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第64鳴:友と紗枝

今、僕達は新居に足りない家具を買いに、街をうろついていた。

ベットが大家さんの1つだけしかなく、どんなに頑張っても三人しか乗れませんでした。


ベットに食器に洋服タンスもいるかなぁ。


「うむ。此処はなかなか美味しいものが多いのぉ~。私は気に入ったぞ。」

「アアンナさん、さっきから屋台で買い食いしすぎですよ。」


アアンナさんの口元はタレで汚れ、今もモグモグと口を動かしている。


「・・・・・これだから・・・・妹属性は。」

「ムムム、私がロリで妹属性だから嫉妬してるのか?」


バチバチと今日も火花を散らすエアとアアンナさん。

ムギュと腕に何か柔らかいものが押し付けられる感触を感じる。


「トモ様、私とトモ様専用の愛のベットを購入しましょう。」

「み、皆のベット1つずつ買うからね。ダブルベットは買わないから。」


「君達があの有名なモンスターパーティだったんだねぇ~。」


ヨルンさんに寄り詰められていた時、話の種を変えるように大家さんが話を振ってきた。

ナイスです、大家さん。


「はい。大家さんも僕達の事知ってたんですね。」

「大家さんじゃなくて、ズヴァと呼んでって昨日頼んだのにぃ~。」

「はいはい、ズヴぁさん。」


ズヴァさんが顔を膨らませたので、僕は宥めるように頭を撫でてあげると喜んで微笑んでいた。


「すっかり飼い主とペットの関係になっているのじゃ。」

「・・・・強敵。」


ドラゴンの尻尾を振って喜んでいるズヴァさんの後ろに並ぶエアとアアンナさん。

何の順番待ちしてるんですか。


その時、街の入り口付近がザワザワと騒がしくなってきた。

・・・・また、何かうちのパーティーの連中が問題起こしたのかなと思い込む。


「何か騒がしいみたいですし、見に行きませんか?」

「・・・・何か良くない・・・ものが近付いている・・・・気がする。」


エアの言葉を聞いて僕達は、慎重に騒がしい方に向かって歩き出す。



「おおー!あれが噂の女だけのパーティー!い、いやー軍団!『クイーンウーマン』か!」

「すげー、みんな別嬪さん達ばかりだ。」

「あのー真ん中の黄金色の甲冑をつけているのが、リーダーの紗枝か!!かっけー!」

「一人で言いから俺達に声かけてくれないかな・・・。」


僕達がある程度近付いていくと、話の内容が少しずつ分かってくる。

な、何か今取っても聞いちゃいけない名前が出ていた気がするが・・・。

女性だけで構成されているパーティと聞いたら、ちょっと見てみたい。


「・・・・友、これ以上は・・・危険。」

「な、何が危険なんだ?」


「ええーい、お前達~散れ散れ!!私達は見世物じゃないぞー。」

「ほんとー。男っていう生き物は。やはり時代は女よねぇ~。」

「紗枝様~、もうすぐ周りの男たちを追い払いますので、少々お待ちを。」

「そ、そんなことしなくていいから。」


僕の目に黄金色の甲冑をつけている紗枝(妹)が目に入る。

その時、現実世界からこっちの世界で起こった出来事が走馬灯のように思い出す。



・・・・・・・やばいな。この状況はとっても危険な気がする。

後、紗枝のこと、すっかり忘れていたことも感づかれるとやばいな。


僕は、回れ右をして、その集団から離れようとすると・・・


「ああああああああああああ!!お兄ぃぃぃぃ!!」


くぅ・・・見つかったかぁ!!とりあえず全力で逃げて・・・。

僕が走る為、右足に力を入れた時、僕の頭上を飛び越えて、僕の目の前に黄金色の甲冑を纏ったものが着地する。そして、僕と衝突する・・・。


その勢いで、僕は黄金色の甲冑を纏った人を押し倒す形となってしまう。


「さ、紗枝・・・・。」

「痛たたた、お兄ぃ・・・なんで逃げようとしたのよ。」

「え、何のことでしょう。僕、貴方のこと良く知らないのですが・・・。」

「殴れば思い出しますか?」


紗枝はにっこりと微笑みながら、右手を握りこんだ。


「あ、紗枝かぁ~。思い出したよ、すっかり美人になったので分からなかったよ、ほんとほんと。」

「良かったぁ~、思い出してくれて。あの時よりレベル上がったんできっとお兄ぃの顔飛んでたよ。」

「そ、そうですか・・・。」

「ところで、エアも・・・ここで何してるんですか?」


「・・・・一緒に冒険を・・・・していた。」

「最近、夜遅くなっても帰ってこないことあったけど・・・・。」


紗枝がそういうと、吹けない口笛を吹き出すエア。


「後、ここにいる可愛らしい女性達は・・・・何ぃ?お兄ぃ?」

「ええっと・・・。」


「紗枝さんと言いましたか。私は、トモ様の正妻になる予定のヨルンです。あんまし引っ付かないでほしいですわ。」

「へぇ~・・・。」


ヨルンさんは、紗枝を押し倒した状態の僕の腕を引っ張り、自分の方に呼び込む。


「私は魔王の妹のアアンナじゃ。今、このトモに世話になっているんじゃ。あ、こいつ、昨日私の風呂を覗いてきたのじゃ。きっと私の体に興味シンシンなのじゃ。」

「へぇ・・・。あの魔王さんの妹さんですか・・・へぇ~。」」


アアンナさんが紗枝に言った一言が気になったのか、僕を睨みつけながら、右手を地面に突き刺した。

手首まで地面に埋まってますから・・・。


「ぼ、僕も昨日トモと一緒のベットで寝たよぉ~。もう胸ももまれたしぃ~。」

「そ、それは不可抗力では・・・。」


「お兄ぃ・・・どうやら大分楽しんでいたみたいで、妹としては何よりです。」


スクと立ち上がった紗枝は、何か気を発しながら、剣を抜いて、僕に構えを取る。

そこに紗枝の同パーティーの連中が寄ってきた。


「お姉さま!!ご無事ですか。」

「下がってなさい、オルフェ。今からこの不埒物を成敗します。」

「お姉さまが怒ってらっしゃる・・・。こんな事、今までなかったのに。」


「「「お姉さま、素敵です。」」」


「あ、あの・・・紗枝。」

「わ、私は一生懸命、お兄ぃを死に物狂いで探していたのにぃぃ!!この裏切り者ぉぉ!」

「何か街が騒がしいのー。」

「爺。言ってみようか。」

「それより、そろそろ名前で呼んで欲しいのぉ~。」

「爺は爺で十分。」


「ムーさん!!」

「ゴレンダーとゴブとジュンちゃん!!ノックをしてから開けて欲しいものじゃ。」

「きゃああああ。」


三人に突然ホテルのドアを開けられ、ムーとメイの素っ裸の二人は恥かしがる。


「それより大変です。・・・友さんが襲われております。」

「なにぃ!?トモを襲うなんて・・・変わったやつだのぉ~。」

「話の内容からして・・・襲っているのは妹さんらしいのですが。

 今、カタリーナさんが友さんに援助魔法をかけてしのいでいるのですが、早く応援に。」


「わかった。行くぞ、メイ!」

「お前等ー部屋を出て行け!!」


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