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異常者達の異世界生活  作者: ナレオトコ
2/24

エロ本

「終わったな・・・」セロは起き上がった。

「な、なんだったの!?」と星羅。

「・・・」鈴鹿は警察官の頭が欠けた瞬間を思い出した。

「おえ!」茂みに吐いた。

「大丈夫?」星羅は鈴鹿の背中を擦った。

「何なん・・・全然、違うじゃん・・・」

「何が?」

「だって、撃たれたら穴が空くだけと思っいたのに・・・全然、違う・・・うっ・・・」またリバースしそうになった。

「ああ、確かにね。」

「・・・星羅は平気なの?」

「え・・・いや、少しは・・・」

「よく少しで済むね・・・トラウマ確定だわ・・・」

「もう大丈夫だ。」セロは静かに声を掛けた。

「うう・・・」静は突然、セロに抱き付いた。

「え!?」戸惑った。

「怖かったよ!うう・・・うわーん!」泣き始めた。

「え!?えと・・・」顔が真っ赤になった。

「静ちゃんも見たの?」顔色の悪い鈴鹿は聞いた。

「何を?」泣き止んだ。

「頭が欠けた所・・・」

「よそ見してたから分からない・・・」

「そうなんだ・・・」

「何だったの今の・・・」星羅は聞いた。

「銃撃戦だ。」

「え!?ここの日本だよね!」

「いや、少なくとも俺の知っている日本ではない事は断言できる・・・」

「どうして?」

「日本の装備はニューナンブM60のリバルバーのみ・・・しかし、ここでは軽機関銃に防弾チョッキ・・・更に言えば、治安のいい日本では、昼間から警察官と銃撃戦があるなんてありえないからだ・・・」

「ああ・・・確かにね。」と鈴鹿。

「さすが、米軍兵士だね!」静は褒めた。

「まあ・・・」

「じゃあ、日本ではなかったらここは何処なの?」

「分からない・・・しかし、言語は日本語だ・・・」

「人に来てみるしかないね・・・」

「すいません、ここ何処ですか?」静は通行人の男性に聞いた。

「え?井上公園だけど?」

「そうじゃなくて、この国の国名は?」

「日本だが?」

「やっぱり・・・ありがとうおじさん!」笑顔で言った。

「おう!」男も笑顔で手を振った。

「日本だったよ!」戻ってきた。

「じゃあ、未来の日本かな?」と鈴鹿。

「いや、違うと思うよ・・・」と星羅。

「でも、私達の知っているの日本じゃないし・・・」

セロは落ちてある新聞紙を拾った。

「2017年・・・現代だ・・・」

「え!?」

「どれ?」静は見た。

「ホントだ・・・ん?」下の記事に気になる事が書いてあった。

「科学は存在しない・・・存在するのは魔法の力のみ・・・?」

「意味が分からない!これ書いた人、頭おかしんじゃないの?」と静。

「・・・」セロは、警察官が、盾を出現させたことと、凍結させたことを思い出した。

(あれが魔法なのか?)

