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普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第3話:高校生活を満喫しよう(そこ、無理とか言わない!)
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48.新たな魔法の練習 前編

珍しくこの時間に投稿してみる。

皆さんどの時間に目を通されるんでしょうね。


「今日から必殺技の練習に入ります」

「はい先生!決めポーズはありますか?」

「もちろん、ありません!」

そして試験勉強は全員がダレたところで終了にして、魔法の特訓をすることにした。

皆にはいつものように変身してもらってから魔力鍛錬を始めていく。

……うん。最初とは比べ物にならないくらい、みんな魔力の扱いが上手くなってきたな。これなら。


「さて、今日からは魔法の使い方についてもアドバイスして行きましょうか」


俺がそう言うと、全員が色めき立った。

一番喜んでるのはサンシャインか。


「はいはーい。なら私の『フレイムバースト』解禁でいいの?」

「使っても良いけど、今後も使うのは虫の大群とか相手が数で襲い掛かってきた時のみだな」

「えぇぇ。そんな魔物見たことないんだけど」

「まぁ滅多に居ないし居たら災厄指定になりかねない代物なんだけどな」


魔物は基本一定以上の魔素が1か所に集まらないといけない関係上、どうしてもサイズが大きくなりがちだ。

それが虫サイズで存在していられるっていう事はそれだけ濃度と密度がハンパじゃないって事だから笑い話じゃない。

と、それは今は良いか。


「サンシャインにはもっと実用的な魔法を習得してもらおうと思ってるんだけど?」

「ほんとっ!!」

「ああ。他のみんなも、基本今使っている魔法からの派生で出来る魔法を紹介して行こうと思います。

最初は俺が実演するから見ててください。

まずはサンシャインからな」


そう言ってアイテム空間から剣と大岩を取り出す。


「サンシャイン。この岩に『フレイムバースト』を打ち込んでみてくれ」

「うん!『フレイムバースト』」


サンシャインの放った炎が岩を包み込む。

数秒して火が消えると、岩は何事も無くそこに残っていた。

それを見て俺は剣を構える。


「サンシャインの『フレイムバースト』は例えると火炎放射器だ。

そして、今から見せるのはそうだな。例えて言うならバーナーだ」


そう言って俺は剣に魔法を籠めると岩に向かって振り抜いた。

カッと一瞬赤い炎の線が岩の上を走る。

次の瞬間、ズズッと音を響かせて岩が2つに切れた。


「すごい」

「今籠めた魔力はサンシャインの『フレイムバースト』と同程度だ。あの広がった炎を1本に纏めるとこれだけの威力になる。だから今みたいに線になるまで極めると」

「この岩が切れるなら上位の魔物でも倒せるってことだね!」

「そういうことだ。イメージは放出する炎を極力凝縮すること。今みたいな線まで行かなくても十分威力は出せる。

目標はこの岩を切るか粉砕出来る威力になることだな」

「うん、やってみるよ」


力強く頷くサンシャインを見送り、続いてレインに向き直る。


「レインには2つやってもらおうと思う」

「えっ、二つも?私に出来るのかな」

「レインは器用だから大丈夫だろう。1つめは『圧縮水刃』、もう1つは『操水』だ。

名前から分かるとおり、『圧縮水刃』は普段使っている水刃の魔法を1点に集中して高速高圧で放つ魔法だ。

サンシャインの魔法との違いは線ではなく点だって事だな。

極めるとさっきの岩くらいなら余裕で貫通できる。こんな風に」


俺は岩に向かって突きを放つ。剣が岩に触れる瞬間、迸った水が岩の反対側に貫通して飛び出した。


「これの利点は1点に集中する分、威力を上げやすいことと連撃率をあげられる事だ。

敵の急所に当てられればかなりの脅威になるだろう。

逆に欠点としては急所以外に当てると期待した効果が得られない場合がある。

あとこれが重要なんだけど距離に反比例して威力が大きく落ちる。

多分今のレインだとこの威力が出せる有効射程は30センチだ」

「30センチ……」

「逆に言えばリーチが30センチ伸びた必殺の攻撃が出来ると置き換えてもいい」

「なるほど。そう考えると凄い利点ですね」

「もう1つの『操水』っていうのは、自然界にある水を操る魔法だ。

やることは自分の魔法で生み出した水と自然に存在する水を混ぜて一緒に動かせば良いだけだ」

「それだけ聞くと簡単そうですね」

「まあな。だが応用範囲は広い。例えば、こう大気中の水分を集めて雨を降らせたりな」


言いながら上空に魔力を広げて簡易的な雲を作って畑に雨を降らせる。


「これが出来ると乾燥地帯で重宝されるぞ。ってのは余談だな。

他にも有り余る魔力があれば海を割ったり、川の水で消防車の放水みたいなことが出来たりな。

とにかく応用は幾らでも効くと思ってくれ」

「そんな事まで。ちなみにリュージュさんは海を割ったり出来るんですか?」

「やった事は無いな。その必要性に迫られたこともないし。

そんな訳で、ここに居る間は『圧縮水刃』の練習、自宅では『操水』の練習をしてみてくれ」

「分かりました」


頷いて静かに水の魔法を圧縮し始めるレイン。

相変わらず仕事が丁寧というか、しっかりと確認しながら魔法を使ってるから暴発の心配は無さそうだな。

それに引き換えサンシャインは、絞るのに失敗して爆発させてるし。

まぁ怪我はしてないし良いか。

ちなみに、最初の構想ではサンシャインの武器は火炎放射器でした。

レインに至ってはホースとか。


サン「みんなお肉焼けたよ~。あ、ちょっと焦がしちゃった。威力の調整難しいなぁ」

レイン「みなさん、明日は雨です。傘を持っていきましょうね」

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