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普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第2話:魔法少女育成計画!?
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20.トレーニングは続く

エッセイに投稿したのが1位になったおかげか、こっちもブックマークが増えている。

ありがたや、ありがたや。


前書き後書き小劇場

「トレーニングメニューを作ったよ」

俺は再びアイテム空間から魔石の球を取り出した。

ただし今度は分かりやすいようにボウリング玉サイズだ。


「じゃあ、まずは分かりやすくやりますね」


そう一言断ってから、深呼吸を始める。

すると吐く息と共に魔力が込められた魔球はうっすらと光り始めた。

そして吸う息と共に魔力が吸い取られ、光も収まった。


「すごい。離れてても魔力の波動を感じるよ」

「ちょっと圧倒されます」

「まさかこれ程の魔力を持ってるなんて」

「巫女でもこんな魔力の持ち主は居ないと思うわ」


みんなの口から感嘆の言葉が漏れる。


「鞍馬君。もしかしなくてもあの授業の時にやった魔法適正検査の時は力をセーブしてたの?」

「はい。今と同じ魔力を流すと、あの魔道具じゃ耐えきれなくて壊れるでしょうから」


魔石のキャパシティ的にはみんなに渡した魔石以下だったし。

これだけの魔力を込めたら一瞬で粉になってしまうだろう。

と、お手本はこれくらいでいいか。


「さて。今見せたのが悪い例です」

「へ?」

「悪い例?」

「どこが?」


俺の言葉に疑問符が飛び交うなか、さすが先生はピンと来たらしい。


「もしかして、魔力を発散させ過ぎているってことかしら?」

「そうです。こんな無駄に魔力をばら撒いてたら幾ら魔力があってもすぐ無くなってしまいます。

本来、上手くやればさっき南野さん達が言ってた魔力の波動とかほとんど外部に漏れません。

つまりこんな感じですね」


言って、また魔石に魔力を流す。

総量としてはさっきの1/3くらい。でも魔石の光り方は比較にならない程の輝きを発していた。


「ここまで来ると、ほぼ永遠に魔力の出し入れが出来るようになります。

更に言うと、この光っているのも魔力が発散されている証拠なので、自分の制御下にある間は一切漏らさないようにも出来るんですけどね」


実際に光らない姿を見せてから、魔石を仕舞ってみんなに向き直る。


「では改めてこの訓練でやること説明します。

皆には朝晩と自宅にいる時に今の深呼吸をして魔力の出し入れをする練習をしてもらいます。外では危ないから禁止ですよ。

それ以外の時間も極力、普通の呼吸をしながら丹田の所に魔石があるイメージをして魔力を動かしてください。

放課後にはこうして集まって、やってみた感想を聞いてアドバイスを適宜伝えます」

「「はい」」

「あと個別の課題として、南野さんはさっきも言った流す量を絞る事を意識すること」

「うん」

「東さんは逆に深呼吸の時に思い切って出す練習をしてね」

「わかりました」

「北見先輩は澱みなく魔力が流れるイメージを持って、出来れば早く巡らせられたらベストです」

「澱みなく……」

「葛西先輩と央山先生は、一歩進んでさっき俺が見せた魔力の発散を抑える練習です。

具体的には全身を魔力の膜で覆うイメージであったり、湯気のように発散されるのではなく竜巻のように自分中心に魔力が巡るイメージであったり。

いずれにしても魔力が自分の周りから離れないように意識してみてください」

「竜巻か。面白そうね」


と、そこで南野さんが元気よく手を上げた。


「はいはーい。私もその魔力を抑えるのもやってみたい!」

「南野さんは(そんなに器用じゃなさそうだけど大丈夫かな)。そうだな、炭火とかコタツをイメージしてみたらどうだろう」

「む、いま若干間が空いたのが気になるけど。でもコタツは面白そう。全身ぬくぬくだね!」

「ぬくぬくって。

あ、実際火属性が得意な人は全身が熱を持つ事もあるから。

無理はしないようにな」

「うん。っていうか、今も結構暑いね」


言いながら手うちわでパタパタと仰ぐ南野さん。

まぁこんだけ元気なら大丈夫だろう。


「東さん達も自分の魔法適性をイメージすると理解が早まるかもしれないな。

ただ考え過ぎて意識を分散させないように注意する事」

「私は水だから川、かな」

「そうだな。今が小川だとして山奥の急流をイメージすると良いだろう。

もしくは水道の蛇口だな。ちょろちょろ出してるところと全開にした状態を実際に見比べると分かりやすい」


と、今度は北見先輩が手を上げた。


「だめ。土が流れるって無理があると思う」

「土が無理なら砂はどうですか?

身近なもので言うと砂時計です。あそこまで流れが細いと問題ですけど」

「砂時計……うん。それなら分かりやすい。

家にあったはずだからそれを見ながらやってみる」

「他のみんなも身近な物でイメージすると理解が早まりますよ」

「「はい」」


そうしてみんなの魔法特訓がスタートした。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

ですね。


「ランニング10キロ、腕立て腹筋100回。

鉄下駄履いてうさぎ跳び!?」

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