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用意より後片付けの方がめんどくさいのは何故だろう? その1

陽が登り始め周りの惨状を照らし出す。村一面に広がるゴブリンの死体。

こりゃ⋯早く処理せんと疫病待った無しだな。


しかし⋯⋯疲労と怯えにやられ地面に塞ぎ込む村人を見ていると大丈夫かとも思うがそこまで付き合うつもりは無い。


俺と無人機は設置していた武装を回収する為に柵のある方へ歩いてゆく。

途中空から降ってきた大きな樹木により倒壊した建物や色々な物の破片で埋め尽くされた道などが目に入ると居た堪れない気分となる。


「しかし⋯こりゃ酷えな。まともに建ってる家なんかありゃしないじゃないか。立て直すのも骨だぞ⋯」


「そうですね⋯ですがこの地で生きてきた彼らです。意外とすんなり建て直すのではないでしょうか?」


「そうだと良いけど⋯」


「あら?意外とお優しいのですね。何か彼らに思い入れでもお有りですか?」


「思い入れ?⋯⋯思い入れは無いな⋯⋯ただ、俺はご存知災害大国日本の出身だぞ。この状況で無心でいられる訳無いだろう⋯まあ⋯お気の毒としか言えんがな⋯⋯」


「そうですね。まあでも報酬を先に決めておいて良かったです。今の彼らに金銭の要求などしようものなら⋯⋯」


「ああ⋯間違いなく恨まれるねえ⋯彼らは今被害者意識ビンビンだからねえ⋯」


「さっさとお片付けして、ルゥと合流しましょう。もうここにいる意味もありません」


「そういえばブレスレット経由で通信出来るんだっけ?こんだけ離れていても大丈夫なのか?」


「この距離でしたらUAVで中継すれば可能ですよ」


「今は顔を見たい気分だからいいや⋯⋯」


「そうですか⋯」


倒れた後ゴブリン達の猛攻により破損したであろうセントリーガン諸々を片付け、彼らに撤退する旨を伝えるべく広場にもどる。道の途中に開戦時、俺に石を当てたのはあのレッドキャップじゃ無いかとの考察をサテラから聞くが今更どうでもいい。


広場に付き男達の方を見るがマクドネル始め村人達はまだ項垂れていた。

まあ今は仕方ないとして俺は彼らに話しかける。


「仕事は終わった⋯⋯俺はこれから街に向かうがあんたらはどうする?」


マクダネルや村人達はお互いを一瞥(いちべつ)すると困惑の顔色を見せた。


「ああ⋯そうか⋯俺らは⋯⋯どうしようなぁ⋯⋯」


「村がこの有様じゃあなあ⋯⋯」


「ゴブリンを退けたの良いが⋯こりゃ⋯⋯どうすりゃいいべ⋯⋯」


「これじゃあ街に行ったカカアら迎えに行けえねえよ⋯⋯」


村人達は思い思いを口に出す。この惨状を見りゃ明日への希望なんぞ見れる訳ないか。

このお先真っ暗な状況に、じゃあバイバイと言い出し難くなっていると遠くから何やら音がする⋯⋯。


この音は?


「音紋照合⋯馬の⋯走行音?どうやら馬、又はそれに類似する生物の走行音の様です」


背中のアタッチメントからライフルを取り出し向かってくる何かに備える。サテラは音の方へUAVを飛ばし情報の取得を試みる。暫くするとUAVからの情報がヘッドギアのディスプレイに映し出された。


「馬に⋯人が乗っている?立派な鎧を着ている⋯騎士か?」


「の様ですね⋯⋯どうやら斥候みたいです。後方に結構な大人数が控えていますし」


「街からの援軍って奴かね?」


「恐らく」


「もう少し早くきてくれれば良かったのになあ⋯⋯でもまあ暗闇の戦場に突撃する馬鹿はいないわな⋯」


「その様な事しようものなら二次被害待った無しですからね⋯⋯」


さてと⋯情報共有、情報共有と。


「あ〜皆さん!!向こうの方から人が来るぞ。恐らく援軍だと思うのだが⋯⋯」


皆、力無い目を俺に向ける。


「ああ、そう。今更⋯⋯」


「やっと来たのか⋯でももうやる事ないんじゃ無いか?」


「まあ⋯現状を見て貰おうべや⋯⋯」


マクドネルが思い腰を上げて立ち上がる。


「そうだな⋯このゴブリン襲撃がスタンピードに認定されたら国から復興資金が出るかもしれん。精々騎士様に尻尾を振らんとな⋯」


「んじゃま、みんなでお出迎えといきますか?さあ俺について来い!!」

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