第29鳴:選択
「お兄ぃ、何騒いでるん? あ、真紀子。」
「紗枝、おひさぁ~。」
「おひさって、昨日学校であったじゃないの。」
玄関でドンドンやっていた僕達の様子を紗枝が確認しに来た。
「真紀子、ところでお兄ぃで鼻血流して・・・たまってるの?」
「違うから。」
真紀子さんは、さきほどの経緯を説明し、紗枝は、なるほどなるほどと首を縦に振っている。
「で、そのストーカーは男は何処?」
紗枝は、玄関のインターホンのカメラで確認する。
「あ、こいつ。」
真紀子さんは電柱にいる男を指差す。
「ふぅ~ん、で彼は一体どういった経緯で付き合って、別れることになったの?」
おい・・・。そんな長くなりそうな話を前後で聞くなよ。
「ええっと。確かぁ~、付き合ったのは一週間前の学校の教室で、男が付き合って下さいと女の子に告白し、OKを貰っている現場を偶々目撃した私はそこに乱入し、私もあなたのことが好きなのといって抱きつき、その男をゲットしました。次の日肉体関係がどうのこうのっといって、襲ってこられそうになったので速攻別れました。」
「ふんふん、やっぱりそんなとこか。」
・・・・・真紀子さん、あなた何やらかしてるんですか・・・。また好きでもない女と付き合うって判断した男も男だが・・・。
「・・・・・・・・・そんなこともある。」
眼鏡をかけたエアが階段を下りながら、僕に話し掛ける。
眼鏡をかけているってことは・・・俺の心の声を聞いてますね。
「・・・・・・・もし、アイリスと付き合える状況、ごほごほ、なって、私に告白、ごほごほ、されたらどうする?ごほごほ」
エアさん、頑張りましたね。久しぶりの長文聞きましたよ。
ちょっと頑張ったので背中をさすってあげたいくらいです。
「そ、それは難しい選択だ。」
「そう・・・。・・・・・・・・あのストーカー・・・・・・・そういう状況だった。」
「そ、そうだったのか!!俺はなんという早とちりを!!」
「でさ。お兄さんに彼氏になってもらって、ちょちょいと追い返したいのよ。」
ドサ、ゴロゴロ、
紗枝は持っていた漫画を床に落とした。エアは、階段を踏み外して転がって落ちてくる。
「「ちょっと・・・・向こうで・・・話を。」」
紗枝とエアに片手ずつひっぱられて真紀子はリビングに連れて行かれそうになる。
「ま、待ちなさい。」
僕は、紗枝とエアの手を握って、止める。
紗枝は顔を赤くして、え?え?っといってる。エアは無表情で僕を見つめている。
「僕がストーカーさんと話をつけてくるから!」
僕は、そういうと玄関のドアノブを回し、ノブを押して
ドアに顔面から衝突し、そのまま後頭部を玄関の床で打つ。
あまりに痛かったので、後頭部を押さえながら転がるごと、3分。
・・・・・再度立ち上がった僕は、いってきます!といって、いざ外に
俺は再度、ドアと顔面を強打する。
「お兄ぃ、二回目なんだから鍵開けようよ。」
「・・・・・・・・友、最高。」
「はいはい。」
真紀子に玄関の鍵を開けてもらい、いざ出陣!!




