奇跡は起こるよりも起こす方がカッコいい その1
ギアの例の機能のおかげで身体は元気!!しかしながらうすら寝ぼけメンタルで街に向かっている。
やはり睡眠という行動は生命にとって大事なのだろう。1日寝ないだけでこれだ。
あの森で過ごした一週間よく頑張ったよ!!俺えらい!!
しかし問題がある⋯⋯コーラをどう冷却するか⋯実に重要な問題だ。
ぬるいコーラなどただクソ甘いだけの液!!爽やかテイスティーなどとは程遠い!!
まるで液体の飴を口に放り込まれてる気分になる。そればっかりは避けたい。
こうなったら小型冷蔵庫とポータブルバッテリー、太陽光パネルを購入して冷やすか?
うむ!!良いぞお!!アチラの商品が手に入れられる事により生活環境をより良く出来るぞい!!
ベッドのマットレスも買っちゃおうかなあ!!正直ちょいと硬いのよねコッチのは。
等とクオリティーオブライフについてサテラと話し込んでいたらいつの間にかあの立派な石造りの壁が見えてきた。おお!!返ってきたでえ!!
早速街へ入る門に向かう。まだ午前中だけあって街に入る人よりも出ていく人の方が多く感じる。
これから皆仕事に向かうんだなあ。俺は寝たい⋯⋯が!!ホテルも今日までしかとっていないからちゃんとした寝具で寝れるかどうかわからん!!
延泊が出来れば良いのだが⋯⋯さて、入場の順番に並び少し待つと俺の番が来た。
とりあえず冒険者登録証を見せればいいのかな?
俺は複数いる衛兵の一人に登録証を提示すると特に問題なくすんなりと道を開けてくれた。
あっ!!そうだ!!ついでに避難してきたであろう村人の事を聞こう!!多分ルゥも一緒にいるはずだから。
「あの~すいませんが昨日あたり避難民がきませんでしたかね?」
衛兵はいきなりの問いに少し戸惑いながらも答えてくれた。
「あ!?ああ⋯昨日の夜中に来たという報告は受けているが⋯⋯なんでもゴブリンの大量発生が確認されたとか⋯⋯もうすぐ祭りだってのにやだねえ⋯⋯でも大量発生といっても所詮ゴブリンだろ?中隊規模の守備隊が派遣されたみたいだが少し大げさじゃないかねえ~」
所詮ゴブリンか⋯⋯まあ実際見なくてはわからんだろうなあ~あの大群を見た時の絶望感⋯⋯ちりも積もれば何とやら!!あの暗闇の中でも光るたくさんの眼を見るとやっぱ怖いぜ。
ああ⋯ゴブリンというだけで軽く見られちゃうのね。ゴブリンさんのヒエラルキー低!!
「その避難してきた村人達は今どこにいますかね?」
「ああ、多分守備隊の駐屯地にいるんじゃないかね~場所は案内板を見てくれ!!んじゃあな!!」
そう言うと衛兵は入場者の対応に戻っていった。案内板なんてあったのか⋯門を抜けると開けた場所に出る。すると目の前に確かに大きめの看板が建っていた。
そこにはこの街の全体像が単純な絵に表されていた。おお!!まさしく異世界モノでよくある広大な円状の壁の中に街がある例の奴だ!!感慨深いモノあるねえ!!うんうん。
円の中央あたりに立派な城とお屋敷の中間ぐらいの建物がドーンと描かれている。
う〜む⋯ここを治めているのは王様じゃなくて恐らく領主だから屋敷?
でも有事の際はあそこが最後の砦だから丈夫に作られているはず⋯⋯やっぱ城かあ?
うん!!まあいいや⋯⋯しかしながらここは誰が納めているんだろうね?
まあ恐らく貴族様だろうが⋯⋯街の名前がドウルだからドウル何とか爵かねえ?
再び、街全体に眼を向ける。俺達がいるのは恐らくこの位置だから⋯⋯あっちに向かえばいいのかな?
まあでもこういう時はと⋯。
「サテラ。この絵を基準にUAVを使って地図を作ってくれないか?」
「すでに大まかなものはできております。後はここに描かれている建物と実際の物とをすり合わせていくだけです。細かい情報は実際に行ってみてですね」
「了解⋯⋯んじゃあ、まずは駐屯地と思われる場所に行ってみようじゃないの」
駐屯地があるであろうと思われる街を囲む石積み壁伝いの道を歩いて行く。ここら辺の建物は質素&簡素なつくりで村で見た家々に似ている。つまり富裕層とは逆ベクトルな民が住んでいるのね。
円の中央に行く程、豊かな感じになって行くのも異世界あるあるだな。
俺が襲われた場所も似たような所だったけどここよりは内にあったな。いわゆる吹き溜まり?
ただここの道端で遊んでいる子供やそれを見守る大人達にあまり悲壮感を感じない。
仕事を持っている人達?雰囲気を察するにここは肉体労働に従事する人達が集まった地区と言った所だろうか?
職人達は街外や他の街でも仕事もあるだろうから家族ごとすぐ引っ越せるような態勢を取っているのだろう。まあただ単に金のない奴もいるのだろうが⋯⋯さて、他人様の住宅事情はそれくらいにして駐屯地に行きましょう。
しばらく質素な家々に囲まれた道を歩いていると少々開けた場所に出た。
そこには4メートルほどの壁が広めの土地を囲っており上空からの映像により確認すると中にはコンクリート造りと思われる三階建ての武骨なデザインの如何にも公的な施設でございますと言わんばかりの建物が建っていた。
屋根の先端には多分国旗かなあ?と軍隊の旗なのか?がはためいている。
運動場も併設されているようで訓練を行っていると思われる勇ましい兵士達の声が壁内から聞こえる。
ああ男臭さそう。
「ここで合っているか?」
「そうですね⋯⋯案内板の情報とUAVからのデータでここで間違いないかと」
辺りを見回し入口を探すと門とそれを守る門衛が二人立っていた。
「いた!!よしいくぞう!!」




