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二十話、パーティー!

〔サーストン家〕


今日はサレナの家でアインスベルク討伐記念のパーティーが開かれる。


アリシアはパーティーに着て行くドレスを選んでいた。


「今日はサーシェス王子も来るそうよ?アリシア」


自分のドレスを選んでからアリシアの元にやって来たテレシアは娘にサーシェスがやって来る事を伝えた。


「あらサーシェスが来るのね」


「…」


(んーこの反応…頑張りなさい…サーシェス君)


反応としては友達が来る!と言う反応である。


恋する少女の反応ではないのだ。


「お母様?」


何か考えている母を見てアリシアは首を傾げる。


「なんでもないわ、さて今日はどのドレスにする?」


「黒って気分」


「はぁい、ならこれね」


テレシアが選んだのはシックな雰囲気の黒いドレスアリシアの金色の髪にとても映えるはずだ。


「良いわね」


アリシアはドレスをメイドに着させてもらい母の前で優雅に一回転する。


「どうかしら?お母様?」


「とても可愛いわ」


テレシアはアリシアの姿を見て我が娘ながらとても可愛いなと思った。


「ありがと、さっお父様の所に行きましょ」


「ええ」


アリシアは部屋の前で待っているチェルシーと合流すると廊下を歩く。


するとニャルカの部屋の扉が開いているのが見えたので覗く。


「アーリーシーアー!」


中から声をかけられた。


「どうしたの?ニャルカ?」


アリシアはニャルカに近付く。


「ドレスの着方が分からないにゃー!」


ニャルカはごく普通の庶民であるドレスの着方などもちろん知らないのだ。


「あはは…チェルシー、頼んだわ」


「はい」


チェルシーは仕方ありませんねぇと思いつつニャルカがドレスを着る手伝いをする。


「ありがとにゃあ…助かったにゃ….」


ドレスを着れたニャルカはチェルシーにお礼を言った。


「ふふっ構いませんよ、さっ行きましょう」


「はいにゃ!」


ニャルカも合流しアレスが待っている玄関にやって来た。


「お待たせお父様」


「うむ、ドレス。とても似合っているな」


アレスはドレス姿の娘を見てとても似合っていると褒めた。


「えへへ、ありがと」


アリシアはドレス姿を褒めてもらいとても嬉しそうに微笑む。


「それでは行こうか」


ここにはセレティアがいないがファタニカ家の玄関で合流する手筈となっている。


アリシア達は皆で転移してファタニカ家に向かった。




〔ファタニカ家〕


ファタニカ家にやって来るとセレティアが玄関で待っていたその姿は聖女の正装だ。


「とても綺麗だわ、セレティア」


「ありがとうございます、それでは中に」


「ええ」


中に入るとファタニカ家は問題の解決を祝して盛大にパーティーを行っていた。


美しい音楽にダンスに料理。


会場には活気と希望が溢れていた。


「アリシア!」


パーティーの様子を眺めているとサレナがやって来た。


緑色のドレス姿である。


「昨日は本当にありがとう、本当に助かりましたわ」


「うむ、よくやってくれた、領主として感謝しよう」


サレナとレイスがやって来て感謝された。


「あなたの力があってこそよサレナ、こちらこそありがとう」


「ふふっええ、それじゃパーティーを楽しんで?」


「ええ」


サレナ親子は挨拶があるため離れて行った。


アリシアはとりあえず料理を食べようと思い料理がある場所に向かおうとしたが。


サーシェスを連れた王がやって来たためドレスの裾を掴んで挨拶をする。


「何度も言われているだろうがよくやってくれた、感謝するぞアリシアとその仲間達よ」


アリシアとその仲間ならやれるそう信じていた王は少女達に感謝した。


「…何か依頼して来たりしないわよね?」


アリシアはチェルシーの背後に隠れつつ依頼があるのか?と聞く。


「ははは!今の所は何もないよ、まぁまた依頼はするが」


「…」


アリシアは何もないと言われてホッとする。


「アリシア、ドレス、とても似合ってる」


ホッとしているとサーシェスにドレスを褒められた。


「ふふっありがと」


「今度またお茶をしよう」


「良いわよ、またね」


サーシェスはお茶の約束を出来た事を嬉しく思う。


「アレス、出来ればそろそろ婚約をだな…」


「サーシェス様次第です、好きでもない相手と私の娘を婚約させたりはしませんよ」


娘は簡単には王子相手でもやらんそれがアレスの考えである。


これだけは絶対に譲らない。


「功績的には十分なのだよ婚約者としてな?」


「だとしてもです」


「手厳しいなぁ?お前は」


「可愛い娘の幸せが掛かっているのですから当然です」


アリシアを幸せに出来る男なら相手が貴族でなくても構わないアレスはそう思っている。


「分かった」


絶対に引かないなと思った王は今回も引いた。


可愛い娘を王族相手だったとしても簡単には渡さないと言う考えは理解出来るからである。


「さてサーシェス行くぞ、我々も話さなくてはならん者達がまだまだいるからな」


「はい父上、それじゃまた、アリシア」


「ええ」


アリシアは王と王子と別れると今度こそ仲間達と料理を食べパーティーを楽しみ始めた。




テラスにて夜風に当たっているとサレナがやって来た。


「アリシア」


「あら?サレナ、どうかした?」


「改めて感謝をと思いましたの、我が領が元の気候を取り戻したのはあなたのおかげですもの」


「あなたの頑張りのお陰でもあるわよ?」


「それでもですわ」


サレナはそう言いながらアリシアの手を取る。


「あなたが困った時必ず助けますわ、約束です」


「こちらこそ、あなたが何か困ったら助けるから」


「ふふっ、はい!」


サレナとパーティを組むのは昨日が最後だ。


サレナにはサレナの事情がある。


それでも何かあれば助けてくれるのは心強いなとアリシアは思う。


「みんな待ってますわ、パーティーに戻りましょう」


「ええ」


アリシアとサレナ。


幼馴染であり親友でもある二人は手を繋ぎパーティーに戻って行った。



アインスベルク編完

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