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2-15 リザルト

 

「さて、あいつが帰ってくるまでに力でもくれてやろう。聖騎士の犬。来い」

「犬です!(´・ω・`)」


 狼ェ……

 いや、強者に尻尾振る感じが犬か。狼は歯向かうイメージあるよ。


「もう少し寄れ。俺が動くと踏み潰してしまうからな」

「わん!( ̄^ ̄)ゞ」

「よし、他の奴らは耳塞いどけ」


 お?急ぎ耳塞いで口を開ける。くろいろさんは耳当てつけた、他の人は耳塞いだだけだな。


「ピュゥ……オオオオオォォォオオオオオオン!!!」


 それは鳴き声というより音響爆弾とかそういった鼓膜ぶち壊すものが近かった。

 音なのに土煙上がってるし、衝撃波で飛びかけたし、音量はソニックブームより酷かった。


 ソニックブームだったら吹っ飛んでる。おれ軽いし。


「耳がああ耳がああ!!」

「アクア〜ヒールぅう……」

「うるさかった」

「きゅ〜……」


 そういえば耳全く痛くないですね。ちゃんと聞こえるし……ウィンディーネだからか?ってか耳塞いでも音の聞こえ方変わらなかった気がするんですけど!


「『アイスヒール』、他の人はもう少し待って、って聞こえないか」


 #==pt_chat==========

 アクア:治しますので待ってくださいね。

 シア:回復魔法って偉大。

 leader.ベジタブル:痛覚がああああ!遮断最小ぅうう!

