表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普通の高校はどこですか!?  作者: たてみん
第1話:帰って来た高校生活
12/103

12.新人歓迎の恒例イベント

朝一で投稿してみました。

やっぱり1話1500文字は短いかな~と思う今日この頃。


無線会話にて

「ターゲット到着。今扉に手を掛けました。オーバー」

放課後になった。

さて、昨日の話だと今日は天文部に案内してもらう予定だったんだけど。

南野さん、今日は機嫌が悪いみたいだし、後日に延期した方がいいか。

そう思ってたら「ガタッ」と隣から音がした。


「くく、鞍馬君!

あの、そう、天文部!昨日一緒に行くって約束したよね」

「お、おお」


あれ?これは怒っているというより、緊張している?なぜ?

昨日の初対面の時だったら分かるけど。

南野さんの性格からして魔法適正の事を気にしてるってこともないと思うんだけど。


「じゃ、じゃあ。付いて来て」

「うん、分かった」


よく分からないまま、南野さんについて廊下を歩くと、昨日と同じ様に向こうから東さんが来た。


「水希ちゃん!!」

「わっ。どうしたの、ってそうか。そうだよね。

陽子ちゃん、ちょっと来て」


最初こそ南野さんの大声にびっくりした東さんだったけど、南野さんの緊張の原因が分かっているのか、通路の脇に移動して内緒話を始めた。


「(もうちょっとふつうにしないと)」

「(それはそうなんだけど)」

「(それにまだ決まった訳じゃないし、ただの思い過ごしかもしれないんだよ)」

「(って、そうだよね。鞍馬君に限って、そんなことないよね)」


俺の名前が出てきたけど話の主題が出てこないからいまいち意味が分からないな。

ちなみにふたりは小声で話してるつもりだろうし、実際に小声なんだけど、俺にはバッチリ聞こえてたりする。

っと、終わったみたいだ。


「お待たせ、鞍馬君」

「すみません、急に」

「いや。別に良いんだけど、もう大丈夫なのか?」

「うん。私は鞍馬君を信じてるから」

「ちょ、陽子ちゃん」

「ん??」

「あははー。何でもないの気にしないで。ねっ」


やっぱりよく分からないな。

ただここで話し込んでても進展は無さそうだったので、部室へと移動した。


「さあ、鞍馬君。ここが天文部の部室だよ。

ささ、どうぞ入って」


相変わらずテンションのおかしい南野さんに促されて部室の扉に手を掛ける。

……さて。

扉を開けた瞬間に黒板消しが落ちてくる、恒例の歓迎と同じ様に、扉の向こう側で息を殺してデッキブラシを構えている葛西先輩が居るんだけど。

やっぱり気付かないフリをして受けるのが正しい歓迎のされ方かな。

ただデッキブラシは痛そうだな。

ま、覚悟を決めるか。

そうして勢い良く扉を開けて中に入ると。


「えいっ」

ゴンッ。


案の定、デッキブラシが俺の頭にクリーンヒットした。


「いった~」(実際にはちゃんと防御してるけど)

「え、あれ?うそ。ごめんなさい。大丈夫!?たんこぶになってない?どうしよう」


あれ?なぜか殴った葛西先輩の方がおろおろしてる。


「あのー葛西先輩?あれ位じゃそうそうどうにかならないですから、安心してください」

「ほんと?怒ってない?」

「はい、だってこれ。新人を歓迎する黒板消し落としのデッキブラシバージョンですよね?」

「そんなデンジャラスな歓迎は普通無い」

「?」


部屋の奥から突っ込みが入った。

見ればひとり椅子に座ってお茶をすすってる女の子が居た。

一瞬、○学生?と思ったけど、そういえばお昼にも同じ事を考えたな。


「君はお昼の時の」

「そう。あの時はあんぱんありがとう。

それより今の事も含めて説明するから、座って。他のみんなも」


その言葉に促されて俺達は部室の中に入り、適当に空いている椅子に座った。


今でもリアルに黒板消し落としをする人っているんでしょうかね。

もしくは別の技に進化してるのでしょうか。

もしかしたらもう何年かしたら「黒板消しって何?」って時代が来るんでしょうね。


「ミッションコンプリート。総員撤収する」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