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八話

〔ファタニカ家〕


アリシアがチェルシーとニャルカを連れてファタニカ領にある領主の屋敷にやって来た。


「なにこれ極寒だにゃ…」


ファタニカ領は季節は夏であるのに雪が積もり気温もかなり低くなっている。


「これはとんでもなく異常ね…」


「はい…」


アリシア達がプルプルし始めるとレイスがやって来た。


「よく来てくれた、驚いただろう?」


レイスはやって来たアリシアを歓迎する。


「ええ…」


アリシアは思うこれでは作物も育たないし動物も急激な気温低下のせいで死んで行ってしまう。


ファタニカ領としてはこれはかなりまずい状態である。


「我々としても原因は探っていてね、とりあえずここは寒い中に入ろうか」


「はい」


三人はレイスの後に着いて屋敷の中に入った。




中に入ると一人の少女が立っていた。


「サレナ!久し振りね!」


アリシアは久し振りにあった幼馴染の手を取ると微笑み掛ける。


「フン!久し振りってなるくらい会いに来ないなんて何を考えていますの!?」


これはもっと会いに来て欲しかったと言っている。


「あははごめんごめん」


「謝ったって許しませんわ!」


これは会いに来てくれたのですから構いませんわ!と言っている。


「相変わらずアリシアに対しては素直に慣れんな…お前は….」


レイスはそんな娘に呆れた視線を送る。


「…」


するとサレナは頬を赤く染めてそっぽを向く。


「そ、そんな事より!アリシア!ドラゴンスレイヤーと呼ばれるようになったあなたの実力見せて貰いますわよ!受け取りなさいな!後いつも通り魔法は禁止ですわよ!」


サレナは手に持っていた木剣の内一本をアリシアに投げ渡す。


受け取ったアリシアは久し振りに会うと腕試しを挑んで来るのはいつもの事なので何も言わずに受けて立つ事にし剣を構える。


「…」


「…」


アリシアの構えは腰を低く落とし剣を顔の横で構え左手を前に出す形だ。


ここから剣術にも入れるし魔法もすぐに打てる構えである。


対するサレナの構えは剣を持つ右手を前に突き出し左手は腰の辺りに構える。


このまま前に向けて飛び一番威力の出る縦振りの斬撃で初手を取るための構えだ。


「はぁ!」


先に動いたのはサレナだ前に向けて飛んだ彼女は縦振りの斬撃を放つがアリシアは剣で逸らし続いての横振りの斬撃も受け流す。


「やぁ!」


突きを放つサレナ。


アリシアはそれを掻い潜ると横っ腹に一発木剣を当てる。


「くぅ!」


横っ腹に強い痛みを受けたがこれで怯まないサレナは下から斬撃を振り上げて来る。


アリシアはそれを避けるとサレナに迫り腹に左拳を喰い込ませた。


「かはっ…!」


その攻撃で体が前向きにつんのめるサレナ。


サレナの隙を作り出したアリシアは彼女の首に剣を突きつける。


「負けましたわ…」


首に剣を突き付けられたサレナは負けを認めた。


「また腕を上げたわねサレナ、前よりかなり強いと思ったわ」


「あなたこそ、ドラゴンスレイヤーの二つ名に相応しい戦闘能力でしたわ」


「ありがと」


アリシアは褒めてくれたサレナに木剣を返すとレイス共に屋敷の彼の部屋に向かう。



「さてこの異常気象についてだが、別の領て話題になっている、アインスベルクの仕業だろう」


「水色の鳥の魔物よね?」


「姿を見たのか?」


アリシアレイスの言葉に頷く。


「空飛んでいたわ」


「なるほど」


レイスはやはりこの領の外に出たりしているのかと思う。


「さて我々が調べた所によると奴はヒビプノ山を根城にしていると思われる」


ヒビプノ山はこのファタニカ領で一番高い山である。


サレナ共にトレーニングに行った事がある山だ。


「我が家の手のものが行手を追った結果分かったのですわ」


異常気象の原因とその原因の居場所を探させ突き止めていたのである。


しかし先の冒険者の件もあり気軽に手を出せる相手ではないためレイスとしてはアインスベルクの情報を集め確実に勝利が出来る状態にしようとしている所である。


「まだ情報が少ないがいざ戦うとなった時は君たちの手を借りたい、構わないか?」


「もちろん手を貸すわ」


「ありがとう、ならば奴と戦う時に君達を呼ぶからその時までもう少し待ってくれ」


「ええ」


昨日セレティアにも言ったがアインスベルクとはすぐに戦うわけではない。


しっかりと準備をしてから戦う予定だ。


そのためアリシアはもう少し待ってくれとのレイスの言葉に頷いた。


「それでは私の話は終わりだ」


レイスは立ち上がると部屋から出て行った。


「アリシア、時間はありますの?」


「あるわよ」


「なら街に出てギルドで依頼を受けませんこと?今回の戦いは雪の上での戦いになりますわ、ですから雪の上での戦闘に慣れておいた方が良いと思いますわよ?」


「そうね、それもアインスベルクとの戦いのための準備になるわ」


戦闘経験をかなり積んでいる方なアリシアだが雪の上での戦闘はあまり多くない。


そのためサレナが言った通り慣れておいた方がいざアインスベルクと戦う時に困らないだろう。


これもアインスベルクとの戦いの準備になると思ったアリシアはサレナと共にギルドに向かうのであった。


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