2-13 太陽鳥との対話
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シア:わたしが間を持たせるからどう対処するか考えて
leader.ベジタブル:最前線でPES積み重要NPCとの会話とか……お腹痛くなって来た
くろいろ:ここで間違えたら後続にも影響する
グラム:前のゲームでは攻略組やらかしたせいで種族一個とプレイヤー敵対したよな((((;゜Д゜)))))))
アクア:勝てる気しないからそれ以外の方向ですね
ハーベスト:眷属一匹やっちゃってるよ?
leader.ベジタブル:不可抗力
アクア:怒ってそうではないです
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「ふん、お前の話はもういい」
「え、マジ?じゃなかった何か気に障ったのでしたら謝ります」
おおう?早速ヤバい?
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シア:なんかいきなり話切られた!
くろいろ:敵対?
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「そこの氷精、お前と話がしたい」
「はひ!?」
燃えそうな金の眼で俺を見つめる。怖!冗談で言ってるわけではなくて真面目に怖い。足が子鹿になってる気がする。
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leader.ベジタブル:うおおおおお!
シア:がんばれ!!
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いや、集中できなくて見てられないわパーティチャット!
死神と対話した時みたいに包まれてる感ある。あっちは優しかったけどこっちは荒々しい感じ!さらにいうと熱い。
熱血とかそういうのじゃなくて物理的に熱い。溶けそう、多分氷精だし炎耐性下がったし真面目に溶ける。
「お前は死神の神子だな?あいつはどうだった、過労で死んどらんかったか?」
「へ?」
みこ?巫女なのか俺、ただの一信者としか考えてなかったが。えっ、でも何て答えたら、えっと。
「緊張せずともよい、取って食ったりなどしないから」
「は!?あ、えっと、はい!一度会っただけなのでよくわかりませんが元気そうでした!」
「そうかそうか、しかし一度会っただけ、と」
黄金に輝く目を閉じたヴィゾヴニル。うんうんと頷いてはいないが頷いてそうな雰囲気である。
死神についてはかなり短い時間でほぼ会話はなかったけどな。
だけど心読まれてる様子はない、神々しさは死神と同等だが……
「異界のコネクターとなればそれもそうか。ふむ、お前以外に信者は?」
「おれが現世に唯一の信者だって言ってました!」
言ってた。言ってたはず。言ってたよな?
「あやつ、ワーカーホリックが過ぎて聖命維持まで放棄したか!まったく……」
頬を引きつらせたような雰囲気、実際にはそんな事ないしただジッと俺のことを見つめているだけなのだけれど……なんか顔怖いけど親しみやすいおじちゃんに見えてきた。
死神の友達っぽいし俺、唯一の信者だし邪険にはされないだろう。
でもやっぱ怖いよ。
「おい、お前。名は?」
「ウィンディーネのアクアです!姓はありません!」
「ならアクア、お前はあいつの唯一の信者であると同時に布教する義務がある。でなければ奴は早々に消滅するからな」
布教!?おおう、そうか。そんな神官じみた事しなくてはならないのか。
いつも宗教勧誘お断りのプレート無視して来る奴らの真似事を……
俺無神論者なんだけどな。ゲームの中でくらいいいか。
でも初詣とかデートで行ったし無神論者でもないのか……?日本ってこういうところわからないよな。
「はい!頑張って布教します!」
「よし、では次に稽古をつけてやろう」
「「「「「……は?」」」」」
なんで?どういう話の流れ?とりあえずやったら死ぬのは確実である。
「えっと、遠慮……」
「遠慮することはない。俺も体を動かす機会がなく、鈍っていてな。子供と戯れることはあるが、最近はめっきりでな」
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シア:殺されるだろうけどやりたい!
leader.ベジタブル:レベル見えねえ!無理!
グラム:おもしろそう(`・ω・´)
くろいろ:死ぬの嫌
ハーベスト:生産職なんだけど
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断れる流れじゃないし、稽古って言ってるし大丈夫なんだろう。大丈夫なんだろう!よし!
