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用意より後片付けの方がめんどくさいのは何故だろう? その2

観光地のガイドよろしく俺を先頭に、恐らく警戒しながらゆっくり近づいて来ているであろう騎士こちらから会いにゆく事にする。目印の小さな旗でも持った方が良いかね?しかし騎士の進行速度が遅い!!待っていたら陽が上り切って昼ぐらいになるわ!!


元家屋であったであろう瓦礫を踏み越え地面に刺さった邪魔な樹木に阻まれながら騎士の方へ歩いてゆくと、大体数十メートル先であちらさんが気付いたらしく馬に乗った立派な鎧を纏ういかにも騎士で〜すという感じの男が声を張りあげた。障害物が無く開けた場所ならもっと早く見つけたであろうな。


「そこの者達止まれ!!私はタルテリア王国ドウル守備隊所属ジョン・オリオン少尉である!!貴様らはこの村の者で間違いないか!?」


タルテリア?へえ〜この国タルテリアっていうの?初めて知ったわ!!タルタルとテリヤキ?ソースみたいな名前だが⋯みんな街の話はすれど国に関しては話題に出なかったしなあ。もしかして帰属意識低め?


しかし⋯偵察に尉官を向けるとは⋯⋯あちらの認識は結構軽く無かったりするのかな?


それより返事を返さんと。


(わたくし)は元アメリカ宇宙海兵隊第5兵士団第5海兵連隊所属イルマ・イサカ軍曹であります。今は除隊し冒険者をやっております。後ろの彼らはこの村の住人であります。ゴブリンの襲撃により村は壊滅、ゴブリンの撃退には成功しましたが多数の怪我人も出ており満身創痍であります。どうか彼らの保護をお願いしたい!!」


「ん?アメリ⋯?なんだって!?」


あっちが階級を名乗るから、軍属ボディーのせいか反射的にしかも馬鹿正直に俺も名のちゃったよ!!

しかもあっちの方が階級上だったから尚更!!


「アメリカ合衆国です!!私の故郷です!!それより村民の保護をですね!!」


「ゴブリンは撃退したのだな!!わかったわかった!!今本隊に連絡をする!!」


少尉は腰の辺りにある小さな鞄から何かを取り出した。ギアのズーム機能で見てみると蒲鉾板くらい、もしくは我が家の表札くらいかな?そのくらいの装飾された金属板にビー玉っぽい物?


ああ⋯小さな水晶かな?が埋め込まれたガジェットを取り出した。少尉は板の表面を指でなぞると、水晶玉に向かって語り始めた。


「こちらオリオン少尉。村の中程まで前進したが敵影無し。村人と冒険者を名乗る男を発見。村はほぼ壊滅状態だが彼ら曰くゴブリンを退けたとの事。それと負傷者多数あり。保護を求めている。指示を請う」


少しの間をおき、水晶玉から音声が発せられる。


「オリオン少尉了解。隊長に指示を仰ぐ。少し待たれたい」


あれま!!こりゃビックリ!!通信機があるのか!?思ったより進んでるぜこの世界!!でも背後の村人はどうやら通信機の事を知らないらしく板に話しかけて何してんだ?って訝しげに見ている?


通信機の存在はあまり一般的ではない様だ。


ただこう言う通信ってコールサイン使わん?敵の傍受されてたら誰が話してるかもろばれじゃん。


「おいサテラ⋯ありゃ通信機ですぞ?やっぱり電波を使っているのか?」


「いえ⋯あの装置からは電波を感知出来ません。どうやら未知の通信方式を使用している様ですね。我々とは技術体系が違うのでしょう」


「所謂魔法やら魔術って奴かねえ?」


「科学技術ベースの我々にはわからない領分ですね。せめて魔術であれば何かとっかかりがあるやもしれませんが⋯⋯いつか解析を試みたい物です!!」


サテラの知的好奇心をくすぐるこの世界の謎パワー。もしかして勉強すれば俺も使えるのか?

なんて妄想していたら本隊より連絡があった様です。


「こちら本隊。これより我が隊はそちらへ前進する。貴官は村人達と接触し情報収集につとめられたし」


「了解!!これより村人との接触を(こころ)みる。通信終了」


少尉は蒲鉾板を腰の鞄に戻すとこちらに向き直しまた声を張り上げる。


「今そちらに行く(ゆえ)暫し待て!!」


少尉は馬に手綱で指示を出すと、こちらへ向かって歩き始めた。しかし⋯馬の歩く姿は優雅だねえ。


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