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普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第1話:帰って来た高校生活
14/103

14.天文部の表と裏の顔

書いたら書いた分だけ投稿してしまう、いつもの悪い癖がw

ちなみに手元では23話まで書けてます。


前回からの続き

「さぁ、これから大人の時間よ~」

先生は部室に入ると扉に鍵を掛けて部室内に魔法を掛けた。

これは、防音結界か。


「さて、鞍馬君。これから話すことは他言無用でお願いしたいんだけど、お願いできるかしら」

「はい。僕と僕の大切な人が危険に曝されない限り、で良ければですが」

「ええ、それで十分よ。さすがに命懸けで秘密にしなければならないことでもないから」

「それなら分かりました」


俺が頷くのを見てから先生はまるで授業を始めるかのように話し始めた。


「まず先ほどの話で、魔素由来の魔物が自然発生するのは分かりましたね。

ではその魔物を放置するとどうなるかというと、もちろん自然消滅なんてしてくれないので、少しずつ数が増えていきます」

「それってかなり不味いんじゃ」

「そうね。ちなみに数が増えすぎると魔物同士で力の奪い合いが発生するわ。

蠱毒こどくをイメージしてもらえれば近いわね。そうなると数段強力な魔物が生まれることになるの。

だからそうなる前に誰かが魔物を間引かなければならないのよ」

「……話の流れからすると、南野さん達がその間引きをしてるってことですか?」

「ええ。もちろん、私達だけじゃないけど」


なるほど。

じゃあ、昨夜会ったサンシャインって呼ばれてた赤い少女や、もう1人の青い少女は魔物を間引く為に活動してたのか。


「でもそれって、南野さん達みたいな普通の女の子がやるには危険すぎませんか?」

「そうね。一応この活動を行う条件として、魔力強度レベル、身体強化レベルが共に10を超えていることとなっているわ」

「魔力強度レベルに身体強化レベルですか」


また謎な用語が出てきたな。

ニュアンスから大体のことは察せられるけど、この世界の基準だからな。

元の世界のレベルと比べるのは危険だろう。


「それって10を超えるとどれ位の事が出来るんですか?」

「確か今日って体育があったわよね。鞍馬君たち男子は何をやったのかしら」

「今日はサッカーですね」

「そう。なら身体強化レベルが10もあれば、あのボールを自陣ゴールから相手ゴールまで蹴ってシュートを決めることが出来るわね」

「あのボールを、ですか?」

「ええ」


じゃあ相手チームでキックオフと同時にシュートしてきた相手はレベル5は少なくともあったのか。

外山も平気な顔でドリブルして豪快にシュート決めてたし5以上はありそうだな。


「それって魔力を持たない一般人からしたら超人って呼ばれそうですね」

「実際に警官や消防士にはそう呼ばれている人が居るわね。

それこそ対魔物専門の機関に行けば何人も」

「つまり今のうちから魔物との戦いを訓練しているってことなんですね。

じゃあ、天文部っていうのも夜に活動がしやすいようにする隠れ蓑って事ですか」

「そういう面があるのは否定しないわ」


あれ、ならなんで俺は南野さんから天文部に誘われたんだ?

あの時はまだ今回の魔族の幹部騒動は出てなかったはずだよな。

そう思って南野さんに疑問の目を向けると、慌てて手をバタバタ振って否定した。


「ち、違うんだよ。ちゃんと天文部としての活動もあるの。

鞍馬君のことはそっちで誘うつもりだったんだよ」

「天文部の活動って、火曜日と木曜日は普通の活動なんです。

魔物対策の話し合いとかは月曜、水曜、金曜日にしてます」


えっと、今日は火曜日で昨日が月曜日だから。

昨日部活が無いって言ってたのは本来の天文部としての活動がないって意味合いだったのか。


「本当は今日、この話をするのって異例なんです。

だから陽子ちゃんを責めないであげて欲しいんです」

「あーうん、大丈夫。怒ってもいないし、責めてもいないから」

「だって。陽子ちゃん」

「うん。よかったよ~」


緊張の糸が切れたように机にぐでっと突っ伏す南野さん。

さて、あとの問題は。


「今更ですけど、この事をわざわざ俺に話した理由って聞いてもいいですか?」

「ええもちろん。ねぇ鞍馬君。君さえ良ければ、本来の天文部の活動だけじゃなく、もう1つの方も参加して欲しいの」



「イエスと言うまで帰さないわよ。ふふふふっ」

「きゃー犯される~」

という展開はありません。いやいや。

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