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君が来てくれるから
〔王都グランセイス〕
「やっほーサーシェス、来たわよ!」
ある日アリシアがいつも通り突然サーシェスに会いに来た。
昔から突然現れるこの少女はサーシェスにとっては王子故に数少ない友人の一人でとても大切な存在だ。
「やぁアリシア」
サーシェスは嬉しそうにアリシアを出迎える。
「それで?今日はどうして来たんだい?」
サーシェスはアリシアに来た理由を問う。
「王都のギルドで仕事をした帰りよ、後理由もなく友達に会いに来てはいけなくて?」
「そうだね、友達に会うために理由なんていらないね」
友達に会うために理由なんていらない。
その言葉は王子故に友人が出来にくいサーシェスにとってはとても嬉しい言葉だ。
理由なんてなくてもアリシアは側にいてくれるから。
「そうよ、理由なんていらなくてよ、それで?今日は何をする?」
「そうだね…剣の稽古をしないかい?」
「あら良いわよ!」
剣の稽古をしたいと伝えるとアリシアはとても嬉しそうな顔を見せる。
サーシェスはその笑顔を見てとても可愛いと思いつつ彼女と共に鍛錬場に向かって行く。
君がいたから一人じゃなかった。
だからこそ君が好きなんだ。




