三話、小規模闇ギルドを潰せ!
〔シルクスの街〕
アリシア達はここにあると言う小規模闇ギルドを探しに来ていた。
「さてとアリシア様どこから探すのですか?」
「んー?まぁついて来て?」
アリシアとチェルシーは慣れた様子で路地裏に入って行く。
ニャルカとセレティアは慣れているなと思いつつ二人に着いて行く。
「ごきげんよう、この街に闇ギルドがあると聞いて来たの、何か知らないかしら?」
ガラの悪い男に自分から話しかけるアリシア。
話しかけられた男は身なりの良い少女に話しかけられたことにまず驚き戸惑う。
「ネイズか?奴等最近構成員を増やしやがってかなり危ない状態だぜ?」
男はそのネイズに思うところがあるのだろう舌打ちをしてから話す。
「私達はそのネイズを正規ギルドの依頼として潰しに来たのよ、あなたも迷惑しているのならわたしに情報を教えるのはメリットになるのではなくて?」
「お前みたいなちびっこにネイズの相手なんて出来るのか?」
アリシアの見た目印象はお上品な名家のご令嬢であるそのためこのように言われることの方が多いのだ。
「安心なさい?私強いから」
そう言って近くに落ちていた缶を手に取るとアリシアは握り潰して見せた。
「ひゅー!すげぇじゃん!なら教えるよ!」
男はこの少女なら迷惑しているネイズを潰してくれそうだと思い教えることに決めた。
「決まりね、それじゃ教えて?」
「おうよ!」
男はスラスラとネイズがある場所を話してくれた。
「ありがとう、これはお礼よ」
アリシアは情報料として五千ゴールドを手渡した。
「ありがとよ!頼んだぜ!」
男は嬉しそうに去って行く。
「手慣れてるにゃあ」
「お父様や王からの依頼でこう言う仕事もして来たからね私とチェルシーは」
父の狙いは対人戦を学ばせるための修行王の狙いはアリシアを王妃にするための箔付けである。
両者の思惑はアリシアの実力の高さもあってとても上手く行っている。
現状のアリシアの国内での評価はかなり高い。
「なるほど、なら私達も慣れていかないといけませんね、あなた達とパーティを組んだわけですし」
これからも闇ギルドや不正行為を行う貴族の相手をすることになるはずである。
そのためニャルカやセレティアもこのような仕事に慣れて行く必要がある。
「そうね」
アリシアはセレティアの言葉に頷くと教えてもらった場所に向かって行く。
「ここですね、お嬢様」
「ええ、それじゃカチコミましょうか!」
鞘に入った剣を肩に当ててドアを蹴り飛ばして中に入ろうとするアリシア。
こう言う仕事の時に前世のヤンキー仕草が飛び出して来るのである。
「待て待て…お嬢様はいつもそうなんですから…」
そしてヤンキーモードが飛び出て来た時に止めるのがいつものチェルシーの役目である。
「テメェら!何騒いでやがる!」
「あら?あなた達を捕まえに来たのよ?」
アリシアはチェルシーの横から飛び出すとフルスイングの右ストレートを放って男を建物の中に帰宅させた。
すると中で構成員達が騒ぎ始める。
「あーもう!いつもこう言う仕事の時だけはなんでこうなんですか!?」
チェルシーが怒りながら武器を構える。
「んー本能的な?」
前世ヤンキーとしてはカチコミは基本なのだ。
「まぁまぁ怒った奴等の方が対処はしやすいにゃ動きが単調になるからにゃ」
そう言いつつニャルカは華麗な足捌きで三人一気に気絶させた。
「ですね、冷静な敵の方が厄介です!」
セレティアがバインドで次々と敵を拘束して行く。
今回は捕まえるのが目的なためバインドを使えるセレティアはかなり役に立つ。
「ガキ共がぁ!」
この闇ギルドのマスターが飛び出して来た。
アリシアは彼を見ると自分が相手をすることにする。
「オラァ!!」
男が剣を振り下ろすがアリシアはひらりひらりと軽く避け鞘に入った剣で腹に思いっきり突きを入れる。
「くぅおお!!」
一瞬怯むがすぐに向かって来る男。
これが出来る時点でかなり体を鍛えている証拠だ。
アリシアは冷静に敵を分析しながら立ち回る。
(来た大振り)
大振りな攻撃を避け懐に潜り込んでからの三連突きこれで男は再び怯むため顔を狙っての横振りフルスイング。
この一撃に男は吹き飛び壁に激突して気絶する。
「終わりね」
ギルドマスターを倒し構成員も全員拘束したため依頼は成功である。
後はこの街の冒険者ギルドに通報すれば職員達がやって来てギルドが軍に彼等を突き出して逮捕される。
「ギルドの職員を呼びました、暫く待ちましょう」
「はい」
アリシア達はギルドの職員達が来るのを待ち引き継ぐとサスノリアに転移して帰る。
〔サスノリア〕
依頼を成功させ報酬を受け取ったアリシア達が街を歩いている。
「明日も依頼を受けるのですか?」
「うん、明日はレッスンが終わってからになるから昼の一時くらいにギルドに来てくれるかしら?」
今日はレッスンはお休みな日だったため朝から行けたが明日はレッスンがあるため昼からになるのだ。
「お嬢様は大変ですね…」
「そうねでも自分のためになるから」
お嬢様としての教育を受けて学を付ける事は自分のためになるとアリシアは理解している。
だからこそ忙しくても嫌がる事は一切ない。
「真面目ですね」
「意外とですね」
「何よー?」
真面目だと言われたアリシアは褒めてるのか?と頬を膨らませる。
そんなご令嬢を見た仲間達は仲良く笑うのであった。