「殺されませんよね……?」
でもやっぱり怖いからチキるアクア。男の姿でブルりながら命乞いをするってみっともないけど幼女だったら可愛いから許されるだろう。可愛いし。
「この俺を誰と心得る?不死鳥とも呼ばれるヴィゾヴニルだぞ、仮に死んだとて生き返らせることなど容易いわ」
それフェニックスです。ヴィゾヴニルはレーヴァテインじゃないと死なないだけです。
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グラム:完全に稽古(^∇^)
くろいろ:デスペナないなら許す
ハーベスト:我戦わなくていいよね?
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どう足掻いても巻き込まれると思うよ、ハーベストさん。
「では……よろしくお願いします」
「よしきた。外に出るぞ」
転移エフェクトが身を包み、中庭ではなく、外。
それも空中に出る。
……へ?
「ぴゃ〜〜!?」
「死ぬぅう!」
「シア〜」
「生産職なんじゃけどぉおお!」
「Σ(゜д゜lll)Σ(゜д゜lll)Σ(゜д゜lll)Σ(゜д゜lll)」
「ん?そうか、翼を持たぬ者は飛べんのだったな」
「っ!『インフィニティブラスト』!」
「……ほう」
うお?シアに拾われた。緊張からの驚きで涙とか出てない?大丈夫かな……出てたわ。漏らしてはないけど涙は出てた。拭えないので涙を操作して落とす。
「持って!」
「はい!」
って何を?グラムさんか!
通り過ぎざまに腕を掴んで引っ張る。鎧やら大盾、大剣のせいで結構重いがSTRのおかげで持てる。
シアの右脇に抱えられ、その下にグラムさんをぶら下げるような形になる。
その間にもどんどん回収していき、左脇にベジタブルさん、頭にくろいろさん、足でハーベストさん。
「さすがシア」
「本日2度目の乗車(*゜▽゜*)」
「もはやシアバスだな」
「我落ちそうで怖いのじゃが」
「重いからグラム落としていい?」
「やだよ!Σ(゜д゜lll)」
まあ実際重いし、全身に5人分の体重かかってるシアの負担とか想像できない。ってかよく持てたな。さすがはSTRお化け。
「面白い技を使うな、エルフよ」
「これがないと生きていけませんから」
「……なるほど、常に精霊と共にあると。ならば精霊の巫女だというのも頷ける」
精霊の巫女?まあいいや、オンリーアーマーが巫女だし似合ってる。俺だって死神の巫女らしいしな。
それよりも、
「あの、このまま稽古をするんですか?」
「ああ、すまんな。今土地を創る」
そう言うと眼下に巨大な魔法陣が出現し、まず最初に魔法陣中央に虹色の石が生成され、それを包むように土が出現、そのまま巨大な土地となる。その茶色の大地に一点の緑が生まれ、数秒後には地肌を覆い尽くした。
天空大陸より遥かに小さいが、大きな学校が建つ程度の広さはある。
力の規模が神がかっている。
「よっと」
「すげぇ:(;゛゜'ω゜'):」
「第二の天空大陸が稽古のためだけに生まれた瞬間だった」
「質量保存の法則?」
「これファンタジーだからねくろちゃん」
「真語魔法も生産に使えるのかのぉ?」
しかし植物も生やすとは、つまりは生命の創造も可能っていうことだ。さらに片手間でやってのけるってやはり神様級の存在なのだろうか?
「これで構わんかな?……では、始めようか」
空に浮かんだヴィゾヴニルが翼を広げ、全身から火を放出、太陽のように輝く……一矢報いることすら難しそうですね。しかもおれ火耐性激減してるし。
ああ、でも。先ほどまで感じていた緊張も威圧感もない。
だって敵なら恐れることはない。ただ倒せばいいだけだから。
死神やらヴィゾヴニルの裏設定は考えてあるのですがそのうち話の中で公開すると思います。なお5章以降となるので遠い話です。
御子と巫女は男女の区別があるだけで、神も精霊の巫女も同じく巫女です。
神子はまた別の意味があります。




