74 ようやく到着
残念なことにまだ投稿ペースは安定しなさそうです。
楽しみにしてくださっている皆様、申し訳ございません。(居てくれるかな)
質問に誇張して答えてみる小劇場
Q「クラリスさんの居る島ってどんなものをイメージすれば良いんですか?」
A「ロード〇島みたいなものです」
Q「クラリスさんのお宅は?」
A「ベルサイユ宮殿だと思ってください」
「皆様、ようこそお越しくださいました」
島に着きタクシーを呼んで領主館へ。
港に俺たちが着いたことが伝わっていたらしく、門の前にクラリスさんが待っていてくれた。
「色々と大変だったようですし、まずはお部屋へとご案内致しますね」
色々……まぁあったな。
本来なら夕方には着く予定だったはずなのに、既に日が暮れているし。
案内されて建物の中に入ると、まさに貴族の屋敷というか、超高級ホテルにあるような内装と家具が俺たちを迎えていた。
「これ、一つ幾らするんだろう」
「陽子ちゃん、触っちゃだめだよ」
廊下に置かれている壺を覗く南野さんとたしなめる東さん。
そのおっかなびっくりな様子がおかしかったのか、クラリスさんがくすくす笑った。
「それほど大したものではないから大丈夫ですよ」
「そうですね。お嬢様は小さいころ、よくぶつかっては落として割っておりましたし」
そう合いの手を入れたのはこの屋敷のメイド長さん。
40代後半の落ち着いた感じの女性だ。
それを聞いてクラリスさんがむくれている。
「マーサ、そういうのは言わなくて良いのです」
「ふふふっ。失礼致しました。
さあ皆様。こちらが皆様に使っていただくお部屋でございます」
開けてもらった扉をくぐり中に入ると、そこもまた日本では考えられない広さのリビングだった。
寝室は別室になっていて、そちらにはベッドが2つ置かれていた。
「ひろいね~」
「うん。広すぎて落ち着かないかも」
「この部屋だけで全員寝泊まり出来てしまいそうね」
「ソファーもふかふかだからベッド代わりになる」
「皆様。一応、一人一部屋あたるだけ部屋はご用意しております。
お望みとあれば二人でお使いになってもよろしいですよ。
ですが流石にお客様をソファーに寝させる訳には行きませんので全員ではご遠慮ください」
そんな訳で話し合った結果、南野さんと東さん、北見先輩と葛西先輩が同室。央山先生と俺が一人で部屋を使わせてもらうことになった。
夕食は1時間後ということなので、それぞれ思い思いに寛いだり散歩をしたりするそうだ。
俺はというと、まずは厨房へと向かって食材を渡しておく。
これで今夜は海鮮を楽しめることだろう。
それが済んだ後は軽くシャワーを浴びて部屋で魔力鍛錬をしていると、あっという間に夕食の時間になった。
案内されて食堂に入り指定された席に着いた。
テーブルを囲む面子は僕らの他にクラリスさんと、クラリスさんのご両親の計9人。
ご両親とは席に着く前に自己紹介だけ済ませてある。
他に食事を給仕してくれる人が2人。
ナイフとフォークがきっちり揃えられていて、正式な晩餐の様相を呈していた。
緊張したみんなを見たからだろう。クラリスさんのお父さんがカチャっと音を立てて前菜を食べた。
「もうあなたったら」
「いや済まないね。皆さんもマナーとかは気にせず気軽に料理を楽しんでください」
「はい、ありがとうございます」
「娘が友達を家に招待するなんて初めてのことでね。
どんな子たちが来るんだろうって、妻と二人楽しみにしていたんだよ」
「ほんとねぇ。この子ってば聖女に認定されたから友達を作る暇もないでしょう。
だからこうしてお友達を連れてきてくれて凄くほっとしたのよ」
そう言ってほほ笑む両親はきっと良い人なんだろう。
「それで。外でのクラリスはどうなんだい?
君たちの口から色々教えてくれないかい?」
「そうですね。クラリスさんは……」
そうして夕食は賑やかに過ぎていった。
クラリスさんは小さいころから魔力の才能があって中学生に上がる頃には聖女に認定されています。
と、その辺りの話はルート分岐的にしないかもなので補足です。
ちなみにこの作品。もしマルチエンディングが出来るなら、「各ヒロインルート」「聖者ルート」で計7パターンくらいに分かれます。
実際にどのルートになるかは龍司の運次第ですが。
Q「メイドさんが居る暮らしってどんなですか?」
A「ヨーロッパを舞台にしたアニメとか映画をイメージしてください。
個人的にはペリ〇ヌ物語とかおすすめです」
Q「若いメイドさんが出てこないのはなぜですか?主人公との××を期待してたのですが」
A「そんな妄想をさせないためです。ちゃんと年頃のメイドも裏で働いています」