「分かった、これ異世界だわ。」と鈴鹿。

「でも、言語も字も日本語だけど?」と星羅。

「それは・・・分からない。」

「分からないんかい・・・」

「本を起こすしかないね・・・」鈴鹿は本をポケットから出した。

「起きて!」

「グ・・・」

「起きろ!」

「グ・・・」

「起きろ!!」叩いた。

「グ・・・」

「プチ」地面に叩きつけた。

「グ・・・」

「くそ!!起きろうや!!」強く何回も踏んづけた。

「ん?」踏んづけるのを止め、耳を近づけた。

「女王様もっと・・・」寝言を言った。

「うわ・・・」と星羅。

「・・・!!」本を開いて、ページを破った。

「ああん!だんめえ~」

「!!」更に破ぶり続けた。

「もっと!!」

「ああ!もう!!」叩きつけた。

「キモいね、この本・・・」と静。

「頼むから起きて!!」

「グ・・・」

「貸して・・・」と星羅。

「はい・・・」

「セロさん、直接脇に挟んで。」

「え?」

「いいから・・・」

「分かった・・・」ボタンを取って、脇に挟んだ。

「ううえ・・・ゲホゲホ!!男臭が・・・」咳をしながら飛び上がった。

「起きた!」と鈴鹿。

「本にも嗅覚があるんだな・・・」とセロ。

「あ?」鈴鹿は本を掴んだ。

「ここ何処?」

「え?あんたら誰や?」

「誰って!あんたの魔法陣によって連れてこられたんですけど!!」

「んなも知らんいいね・・・勝手に魔法陣に巻き込まれるのが悪いんじゃきいの・・・」

「まあいいわ・・・とにかく、ここは何処?」

「知らんな。」

「え?」

「・・・わしは、わしの断片がある場所に転送しただけじゃき・・・それが、何処にワープしたか何て知らんじゃき。」

「し、知らないって!元の世界に帰れないの!?」

「帰れるもなしも、わしが何処にいたのか、鷲が何者なのか全く記憶に無し・・・」

「ふざけんな!一生ここに暮らせって言うの!?」

「まあ、そこに行くことは出来なくも無だけど・・・」

「じゃあ、すぐにやってよ!それと、まともにしゃべって!」

「この言い方しゃか出来んじゃき、転送するためには魔力を回復するために睡眠を取らなければならないじゃき。」

「どのかかるの?」静は聞いた。

「百年ぐらいじゃき。」

「は!?百年!?」

「まあ、それぐらい睡眠をとれば回復するじゃき。」

「待てるか!」

「他に方法方は?」星羅は聞いた。

「そうじゃな・・・膨大な魔力があれば直ぐに転送することが出来るかもしれないじゃき。」

「膨大な魔力?」

「そうじゃき、あんたらに魔力は感じられないじゃが、その辺に居る人たちに魔力を感じるじゃき。」

「どういう意味?」と鈴鹿。

「こういうことか・・・」とセロ。

「どういうこと?」

「恐らく、住んでいた元の世界は科学が主流で、この世界では魔法が主流なんじゃないか?」とセロ。

「つまり、この世界は科学が存在しなくて、魔法が存在するっていう事?」

「そう言う事だろ・・・。」

「でも、どうみたって科学技術で作られた自動車とか近代兵器があるけど・・・」と静。

「そうだが・・・新聞の記事に書いてあったことが説明ができる。」

「でも・・・」

「そんなことより、これからどうするの?」と星羅。

「所で、あなた何者なの?」静は星羅の事を気にせずに本に聞いた。

「さあ、わしは本と言う事しかわからんじゃき。眠いから寝るじゃき、ふあ~」

「寝る前に、私達も魔法が使えるの!?」鈴鹿は本に聞いた。

「あ?わしの紙を食べたら、多分使える様になるじゃき。」

「食べるだけで!?」

「まあ、詳しい事は覚えておらんじゃき。」

「・・・」鈴鹿は千切った紙を全員に配った。

「沢山食えばいいの?」と静。

「使えるようにするだけだから、どんなに食っても効果は無いじゃき。」

「ふーん。」

「・・・カビ臭。」星羅は言った。

「これで魔法が使えるようになるんだったら!」鈴鹿は口の中に入れた。

「不味よ・・・」静は言った。

「うえ・・・丸飲みでいいの?」

「消化しやすいように、溶けるまで噛んだ方がいいじゃき。」

「うう・・・」

何回かはリバースしかけたが、全員食べることが出来た。

「食べたけど、それで?」鈴鹿は聞いた。

「半日ぐらいで、適合すると思うじゃき。」

「そしたら、どんな魔法が使えるの?」

「そうじゃな・・・」

