豚を野に放つと猪みたいになるんだって。その4
マクダネルリーダーの地点をレーダーで探し示された方に向かうとヤツがいた。今ヤツが戦っているゴブリンは俺が横から失礼します。ズドンと!!ゴブリンは肉片となり飛び散り、リーダーにベッタリといってしまった。
ごめんちゃい!!
「へい!!リーダー!!どうやら向こうさん俺達にお熱らしいぜ!!村を抜けずに俺たちの所に集まってきやがるぞい!!」
「モテる男は辛いわぁ⋯ああ全く嫌になる⋯⋯んでどうすりゃ良い!?」
リーダーは身体にへばりついた血やら肉片やらを顔を顰めながら払い落としていた。
「戦場の設定し直しだ!!戦いやすい場所に皆を集めてお互いをカバーしながら迎撃する。って自分で言っておきながら皆を集めるってどうすれば良いんだ!?教えてリーダー!!」
「まかせろ!!」
リーダーはまるで軽業師の如く近くの家屋に登ると村中に響き渡るほどの大声で叫んだ。
「皆!!中央広場まで下がれ!!そこで敵を迎え撃つぞ!!」
リーダーは叫び終わると軽々と下に降りてきた。まるでジャングルの木々を飛び回る猿の様だ。
「これで良いだろう。さあ行くぞ!!」
「ああ⋯⋯しかし⋯みんな来れるか?」
「皆そんなにやわでは無い!!それに一人で戦う事を避ける事と、ヤバいと感じたらすぐ逃げろと言ってあるから大丈夫だろう⋯⋯さあ行くぞ」
「イルマ、村人の位置はこちらで逐次把握しております。無人機も護衛につけておりますので危険は少ないかと。貴方はマクダネルさんと共に行ってください」
「そいつは用意がいいな。わかった」
「さあこっちだ!!」
俺はリーダーの後について走る。横目で村の現状を確認すると、先のオーク森の木ミサイルによりもうスッチャカめっちゃかな状態にあった。
殆どの家屋はその脆弱な作り故一撃で崩壊しており、さっきまで家だったモノや元平屋、馬小屋風など瓦礫がそこいら辺に散乱していた。これさあ、この後復旧出来るのかねえ?
そんな思いの中広めの場所に到着したは誰もいない。まあ言い出しっぺの俺たちが一番に着くのは当たり前か。
「客員、此方に向かっています。ただ⋯無人機が護衛に着いていない組が追い詰められていますね」
「何だって!?そいつはまずいな⋯⋯悪いが⋯行ってくれないか?」
「了解!!救援に行く!!」
銃のエネルギー残量を確認するために弾倉の簡易メモリーに目をやる。そしてチャージングハンドルを引く。
メカニカルな感触と金属音が何とも言えない。
ちなみにこの行動に特に意味は無い。だって残弾はヘッドギアのディスプレイに表示されてるしチャージングハンドルを引いたところで弾が1発無駄になるだけだし。まあ、これから仲間を助けに行く映画の主人公的な?そんなアクションがしてみたかっただけなのである。
この無駄ムーブもやる気維持には重要なんだぜ。
さてレーダー画面で追い詰められ組の位置を確認する。あらら⋯結構な数に追われているなあ。
護衛有り組は追いかけて来るゴブリンを無人機が排除しているから良いけど、無い組は⋯まあ運がなかったね。
最短距離を取るために道を無視し家屋の上を移動する。どうか俺の移動する家の屋根が抜けませんように!!
そんなボロ屋間を移動していると狭くはないがそんなに広い村では無いのですぐに現場には到着できた。
暗闇の中でもよく見えるほど必死の形相の二人が此方に向かって走ってくる。
二人を追いかけて来るゴブリンの量はそんなに多くは無いが、彼らには手に余るだろう。
しかしあの二人⋯何処かでみた顔⋯⋯あ!!ジョルドのパパ上じゃん!!もう一人は。
「おや?あのお二人はジョルドとパウロの父親ですね」
ああ!!ジョルドのパパはわかってたけどパウロのは失念してましたわ!!キッズ達にゲンコツ食らわせた時パウロママンの後ろで立ってた人だ!!
それと今まで忘れてましたがキッズ達に親の事頼まれてましたわ⋯⋯ここで死なれちゃ二人に顔向けできん!!




