豚を野に放つと猪みたいになるんだって。その2
うむ!!大当たりだな⋯どうやら飯抜きは回避出来た様だな」
「お見事です!!射撃補助無しで当てられましたね。今夜はお祝いにお赤飯のパックを開けましょうか!!」
「はっはっは!!また余計な日本文化をラーニングしおって!!ついでに鯛の尾頭付きもつけてくれい!!」
「レーションの中にあれば良いですよ!!さて⋯⋯UAVからの情報では人型物体撃破以降ゴブリンの発生は確認出来ません。後はゴブリンの掃討ですが、まもなく3号ユニットのエネルギーが切れます。3号がダウンした場合、村への侵入は免れませんね。まあ村人もオークの出現で後方に退避しましたし、家屋の被害もこれだけ出れば少々破損させても苦情は出ないでしょう。もうこれは好き勝手にやってよいのでは?」
「え〜!!やっちゃう〜?バルカン砲とか使って良いの〜?」
「後退支援を終えた無人機も、一部を残しこちらに戻して迎撃に当たらせます。村も半壊している訳ですし派手にやりましょう!!背部アタッチメント左右に自動擲弾銃を付けて、両手にバルカン砲など如何でしょうか?」
「良いねえ!!素敵だねえ!!早速やって頂戴!!」
「レディ!!」
ヘッドギアのディスプレイに現状装備が表示される。簡素にデザインされたソルデウスの両手両肩に武器が装備され同時に現実の俺にも武装が施される。
両手にはEM134という6個の銃身が高速で回転し、次々と弾を射出する超連射が可能な銃が装備されている。ビームにバルカンって意味があるのか?ずっと照射すれば良くねえ?みたいな事も言われた事もあったが、カッコいいからヨシッなのだ!!
自動擲弾銃は背部アタッチメントに本体が接続され、両肩上部から銃身がにょきりと張り出しまるで某ガンキャノンの様ないでたちとなった。ここから爆発物をポンポンと射出するのである。
殺る気満々!!セントリー銃ユニット3号のエネルギーも後わずか。後方より無人機も戻ってきた。後は迎撃あるのみ!!っと思っていたら戻ってきた無人機の後方よりマクドネルくんが一緒についてきた。
ええ〜!!マジかあ〜!!村民がいたら大暴れできないじゃ〜ん!!
「うおっ!!おめえ随分と重そうな格好しているな⋯魔術士ってそんななのか!?」
俺の重武装な容姿にちょっと引いてたマクドネルくん。君どうしてここにいるの?
「俺の格好は⋯⋯お構いなく⋯そんで、ユーは何故ここへ?」
「いや⋯すごい音がした後に木が降ってくるのが止んだんで⋯⋯もしかしてと思って⋯⋯お前⋯やったのか?」
「UAVからの情報から推測するにゴブリンの発生源の破壊には成功していると思われます。前方の森をご覧ください。ギガントオークの方もこちらで処理いたしました。後は残りのゴブリンの始末なのですが⋯」
「信じられん⋯あんなやべえ奴を倒しちまうなんて⋯⋯あんたら一体何もんなんだい!?」
「ただの新人銅3級冒険者です。もうすぐ村への侵入を阻んでいたセントリー銃ユニット3号君の魔力が無くなるのだよ。ゴブリンの残党が村に入り込んでくるぞ。後は任せてお前さんたちは逃げろ!!」
「わかった!!村に入り込んでくるゴブリンをやっつければいいんだな!!戦える奴を呼んでくるぜ!!最後の始末ぐらい俺たち村のモンがやらねえと女どもに何言われるかわかりゃしねえからな!!」
「何!?戦える奴らって!?てんでばらばら一目散にランナウェイしたんじゃないのか!?」
「何かあった時の退避場所を決めてあんだよ!!そこに皆いるのさ!!そんじゃあ一丁呼んでくるとするぜ!!」
俺は逃げろと言ったんだぞ!!何いい顔して走り去ってるんだよ!!
「サテラはん⋯装備解除して⋯バルカンなんて、村人なんぞいたら同士討ちが怖くてようけ撃てんわ⋯」
「いきなりのインチキ関西弁ですか⋯少々学習したので分かりますよ。ふふ⋯⋯まあ残念ですが近接戦闘用の武装にセッティングし直します」
「あい⋯」
纏っていたゴツい武装はストレージに格納され、前にも見たアサルトライフルとこれまた見た事があるハンドガンが装備された。なんかス〜ンとしちゃったなあ⋯ス〜ンと⋯⋯さて、3号くんも風前の灯。
まもなく発砲音も消え、邪魔者が消えた団体さんがこの柵を超えてくるであろう。
俺はライフルを構えその時を待つ。




