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普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第3話:高校生活を満喫しよう(そこ、無理とか言わない!)
53/103

53.魔法少女大会開幕

早くも次くらいで10万文字に到達しそうな勢い。


困った小劇場

「みなさーん、必要なものは持ちましたか?」

「「はーい」」

週末になり、俺たち天文部は国際競技場へと集まっていた。

国際という名は伊達ではないということか、地区大会で使った会場の数倍はあるな。


「今日と明日、ここで魔法少女の大会が行われるんですね」

「ここってオリンピックとかで使われる会場ですよね。すごいです」

「むしろここまで大っぴらにやっておいて、今更魔法少女は秘密とか無理なんじゃないか?」

「そうねぇ。それでも変身後は多少の認識阻害効果があるから、個人の特定は難しいみたいよ」

「変身するところを見てた龍司にはばれてるけどね」


あ、そうか。

実は最初の変身時に目の前でやってみせたのってその辺りの配慮があったのかもしれない。

……いや、南野さんがそこまで考えてたとは思えないな。


「さあ皆さん。選手用の入口はこちらですよ」

「「はーい」」


先生の引率で建物の中に入る。

受付が済んだ後、軽いボディチェック。

……なんで俺だけ3回?まぁ特にやましいものは持っていないから良いけど。

あと、鑑定魔法はいらないなっと。

若干変な雰囲気も感じつつ、控え室へ。

控え室はなんと1学園1部屋使えるらしい。


「作戦会議とか魔法の最終調整とかもあるから」


ということだった。

なるほど、なら早速ということで、俺は部屋の中に防音結界と幻影結界を張ってしまう。


「鞍馬君、なにを?」

「いやぁ、壁に耳あり障子に目ありって言いますからね。用心はしておこうかなって」


皆は気付いていないようだけど、室内には盗聴器が4つ、盗撮用カメラが2つセットされていた。

取り外すとなるとみんなに心配かけるからこれくらいが丁度良いだろう。

盗撮している人たちには俺達が椅子に座ってだらだらしている光景が見えているはずだ。

さて、皆が落ち着いた所で、今回の大会の打ち合わせを始めた。


「まずはルールのおさらいからね。

試合は5対5の団体戦で、かつ大将を1人決めたフラグ制です。

勝敗は大将を先に倒すか、大将以外の4人を倒した時点で勝利となります。

皆さんには本大会用の専用の魔道具を追加で装備してもらいますので、この魔道具が計測したダメージが一定以上になると敗北と判定されます。

また、ステージから連続で10秒以上出ていた場合もアウトで、気絶または行動不能と判断された場合は仮死状態と判断され、復帰するまで先の勝利条件が適用されます」

「つまり、ダメージを与えられなくても敵大将を気絶させれば勝ちって事ですね」

「はい、そういうことです。気絶判定は3秒以上意識が無いことなので、それまでに意識を取り戻せばノーカウントです。

大会に持ち込める魔道具の種類などに制限はありませんが、使用者が持ち運べるサイズであること、という規定はあります。

以前自動歩行型のロボットを魔道具と称して大量に持ってきた方がいらっしゃいましたから、それ対策ですね」

「先生。そんな兵器なんてありなんですか?」

「はい。あ、ABC兵器など、観客に被害が及ぶものはもちろん禁止です。

また、ステージを故意に破壊した場合も修繕費を要求される場合があります。

うちの学園予算はそんなにないので気を付けて下さいね」

「は、はぁ」


なんだろう。聞いてるとだんだん魔法から離れた説明になってきた気がする。


「説明は以上です。鞍馬君から何かありますか?」

「あ、はい。先生、ダメージ計測用の魔道具ってもう手元にありますか?」

「ええ、そこに予備も含めて10機ありますよ」

「なるほど……あーだめだな、これは」


俺は手に持った魔道具を鑑定してため息をついた。


「ん?鞍馬くん。なにがダメなの?」

「一言で言うと貧弱。これじゃあ命は守れないよ」

「い、一応この大会用にと最新型のテストも兼ねているはずなのよ?」

「まぁそうなんでしょうけどね。

という訳でみんな。俺から1つルールを追加します!」


俺が真剣な顔をしたからか、皆にも緊張が走る。


「この大会中、俺が許可しない相手には攻撃魔法は一切禁止します」

「えっ。攻撃しちゃだめってこと?」

「いや、そうじゃない。別の言い方すると、身体強化で殴り飛ばしてほしい」

「……なんと言うかそれ、さっきの兵器の話以上に魔法少女から離れて行ってない?」

「仕方無いだろ。相手次第だけどサンシャインの『バーニングスライス』どころか『フレイムバースト』すら防げそうに無いんだから」

「えぇ~~。そんなに脆いんだ」

「ああ。剣で切りつける時は相手の武器を狙って欲しい」


南野さんがあきれ返ったところで、控え室の扉がノックされた。


「まもなく1回戦が開始されます。選手の皆さんは変身した状態で試合会場前の待機室にお集まりください」

「はい、ありがとうございます」


連絡を伝えに来てくれた人にお礼を言って扉を閉める。


「ま、まぁ魔法のお披露目が出来ないのは残念だけど。みんな、楽しくいこう」

「そうね」

「じゃあ、準備はいい? 行くよ!」

「「『装身』!!」」


そうして俺達は試合会場へと向かった。


ようやく、タグ付けの魔法と化学の融合部分が出てきそうな……


「ちなみに何を持ってきたの?」

「ベビーベビーラーメン」

「バナナ」

「ゲーム機」

「漫画」

「って、遊びに行くんじゃないんですからね!?」

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