「イオナズンとかべギラゴンとか、将来的に使えるの!?」目を輝かせながら聞いた。

「・・・よく分からんが、いろいろ試してみるじゃき・・・」

「で、これからどうするの?」星羅は言った。

「魔法学校に行って、ハリ-ポッター見たいな大魔導士になる!」と鈴鹿。

「・・・それで?」

「悪い魔物とか、悪党を倒したりして、ハラハラドキドキする冒険をするの!どう!?」

「元の世界に帰るとかは?」

「・・・ついでに発見する。」

「ついでかい・・・」

「夢を言うのはいいけど、本当にどうする?このままだと馬小屋で寝ることになるかもね。」と静

「馬小屋あると思う?」と星羅。

「・・・」自動車が行きかう道路を見た。

「そうよね・・・漫画やアニメとかは普通に泊まっているけど、馬糞とかの匂いで絶対寝れないと思うしね・・・」

「どうする?このままだと、段ボールにくるまって寝ることになるけど・・・」

「絶対に嫌だ!学校暮らしならぬ、浮浪者暮らしは!」鈴鹿は首を大きく降った。

「何かないかな?」静はポケットを探った。

「・・・」見習って、ポケットを探り始めた。

「空・・・」と鈴鹿。

「・・・」静はポケットをひっくり返すと、粉々になった茶色い物が出て来た。

「なにこれ?」星羅は聞いた。

「去年のセミの抜け殻かな?すかっかり忘れてた。」

「・・・」

「あ!あった・・・」セロはしわくちゃの日本円の千円を出した。

「・・・千円だけ?」鈴鹿は恐る恐る聞いた。

「・・・」無言で頷いた。

「お巡りさんに事情を話して保護してもらおうよ。」と静。

「え?私たちが、違う世界から来ました宇宙人だって信じてもらえるかな?」と星羅。

「大丈夫!セロさんのお金と、戸籍を調べれば、私たちがこの世界の人では無いと分かるよ。」

「そうだな・・・」

「それから、本の事を話して、私たちが元の世界に帰れるように協力してもらうの!」

「都合がよすぎるような・・・」と星羅。

「浮浪者暮らしするよりは、よっぽどマシでしょ?」

「それも、そうだね。」

「じゃあ、行こうか!」

「ちょっと待て!」鈴鹿は止めた。

「ん?どうしたの?」

「恐ろしい事に気が付いた・・・私達、不法入国者だよね。」

「あ・・・」と星羅。

「そうだけど、事情を話せば、」

「私たちの世界で未知の生命体が発見したら、どうなると思う?」

「そうだな・・・保護するだろうな。」とセロ。

「うん、それから?」

「それから・・・生態系とか構造とか調べ・・・あ!」

「気付いたね。」

「その未知の生命体が私たちの事!」と星羅。

「そう、ましても宇宙人なら、研究しないはずがない・・・」

「間違いなく、一生そこから出れなくなるな・・・」とセロ。

「そ、それから?」と静。

「映画やドラマの様に、実験台にさせられたりとか、少なくとも人らしい生活はできないでしょうね・・・」

「うう・・・」静は想像して体が震えた。

「大丈夫、気付かれないようにすればいいだけだから・・・」鈴鹿は静の手を握った。

「政府関係者とは関わらない方がいいな・・・」とセロ。

「まるで、指名手配中の犯罪者の様ね。」と星羅。

「目的は決まったね・・・」

「うん・・・」

「最初は、この世界を満喫して、ファンタジーの様な生活を楽しみにしていたけど、それどころじゃないね・・・」

「政府機関に見つかる前に、元の世界に戻る事だ。」とセロ。

「膨大な魔力を本に捧げて元の世界に戻るか、もしくはそれ以外の方法を見つけるかだね。」と静。

「うん、とりあえず情報を集めないと、魔法の使い方も分からないし、効率がいい方法を見つけないと・・・」

「その前に衣食住を考えないと・・・」と星羅。

「ああ・・・確かに。」

「千円でどうしよう・・・」と静。

「銀行に行くしかないね。」と星羅。

「政府機関じゃあ・・・」と鈴鹿。

「両替えするのに、身分は求められないと思うから、大丈夫なはず。」

「でも、ほんとうに大丈夫?この千円もここの世界の物じゃないし・・・」

「大丈夫と思うよ・・・とりあえず、ここの金に換えないと・・・」

「行くしかないね・・・何処にあるの?」と静。

「・・・」

通行人に聞きままくって進んだ。


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