 くろいろ:黒は後でいい

 シア:収穫様気絶してるwwwww

 #============


 ベジタブルさん痛覚遮断最小なのか、俺は大だ、攻撃されても無視して動けるように。っていうかくろいろさんはポーション飲んでるし回復いらないよね。


 VRゲームの小説でよくあった痛覚遮断あると体の感覚がおかしいなんてことはなく、至って普通。


 自然に受ける小さな痛みとも取れる感覚は一切遮断されないし。


「終わった……が、気絶しておるな。大丈夫か?」


 PT表示でグラムさんを見るとHP1、ログアウト状態+身体機能一部損傷(聴覚)+失神になっている。


 致命傷じゃねえか。獣人・狼って視覚、嗅覚、聴覚に補正あったはずだから、それはそれはとても知りたくないうるささだったでしょう。


「『Fアイスヒール』、死にかけですのでそっと……」

「なんと軟弱な」


 耳抑えてのたうち回っているベジタブルさんを治療。ヴィゾヴニルがグラムさんに火を落とす。


 多分、治療。トドメさした訳ではないはず。


 表示はHP全快、ログアウト状態に変化。中の人が気絶してそうなのはどうしようもないな。


「治療したが抜け殻のままだな、仕方あるまい。暁」

「はい」


 また空間が歪んで、グラムさんが消える。


「客室に送っておいた」

「ありがとうございます」

主人(あるじ)様、持ってきました」

「日和。姿を見せて、渡せ。俺では少々渡しづらいのでな」

「はい」


 シアの目前にスッと現れた帽子のない白無垢を着て、赤髪と羽織のように垂らした大きな赤い翼を持った和風美人(つるぺた)が現れる。


「!?」

「こちらを」

「はい!」


 何も持っていない両手を何か棒状のものを渡すかのように差し出す。

 シアは困惑しながらも受け取るふりをする。


「わ!?」


 その何かに触れた瞬間、全長3m半はある黒い鞘に収まった大剣が現れた。刃幅は長さに対しては細めで鞘の上から見て15cmほど、抜けば10cm行かないと思う。


 デカい、持ち手も含めればシア三人分近くの大きさだ。大きすぎるだろこれは。


「名をレーヴァテイン、俺に刃向かった古代の巨人族長が使った剣だ。不死殺し、神殺しの魔剣でもある。要らんから持っていけ」

「レーヴァテイン!……いやでもこれ大きいです」


 レーヴァテインと聞いた瞬間シアの目が輝いた。しかし手元を見るとため息をつかんばかりに肩を落とす。


「巨人の剣だからな。だが振れるだろ?」

「……多分?」


 STRお化けのシアならまあ振れるだろうな、取り回しは別として。

 歩いてたら引きずって使いづらいだろうが飛べばなんとかなりそうな気がする。


「お二方にはこちらを」


 そう言い上を向いた日和さん。

 つられて空を見上げると暗くなり、黄金に輝く龍が浮いていた。何メートルあるんだ、あれは。大きすぎて目測ではわからない。


「でっか」

「我、素材頼まなかったかのぉ……」

「ペットにしたら強そう」

「まだ耳が痛い……」


 あ、くろいろちゃん、じゃないくろいろさん……やっぱくろいろちゃんって感じだな。

 そういえばヒールかけるの忘れてた、ハーベスト様もヒールかけてないし。


「持ち帰れないようならバラすが?」

「シア」

「それでも入る……?」


 超大きいカバン、でもレーヴァテインよりは小さいカバンを取り出して背負う。


「…………入んない!」

「『アイテム鑑定』、枠8000じゃな」

「6000近く足りないんだけど」


 まずどうやったらそのカバンにあの龍が収まるのか見当もつかない、枠8000で収まらないと思うんですけど。


「ヴィゾヴニル様、俺の報酬は物がいっぱい入るカバンでもいいですか?」


 ベジタブルさんが良いこと言った。やはりリーダーだな、みんなのこと考えてる。


「……日和、あったか?」

「ないですね」

「ならば作ろう。少し待て」


 そんなすぐ作れるんですか。


 ヴィゾヴニルの目の前に魔法陣がいくつも重なって出現。

 それが崩れ、複雑に交わりアラビア文字みたく奇怪でカッコいい文字列が並び、収縮。


 一切の光を吸い取る黒い球体になった。


「これを袋の中に入れれば内部の空間が何十倍に膨れ上がる。俺のデザインした鞄では人の世に合わんかもしれんしな」


 くっそ便利。


 取り外しできるカバン強化アイテム(すごい)とかいいっすね。


 デスペナで落とすアイテムだったら泣けるけど。

 デスペナルティ(死に戻り)は装備しているアイテムと一部のアイテム(基準不明)以外のインベントリに入っているアイテムの30%〜5%が消滅する。PKされた場合はその消滅するアイテムをPK側が取得する。

 経験値の減少や、一時的なステータス低下などはない。


 大切にしてる物は落とさないらしいのでこのカバン強化アイテムは大丈夫だと思うが……


 PKer(プレイヤーキラー)の場合この一部のアイテム(基準不明)を落とさないという保護が消える。掲示板見てたらPKK(PKer倒す事)でオンリーウェポン落としたという報告もあった(SS付き)


「シア、入れて」

「はーい、!?」

「どうだった?」

「カバン枠20倍になったけど整理術発動しなくなった!」


 まあ内部の空間膨らませるとか中身どうなってるのかわからないし整理なんてできないよな。


「入れれる?」

「入った」

「「「おお」」」


 あのカバン20個あったところであの龍1割も入らないと思うんですが。


「帰ったら倉庫枠追加じゃな」

「今3000しかねーからな」

「さて、最後にアクア。お前の翼だが一日ほどお前の体を借りなければならない」

「構いませんよ」


 明日仕事だし、今日は休んだから明日は必ず行ってこなければ。まあ首になる心配なんてないんだけど、幽霊部員ならぬ幽霊社員だっているし。


 だってVRの時間加速でかかる時間は少ないし、制限されたP(パーフェクト)E(エキスパート)S(システム)やらのおかげでやる作業が確認とかだけで人間がいる意味ないんだよな……


 まず確認すらPESができるので必要ないというのは置いておく。椅子座って同僚と駄弁ったり、ネットサーフィンしてれば金貰えるのが現代の日本だ。


 仕事なんて概念は慣習にすぎないのだ。


「そうか、ならばついてこい。日和、他の者達を送ってやれ」

「はい」


 そういえば日和さんもPESか。

 ヴィゾヴニルに従ってるだけみたいだし気にしなくていいだろうが。




グラムの得た力は種族が獣人・狼からヒュペリオン・陽狼種に変化し、全成長率+0.4 火属性耐性+30% 土属性耐性+10% 光属性耐性+10% そして習得できる種族特性の種類が大幅に増えました。

種族的にヴィゾヴニルと相性が良かったため力を得ることができました。


もしベジタブルが力を得た場合は全成長率+0.3と火属性耐性+10%しか貰えません。

アクアの場合は無理です。

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