十九話、アインスベルクとの戦い2
〔アインアルサ山〕
チェルシーが放った炎の中に消えたアインスベルク。
炎が晴れるとそこには氷で全身を覆って炎を防いでいるアインスベルクの姿があった。
「キェェェ!!」
アインスベルクは第二形態に移行した。
体を氷で覆い突撃攻撃を仕掛けるスタイルだ。
「くっ!」
迫るアインスベルクをアリシアとチェルシーで受け止めるが弾かれる。
二人が受け止めたおかげでスピードが落ちたアインスベルクにニャルカとセレティアが攻撃を当てるが体を覆っている氷が硬く攻撃が通じていない。
「まずい…」
速さと硬さ。
このままその両方に対応出来なければ敗北してしまう。
アリシアはどうにかあの硬さを破壊する方法がないか?と思う。
「砕くには究極階梯魔法を当てるしかないわ!サレナ!セレティア!アインスベルクをどうにかバインドで押さえ付けて!」
「分かりました!」
「ええ!」
セレティアとサレナは頷き合うと次の突撃で再びアリシアとチェルシーがアインスベルクを止めるのと同時にバインドを放つ。
「チェルシー!あなたも!」
「はい!」
二人はそれぞれの究極階梯魔法を使う。
「「究極階梯魔法!」」
「第八章!メテオセレナーデ!」
「第一章!ボルケーノブレイカー!」
「いっけぇ!」
アリシアとチェルシーによる同時究極階梯魔法。
動きを止められたアインスベルクは避ける事が出来ずに命中し体を覆う氷の鎧が破壊された。
「キェェェ!!!」
アインスベルクは究極階梯魔法により破壊されたバインドから抜け出すと空に向かおうとするが。
その前にサレナが顔の前に立ち剣を振りかぶる。
「よくも我が領を雪で覆い尽くしてくれましたわね…許しませんわよ!」
そして風の魔法を纏わせた剣を突き出した。
飛び立とうとしていたが間に合わなかったアインスベルクの頭に剣が突き刺さる。
「よし!」
サレナはこれでトドメだと思うが違った。
アインスベルクはこれで絶命しておらずサレナを氷漬けにしようとする。
「つぅ!!」
サレナは命の危機を感じながら避けようとするがサレナのスピードでは間に合わない。
「くっ!ミーティア!!」
アリシアはアインスベルクがサレナを氷漬けにする前に割って入りアインスベルクの顔を蹴り飛ばす。
アインスベルクはターゲットを変えアリシアを氷漬けにしようとするが。
アリシアはアインスベルクの氷結魔法を避けチェルシーと横目で目を合わせる。
「ファイアアックス!!」
チェルシーがアインスベルクの下に回り下から穴を振り上げ首に大きな切り傷をつけその間に急上昇していたアリシアはチェルシーが付けた切り傷に正確に合わせて星属性の斬撃を発動させる。
「スターライトセイバー!」
スターライトセイバー星属性の斬撃を命中させたがアインスベルクは部分的に氷を発動させて防いだ。
「アリシア!もう一度急上昇するにゃ!」
ニャルカがアインスベルクの首に対物ライフルの魔力弾を命中させ氷を砕いた。
その隙に急上昇していたアリシアはもう一度スターライトセイバーでチェルシーが付けた傷口にスターライトセイバーを命中させアインスベルクの首を斬り飛ばした。
「はぁはぁ…」
アリシアは地面に着地するとアインスベルクが動かないか確認する。
アインスベルクは動かず胴体が力なく地面に倒れ絶命した。
「勝ったぁ!」
アリシアはアインスベルクに対しての勝利を喜び腕を振り上げた。
「見てくださいまし!雪が消えて行きますわ!」
サレナが指差す先。
雪が消えて行く光景が見えた。
異常気象はアインスベルクが引き起こしていたためアインスベルクが討伐された事で魔法が消え雪が消えて行っているのである。
「やったわね!サレナ!」
「ええ!」
アリシアとサレナは手を合わせ合い異常気象の解決を喜ぶ。
「それにしても強敵でした…何度かお嬢様も氷漬けにされそうになってましたし…」
「そうですね…なんとか回避が出来ましたが…」
出来ていなければ間違いなく氷漬けにされ死んでいただろう。
氷漬けにされなかったのは仲間同士でキチンと連携出来ていた面が大きい。
「それじゃ帰りますわ、明日勝利祝いのパーティーを開くので来てくださいまし」
今からそのパーティーの準備をするためひとまずここで解散としたい。
「分かったわ、また明日ね」
アリシアはサレナと握手をしてから今日のところは一度家に帰る。




