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普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第1話:帰って来た高校生活
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15.コロのご飯と家庭菜園

お読み頂きありがとうございます。

1日1話ペースで投稿しようと思ってたのに、結構な頻度で更新をしてしまっている現状。

後で悲鳴を上げそうですが、先のことはその時に考えます。


前書き後書き小劇場

「コロ、おまえだけが心のオアシスだ」

天文部の部室を出た俺は、そのまま家に戻ってきた。


「わんわん!」

「ただいま。コロ。良い子にしてたか」

「わんっ」


忠犬よろしく駆け寄ってきたコロをわしゃわしゃする。

うん。一日裏庭を駆け回ったお陰でお日様と草の匂いがするな。

コロを枕にして寝たら良い夢が見られそうだ。


「さて、今日は帰りがけにお肉屋さんを見つけてきたからな。

まだ何が好きか分からなかったから、色々買って来たぞ」


そう言ってコロの前に豚肉、牛肉、鶏肉と各種レバーを、まずは一口サイズずつ皿に出した。

後、肉屋のおっちゃんにお願いして貰って来た太い骨。犬って言ったらやっぱ骨だよな。


「さぁ、食べてみて好きなのを教えてくれ」

「わんっ」


コロは1鳴きしてから一皿ずつしっかりと味わっている。意外とグルメなのかもしれないな。

その結果。1番は牛レバー、2番は牛肉、3番に骨だった。なるほど、コロは牛が好きと。


「わんわんっ」


一通り食べたコロは、今度はこっちに来て欲しいと言わんばかりに駆け出していく。

付いて行けば、そこは裏庭の家庭菜園。

そのなかで真っ赤に色付いたトマトの前に座ると尻尾を振りながら俺を見た。

どうやらトマトが食べたいらしいけど、畑を荒らすなって言った俺の言葉を守って手を出さなかったらしい。

ちなみに、昨日の今日でトマトが生っているのは、魔力による促成栽培のお陰だ。

トマトの他にもきゅうり、ナス、にんじん、キャベツなど、様々な野菜が出来ている。

俺はトマトを2つ取ると、1つをコロに渡しながら、もう1つにかぶりついた。


「うん、うまいな」

「わん」


土壌改良もしたので栄養満点で魔力密度の高いトマトは、昨日の学食の野菜とは雲泥の差があった。

これで肉だけじゃなく野菜の食生活も潤うことだろう。


「はっはっはっ」

「もっと食べたいのか。仕方無いな」


さらに3つほどコロの為に採ってあげてから、他の野菜についても収穫できる分は収穫してしまう。

そうしている内に日が落ちてあたりは暗くなってきた。


『ねぇ鞍馬君。君さえ良ければもう1つの方も参加して欲しいの』


先生の言葉が頭を過ぎる。

俺は本当は普通の高校生活を過ごしたかっただけなんだけどな。

文句を言うべき相手(神)は言いたくても早々会えないだろうけど。

でもま、知り合いが頑張ってるんだから手伝いくらいはするか。


「コロ。俺はまた出かけてくるからな。帰りは遅くなるけど気にせず先に寝ててくれ」

「わう?」

「野暮用だよ、野暮用。じゃあな」


一瞬、付いて来ようとするコロを手で制して家を出た。

折角誤解が解けたのに、コロを連れて行ったらまた変な目で見られそうだしな。

それに今のコロの実力じゃあ若干不安が残る。


暗くなった道をランニングくらいのペースで走りながら周囲の魔素濃度を確認していく。

……なるほど。

確かに自然が多い地域の方が魔素が濃い傾向にあるな。恐らく魔素の吹き溜まりになってるんだろう。

あっちは確か公園、その向こうは川原だったか。

そして学園付近が最も濃いな。

原因は、まぁ考えるまでも無いか。

日中、大勢の生徒が魔法の勉強をしたり魔力を使って活動してるんだ。

廃魔処理が行われていない現状、周囲に魔素を撒き散らしているのも同然だ。


学園の校門に着いた俺は外壁を見上げた。

そこには日中は何も無かったけど、夜の今は微力ながら対魔結界が張られている。


「(へぇ)」


これなら魔犬くらいなら弾き飛ばせそうだな。

まぁ門を開けて入れば関係ないみたいだけど。

そうして先生に教えてもらった開錠コードで門を開けて天文部部室へと向かった。



即答するのも違うかなと思って気分転換でした。

コロが牛肉好きなのは特に意味はありません。作者は鶏肉が好きです(誰も聞いてない)


「わんっ(そんな事よりA5ステーキ早く)」

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