派な大人なるらしいぞ!!がんばれルビーお嬢様!!


なお俺君は逃げ回った模様!!立派な大人になれなかったよ!!


「さあ、皆様にお使い頂くお部屋にご案内いたしましょう。さあさこちらへ」


アルベルトさんの後に続き長い廊下を歩いていると多数の扉が目に入り部屋数の多さがうかがえる。

しかし、あまり使われている様子が無い。なんだろね?持て余し気味?

と思いつつ廊下を歩き階段を上り再び長い廊下を歩くと三階の奥の部屋に案内された。


「こちらのお部屋になります。さあどうぞ」


アルベルトさんが部屋の扉を開け中に入るように促す。それに従い中に入るとシックなデザインの大きなお部屋があるではありませんか。それと一人掛けのソファと小さなテーブル。それにキングサイズのベッド、その他諸々オサレな物がたくさん。う~ん、くらくらするぜ。


「わあ~!!大きいベッドやぁ~」


ルゥはベッドを見るやいなや肌触りのよさそうなシーツのかかった寝具にダイブ!!


「こらっ!!なにしとんの!?すいません。何分田舎娘なもので⋯」


そんな田舎娘はベッドの上を気持ちよさそうに転がりなると。


「田舎娘ちゃうえ~。秘境娘やわぁ~」


「ああ⋯はいはい」


すいませんの顔をしながらアルベルトさんの方を見ると、物凄い良い笑顔をなさっていた。


「いえいえ、お気に召して頂けたようでうれしい限りです」


秘境娘はベッドを満喫している様だ。


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